弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 被告人Aの上告趣意、弁護人一松定吉、同一松弘の上告趣意(被告人A関係)およ
び弁護人井出甲子太郎の上告趣意(被告人A関係)は、いずれも事実誤認と量刑不
当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 弁護人尾崎陞、同鍛治利秀、同畑山実、同小池義夫の上告趣意(被告人B関係)
第一点について。
 所論は判例違反を主張するけれども、引用にかかる判例は、本件に適切でない。
それのみならず、被告人の所論たばこおよび一〇〇円札貼付の名刺をばらまいた行
為が、法定外選挙運動用文書の頒布に当るか否かについては、原審で控訴趣意とし
て主張されず、原判決は単に量刑不当の控訴趣意に対して一審判決を支持し、控訴
を棄却したに過ぎない。従つて、原判決は所論の点についての判断を示しているも
のとは認められず、所論判例違反の主張は前提を欠き不適法である。しかし、原判
決が支持した一審判決判示たばこの箱の蓋の内外に「C」と記載したものおよびCの
氏を記した名刺を一〇〇円札に貼付したものは、文書としては単に「C」または「C」
という記載に過ぎないのであつて、それ自体としては必ずしも選挙運動のために使
用するものとは推知し難く、これをもつて法定外選挙運動用文書と認めることはで
きない。これを法定外選挙運動用文書と認めて、その頒布の所為につき、公職選挙
法一四二条、二四三条三号を適用処断した一審判決は、同一四二条一項の解釈適用
を誤まつたものであり、これを支持した原判決は違法たるを免れない。けれども、
被告人の右頒布行為は、選挙運動期間中になされたものであつて、同一四六条一項
にいう同一四二条の禁止を免れる行為に当り、同二四三条五号に該当することが明
らかであり、その法定刑は、法定外選挙運動用文書の頒布の場合の同条三号と同一
である。従つて原判決に、これを破棄しなければ著しく正義に反する違法があるも
のとは認められない。
 なお、たばこをばらまき頒布したとの点については、一審判決引用の証拠によれ
ば、これを単に道路上にばらまいたのではなく、判示場所に参集している労務者た
ちに向つて、たばこをやるぞなどといつてばらまき、労務者たちがそれを拾取した
ことが認められるのであるから、これをもつて頒布となすのが正当である。
 同第二点について。
 所論は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。よつて同
四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。
  昭和三八年一二月二五日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    奧   野   健   一
            裁判官    山   田   作 之 助
            裁判官    草   鹿   浅 之 介
            裁判官    城   戸   芳   彦
            裁判官    石   田   和   外

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