弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告人の上告理由について
 上告理由第一ないし第四の論旨は、要するに、寺院「D」の寺族である上告人は、
同寺院の住職の選任手続に連署を求められる者であるから右住職の選任権を有し、
又は右住職となる権利を有するところ、被上告法人の代表役員には右住職が就任す
ることになっているので、上告人は右代表役員の選任権を有し、また右代表役員に
就任する権利を有することになるが、被上告人Bは、認証期間を三年とする同寺院
の兼務住職に選任されたことによって右代表役員に就任した者であるから、右兼務
住職の認証期間の経過によって右代表役員たる地位も任期満了により失ったもので
あるのにかかわらず、なお右代表役員であると僭称しているが故に、上告人は、右
代表役員の選任権又は自ら右代表役員となる権利を害されているので、被上告人B
が右代表役員の地位を有しないことの確認を求めるについて、確認の利益を有する
というものである。
 しかし、確認の訴えにおけるいわゆる確認の利益は、判決をもって法律関係の存
否を確定することが、その法律関係に関する法律上の紛争を解決し、当事者の法律
上の地位の不安、危険を除去するために必要かつ適切である場合に認められるもの
である。ところで、宗教上の地位である寺院の住職と法律上の地位である宗教法人
の代表役員とは異なる地位であり、右代表役員には右住職が就任することになって
いるとしても、右代表役員たる地位の存否を確認することにより右住職たる地位の
存否が確定されるものではないのであるから、被上告人Bが被上告法人の代表役員
でないことを確認しても、上告人主張に係る前記寺院の住職の選任権又は右住職と
なる権利が確定されるものではなく、ひいては、右各権利に基づくと上告人の主張
するところの被上告法人の代表役員の選任権又は代表役員に就任する権利に関する
紛争が解決される関係にはないのである。したがって、本件確認の訴えを却下した
原審の判断は、結論において正当であって、所論の違法はない。
 論旨は、異なる地位である住職と代表役員とを同一視した上、これらを区別して
論ずる原判決を論難するものである。
 また、その余の論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難
するものにすぎないから、論旨は採用することができない。
 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    藤   島       昭
            裁判官    香   川   保   一
            裁判官    中   島   敏 次 郎
            裁判官    木   崎   良   平

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛