弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決を破棄する。
     本件を福岡高等裁判所に差し戻す。
         理    由
 弁護人山口貞昌同浦田仙造上告趣意第四点について。
 原判決は、判示(二)の事実の判示として匕首一振(証第四号)を携帯しと摘示
し、その認定の証拠として被告人の自白及び押収調書を引用し、その判示稍不正確
であることは、所論のとおりである。しかし右判示摘示には証第四号と記載され且
つ所論押収調書を証拠として引用し、なお、擬律において大正一五年佐賀県令第一
二五号短刀、匕首其の他之に類似の戎器取締規則第一条第二条を適用している。そ
して右佐賀県令第二条には「前条ノ短刀ト称スルハ太刀ノ形式ニ則リ刃渡凡二八、
七センチメートル(約九寸五分)ニシテ鍔アルモノ、匕首トハ短刀ト同形ニシテ鍔
ナキモノ其ノ他之ニ類似ノ戎器トハ刃渡一〇、六センチメートル(約三寸五分)以
上ニシテ雙刃又ハ片刃若クハ鋭利ナル尖端ヲ有スル刃物ヲ謂フ。」とあり、また、
押収調書目録によれば押第四号の匕首は刃渡り一四、五センチメートルと記載せら
れているから原判決の右判示は、一四、五センチメートルの匕首様の片刃の戎器一
本を指すものであることを認め得られるから右判示の摘示を以て原判決を破棄する
に足る理由不備ということができないものと解するを相当とする。本論旨は結局そ
の理由がない。
 同第七点について。
 原判決は、判示第四の(2)の事実を認定する証拠の一つとして被害者の妻であ
る原審証人Aに対する訊問調書中の供述記載を採用したことは所論のとおりである。
然るに原判決の基礎となつた原審第二回の公判調書によれば右証人の訊問調書につ
きこれを法廷に顕出して証拠調をしたことを認め得ない。されば原判決は適法に証
拠調を経ない証人訊問調書を証拠とした違法あるものといわねばならぬ。そして右
の違法は、原判決に影響を及ぼさないこと明白ではないから所論はその理由あるに
帰し原判決の判示第四の(2)の部分は、破棄を免れない。そして右事実は原判決
認定の他の犯罪事実と併合罪の関係あるものとして単一刑を以て処断されたもので
あるから、結局原判決は、全部破棄を免れない。
 よつて爾余の論旨に対する判断を省略し旧刑訴第四四七条第四四八条の二に従い
主文のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
 検察官 十蔵時宗雄関与
  昭和二四年三月一七日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛