弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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平成23年(あ)第153号道路運送車両法違反,自動車損害賠償保障法違反
被告事件
平成24年9月11日第二小法廷決定
主文
本件上告を棄却する。
理由
弁護人西脇亨輔の上告趣意のうち,判例違反をいう点は,事案を異にする判例を
引用するものであって,本件に適切でなく,その余は,憲法違反をいう点を含め,
実質は事実誤認,量刑不当の主張であり,被告人本人の上告趣意は,量刑不当の主
張であって,いずれも刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論は,道路運送車両法58条1項違反の罪の成立を争うが,原判決及び
その是認する第1審判決並びに記録によれば,本件は,無車検の車両を銀行の駐車
場内で運転したという事案であるところ,被告人は,本件車両を運転し,一般道を
通って同駐車場に至ったことが認められる。そうすると,本件運転は,道路以外の
場所のみにおいて道路運送車両を当該装置の用い方に従い用いたものではないか
ら,同法2条5項にいう「運行」に当たることは明らかである。
よって,刑訴法414条,386条1項3号,181条1項ただし書により,裁
判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官千葉勝美裁判官竹内行夫裁判官須藤正彦裁判官
小貫芳信)

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