弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人森信一の上告趣意第一点について。
 所論は、憲法七条、同三一条違反を主張するものと認められるが、その実質は法
令違反の主張を出ないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお
所論の前提とする主張についても、原判決の引用する当裁判所判例の判示するよう
に、仮りに解散が無効でその後に施行された選挙も法律上効力がないとしたところ
で、その選挙において行われた選挙法違反罪に刑事責任がないとはいえないのであ
るから、所論は採用のかぎりでない。〔集八巻四号五二六頁参照〕)。
 同第二点及び第三点について。
 所論第二点は、事実誤認の主張にすぎず、第三点は、事実誤認を前提とする法令
違反の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお記録を
検討してみても、所論について原審の判示するところは相当であつて、事実認定に
誤りはなく、また法令違反も認められない)。
 その他記録を調べても同四一一条を適用すべき事由は認められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三〇年七月五日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    小   林   俊   三
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    本   村   善 太 郎
            裁判官    垂   水   克   己

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