弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人弁護士久保田美英の上告理由第一点について。
 職権を以て閲するに、原審が本件弁論を終結し判決言渡期日を昭和二六年五月七
日と指定した同年四月二三日の本件口頭弁論期日と同一の日に、被申立人である上
告人から所論原審裁判官三名に対する書面による忌避の申立があつたこと及び、右
裁判官三名を以て構成する原審裁判所(大阪高等裁判所第一民事部)は民訴四二条
本文に従つて訴訟手続を停止することなく、右指定期日に上告人敗訴の判決を言い
渡したことは記録上明らかである。しかし記録によつて、また明らかなように、裁
判所(右高等裁判所第二民事部)は右同年五月二二日右忌避申立を理由なしとして
棄却し該決定は即時抗告期間の経過とともに、すでに確定して居り、右忌避はその
理由がないと認められるのであるから、原判決の場合は民訴三九五条二号にいわゆ
る「法律ニ依リ判決ニ関与スルコトヲ得サル裁判官カ判決ニ関与シタルトキ」に該
当しないものと云わざるを得ない(大審院昭和五年(ク)第五五七号、同年八月二
日決定参照)。されば、原判決は上叙のような経過の下に為されたとの一事を以て
無効のものと認むべきではなく、論旨はひつきよう上叙に反する独自の見解に座す
るものであつて、採るを得ないものとすべきである。
 同第二点について。
 しかし、本件のような場合、訴訟は上告の提起あるか或は上告の提起なくして上
告期間を経過した場合に控訴裁判所の係属を離脱するものと認むべきであるから、
本件仮処分取消申立が本案判決言渡以後になされたものであつても、本案訴訟が本
案裁判所である原裁判所の係属から離脱しない前になされたことが記録上明らかで
ある本件においては、本件取消申立は正に民訴七五六条、七四七条二項、七六二条
専属管轄の規定に則つて提起されたものと認むべきである。論旨もまた、右に反す
る見解に立脚するものであつて、採るを得ない。
 同第三点について。
 しかし、原判決はその判文によつて明らかなように上告人が本案訴訟において一、
二審とも敗訴の判決をうけたという事実それ自体を以て、本件仮処分決定を取消す
べき特別事情が発生したものと判断しているのではなく、右一、二審判決があつた
以上は本案訴訟において上告人が保護を求めている権利のないことが一応疏明され
るに到つたとし、従つて事情の変更が生じたものであるというのであら、この場合
そのような判断もなし得ないわけのものではないから、そこに所論の違法ありとい
うを得ない。それ故論旨も採用できない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛