弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人白石近章、同篠原三郎の上告理由第一について。
 原判決は、所論のように、町村合併促進法二四条が地方公務員法の任用に関する
規定の特例であると解したものではなく、右のような規定の置かれた趣旨から見て
も、地方公務員法二二条の解釈として、町村合併による新町の発足により従前の旧
町村の正式職員であつた者が新らたに新町の職員として任命された場合に、条件附
任用に関する同条一項がこれに適用されて条件付採用となり、身分保障を失うに至
るというように解すべきではない旨を判決したものであることは、判文上明白であ
り、右原判示は正当である。それ故所論は採るを得ない。
 同第二について。
 原判決は、被上告人らが、事務処理能率が幾分低調であり、担当職務に対する積
極性が稍不足しており、または上司に対する態度に稍非難すべき点のあつたことが
窺えないでもないけれども、原審の確定した事実関係の下においては、右のごとき
程度では未だ地方公務員法二八条一項一号、三号に該当する事実ありと判定するに
不十分である旨判示しているのであつて、右判断は正当である。それ故所論の違法
は認められない。
 同第三、第四について。
 地方公務員法二八条一項一号、三号に該当するか否かの判断については、任命権
者に或る程度の裁量権は認められるけれども、純然たる自由裁量に委された事項で
はなく、右法条の趣旨に副う一定の客観的標準に照らして決せらるべきものであり、
若し任命権者において、免職事由とせられる事実が右客観的標準に合致するか否か
の判断を誤つて免職処分をした場合には、その免職処分は、任命権者に認められる
裁量権の行使を誤つた違法のものたるを免れないというべきであつて、右客観的標
準に合致するか否かの判断は、地方公務員法八条八項にいう法律問題として裁判所
の審判に服すべきものといわなければならない。
 原判決は、右と同趣旨に出でたものであり、その確定した事実関係の下において
は、本件免職事由とせられる事実は未だ前記一定の客観的標準に合致するものとは
認められず、本件免職処分は違法である旨を判示したものであつて、右判示は正当
であり、これに関する原審の事実認定は挙示の証拠に照らし是認することができる。
所論は原判示に副わない独自の主張を前提として原判決の違法をいい、または原審
の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するものであつて、採るを得ない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    高   木   常   七

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛