弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原略式命令を破毀する。
     被告人を罰金五百円に処する。
     右罰金を完納することができないときは金二〇円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
     差押中の葉煙草九瓩を没収する。
         理    由
 検事総長福井盛太非常上告申立理由は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。
 原審尾道簡易裁判所の認定した事実は、被告人は昭和二二年九月一九日御調郡a
とb間の巡航船A丸船内において大阪市居住番地不詳氏名不詳の者から政府に納付
すべき葉煙草九瓩を代金三七三五円で買受けたと言うのである。之れに対し原審に
おいて昭和二四年一月二五日被告人を煙草専売法違反として同法第三四条、第四八
条第一項、刑法第一八条、第一九条を適用し被告人を罰金六〇〇円に処する右罰金
を完納することができないときは金二〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に
留置する差押中の葉煙草九瓩を没収する旨の略式命令を発し右命令は同年一月三一
日被告人に送達せられたので、該命令は其後正式裁判請求の期間経過により同年二
月八日確定するに至つたものであること及び本件犯行後である昭和二三年四月五日
公布の法律第一九号煙草専売法の一部を改正する等の法律を以て同法第四八条中の
刑罰「罰金五百円」を「五万円」に改め、さらに同年六月二八日公布の法律第六三
号「たばこ専売法の一部改正法を以て同法第四八条中の刑罰「罰金五万円」を「三
年以下の懲役又は五万円以下の罰金」と改めると共に同法律施行前になした行為に
関する罰則の適用については、なお従前の例によると規定したのであるから、之れ
に対し刑法第六条と同第一〇条を適用し新旧刑罰の軽重を比較し軽いものを適用す
るときは結局法定刑は犯行時法である五百円以下の罰金であることは所論の通りで
ある。しかるに原審においては被告人に対し罰金六百円に処したのであるから明ら
かに刑罰法令を誤つた違法があり且つこの違法は被告人の不利益に帰するものであ
るから本件非常上告はその理由があるものと云うべく、旧刑訴法第五二〇条第一号
但書に則り原略式命令を破毀し更に被告事件につき判決を為すべきである。
 よつて、原略式命令の確定した事実を法律に照すと被告人の判示所為は行為時法
によれば昭和二三年法律第一九号による改正前の煙草専売法第四八条、第一項後段、
前段第三四条に該当し、裁判時法によれば昭和二三年法律第一九号による改正後の
煙草専売法第四八条第三四条(昭和二三年法律第六三号附則第二項)に該当するを
以て刑法第六条第一〇条に則り軽き前者の定める罰金額の範囲内において被告人を
罰金五百円に処するを相当とし刑法第一八条に則り、右罰金不完納の場合の労役場
留置日数換算を為し、押収物件中葉煙草九瓩は本件犯罪に係るものであるから、前
示改正の煙草専売法第四八条第一項後段前段に従いこれを没収するを相当と認め、
主文の如く判決する。
 以上は裁判官全員一致の意見である。
 検察官 安平政吉関与
  昭和二四年一二月二六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    長 谷 川   太 一 郎
            裁判官    井   上       登
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    穂   積   重   遠

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