弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人A及弁護人谷口栄蔵の上告趣意は添附別紙の通りである。
 被告人Aの上告趣意について。
 論旨は女中Bを殺す意思のなかつたこと及び金品強奪の意思のなかつたことを主
張するのであるが、原判決において証拠として挙示した第一審公判調書中には被告
人の供述として「其時女中が起キ出シマシタノデ私ハ女中ハ其時迄ハ殺ス気ハアリ
マセンデシタガ金品ヲ奪フニ邪魔ニナリマスノデ女中モ一緒ニ殺シテ仕舞ハウト云
フ気ニナリ藁槌デ女中の頭ヤ顔面ヲ四五回殴打シマシタガ未ダ唸ツテ居マシタノデ
所持シテヰタ手拭デ女中ノ首ヲ絞メ付ケ殺シ」との記載があり、そして金品強奪の
意思の点については「本件前ハ機熟シ伯母ノ家へ行キ復讐ヲ思ヒ立チ伯母祖母ヲ殺
シテ金品ヲ強奪仕様トシテ行ツタモノデアリマス」とあり、又裁判長から「被害者
ヲ殺ス心算デアツタカ、又金品ヲ強奪スル心算デアツタノカ」と問われたのに対し
「両方デアリマスガ双方ヲ十トスルナラバ殺ス方ガ六デ金品ヲ奪フ方ガ四位デアリ
マシタ」とある。
 原審においてはこれ等被告人の供述と原判決挙示の他の証拠とを総合して判示事
実を認定したものであつて論旨の如き違法は認め難い。
 弁護人谷口栄蔵の上告趣意について。
 按ずるに論旨は原判決に挙示した原審証人Cの証言は被告人が強盗をしたものと
認定する証拠としては不充分であるから原判決は結局被告人の自白のみによつて強
盗事実を認定した違法のものであると主張するのであるが、同証言と原判決挙示の
各証拠を総合すれば優に強盗事実を認定することができるのであるから被告人の自
白のみによつて強盗事実を認定したものであるという論旨は当を得ない、そして論
旨の如く原判決は被告人の自白のみによつて強盗事実を認定したものとするも右自
白は公判廷における自白であり、公判廷における被告人の自白は憲法第三十八条第
三項の自白の内には含まれていないということは当裁判所判例(昭和二十三年(れ)
第一六八号事件同年七月二十九日判決言渡)の示すところであるから論旨は理由が
なきものである。よつて刑事訴訟法第四百四十六条及最高裁判所裁判事務処理規則
第九条第四項により主文の通り判決する。
 以上は裁判官全員一致の意見である。
 検察官 小幡勇三郎関与
  昭和二十三年七月二十九日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    長 谷 川   太 一 郎
            裁判官    井   上       登
            裁判官    河   村   又   介
 裁判官庄野理一は退官の為署名捺印することができない。
         裁判長裁判官    長 谷 川   太 一 郎

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