弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
一 本件控訴を棄却する。
二 控訴費用(参加によって生じた費用を含む)は控訴人の負担とする。
       事実及び理由
第一 申立て
一 控訴人
1 原判決中、控訴人敗訴部分を取り消す。
2 (主位的答弁) 被控訴人らの控訴人に対する訴えを却下する。
3 (予備的答弁) 被控訴人らの控訴人に対する請求を棄却する。
4 訴訟費用及び参加の費用は、第一、二審とも、披控訴人ら及び被控訴人ら補助
参加人らの負担とする。
二 披控訴人ら・被控訴人ら補助参加人ら
 主文同旨
第二 被控訴人らの請求及び当事者の主張
 原判決事実摘示の「第一 当事者の求めた裁判」の一及び「第二 当事者の主
張」
 各記載のうち、控訴人関係部分のとおりであるから、これを引用する(ただし、
一一頁一行目の「一九八〇万円」を「二〇三九万四〇〇〇円」と改め、同頁三行目
の「残額の」の次に「約」を加え、一三頁二行目の「公然」を「公知」と改め、三
八頁三行目の「七二五〇円」の次に「(追加工事を含む)」を、四二頁六行目及び
四三頁六行目の「飯の峯」の次にいずれも「中学校」を、それぞれ加える)。
第三 証拠
 原審における証拠関係目録記載のとおりであるから、これを引用する。
第四 判断
一 当裁判所も、被控訴人らの控訴人に対する請求は原判決認容の限度で理由があ
るとしてこれを認容すべきものと判断する。その理由は、次のとおり改めるほか、
原判決理由説示のうち控訴人関係部分のとおりであるから、これを引用する。
1 七三頁二行目の「被告会社ら」の前に「本件工事の請負に関する入札について
は被告会社らのほかに指名を受けた者はいないことから」を、同頁八行目の「見出
し得ない」の次に「(共同不法行為において行為者らに主観的共同がある場合に
は、不法行為についての寄与や加功の程度あるいは権利侵害や各行為者の利得の割
合などにより、各行為者につき賠償の責任の範囲を限定するべき理由はない)」
を、それぞれ加える。
2 九四頁一〇行目の「いうべきである」の次に「(第三者が被用者と共同して故
意に不法行為を行い、これにより使用者に損害を加えた場合には、信義則上、第三
者は被用者の監督に過失があったことを理由として使用者に対し過失相殺を主張す
ることはできない)」を加える。
3 九七頁七行目の「本件工事を実施したのは被告阪井組であって」を「右被告ら
のいう経費とは、被告根来組が本件工
事の請負契約者(元請人)となったことにより、右契約の締結や本件工事の実施の
ために、同被告にとって支出が必要不可欠となった契約印紙代、前受金保証料や工
事保険料などのことをいうのであり、これらはいずれの業者が請負契約者となって
も支弁する必要のある金員であって、同被告がこれを支出したことにより、阪南市
が右経費の支出を免れて同額の利得を生じたということはできないから」と改め
る。
二 右の次第で、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから、これを棄却す
ることとし、主文のとおり判決する。
大阪高等裁判所第七民事部
裁判長裁判官 妹尾圭策
裁判官 渡邊雅文
裁判官 菊池徹

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