弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決中控訴人の敗訴部分を取り消す。
     被控訴人の請求を棄却する。
     訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。
         事    実
 被控訴人は合式の呼出を受けながら昭和三二年六月一日午前一〇時の当審最初の
口頭弁論期日に出頭しなかつたので、当裁判所は控訴人に弁論を命じた。控訴人は
主文同旨の判決を求めた。(被控訴人は答弁書その他の準備書面を提出しない。)
 事実及証拠の関係は、控訴人において、「被控訴人主張の債権譲渡通知のなされ
たことのみは認める。甲第一号証はAの強迫によつて作られた、事実に反するもの
である。控訴人は従来同人に対してはもちろん、被控訴人に対してもなんらの債務
を負担せず、かつ、新たに債務を負担する意思表示をしたこともない。かりに右甲
第一号証によつてAに対し債務を負担したものとすれば、それは同人の強迫に基く
ものであるから、本訴訟においてこれを取り消す。」と陳述し、当審証人B、C、
D、Eの各証言及び、原審並びに当審控訴本人の尋問の結果を援用した以外は、原
判決に示す通りであるから引用する。(もつとも、原判決二枚目裏五行に「甲第一
号証乃至第四号証」とあるのは、「甲第一号証ないし第三号証」の誤記と認められ
るので訂正する。) ○理由
 成立に争のない甲第一号証の記載によると、被控訴人の請求が一見正当であるよ
うに見えるけれども、すでに、被控訴人がその者から本訴債権を譲り受けたと主張
し、かつ、尋問を申し出た原審証人Aの証言に徴するも、同人と控訴人間に被控訴
人の主張するような、すなわち甲第一号証記載の金銭の消費貸借は、現実<要旨>に
はなされたことのないことが認定されるのである。もつとも、消費貸借に基いて、
貸与した金銭の返還を請求する訴訟においては、当事者が準消費貸借によつ
ては請求しない旨特に表明しないかぎり、金銭の現実の消費貸借(狭義の消費貸借
をいう)が認められない場合でも、裁判所はいわゆる準消費貸借の成否を判断し、
その成立を認めて請求認容の判決をなしても、民事訴訟法第一八六条に違背するこ
とはないので、以下この点を考慮の上考察することとしよう。ます、第一審におけ
る訴訟の経過からして、(当審においては、被控訴人に対する送達はすべて公示送
達によつてなされているのでしばらく考慮の外におく。)被控訴人としては、本訴
貸借の証拠たるべき証書である甲第一号証は、どんな経緯で作成されるに至つたか
ということ、換言ナれば、本訴の貸金というのは、いかなる権利関係に礎定するも
のを消費貸借に改めたものであるかというような点について、、主張するのが当然
であるのに、これを主張せず、また明らかに立証もしない被控訴人の原審における
態度その他その弁論の全趣旨と、原審並びに当審における証人Dの証言、同控訴本
人の供述とを合わせ考えると、控訴人は甲第一号証の作成された時まで、Aまたは
被控訴人に対し従来なんらの債務を負担したことがなく、同号証により表示される
法律行為及びその礎定たるべき権利関係存在せず同考証はAの強要により作成され
た事実に反する書面であることが認められる。この認定に反する前示Aの証言は、
右の証拠と対比して信用するわけにいかないし、その外に反対の証拠はない。
 そうすると、Aは控訴人に対して、被控訴人主張の債権を有したことがないので
あるから、たとえ、被控訴人がAから主張の債権を譲り受けたにしても、控訴人に
おいて被控訴人に対しこれが支払をなすべき義務のないのは当然である。
 よつて被控訴人の請求を棄却すべく、該請求を認容した原判決は不当であるから
民事訴訟法第三八六条に従いこれを取り消し、訴訟費用の負担につき同法第九六条
第八九条を適用し主文の通り判決する。
 (裁判長判事 鹿島重夫 判事 二階信一 判事 秦亘)

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