弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 被告人A、同B、同C、同D、同E、同F、同G、同H、同Iの各弁護人菊池哲
夫の上告趣意第一点について。
 所論は単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(
公職選挙法二五二条にいう選挙権、被選権の停止、不停止は刑法九条、同一〇条に
いわゆる刑ではないが刑訴三八一条の「刑の量定」には含まれる。昭和二八年(あ)
第五三二二号、同二九年六月二日第二小法廷決定、刑集八巻六号七九四頁参照。)
 同第二、三点について。
 第二点は単なる法令違反の主張であり、第三点は判例違反の主張であるが、いか
なる判例に違反するか具体的に述べていないので、いずれも上告適法の理由となら
ない。
 同第四点について。
 所論は単なる法令違反、事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当ら
ない
 被告人A、同B、同C、同D、同E、同F、同G、同H、同Iの各弁護人高橋英
吉、同秋山邦夫、同神谷咸吉郎、同山田至の上告趣意について。
 第一点は原審において主張判断のない一審の訴訟手続の違憲を主張するものであ
り、第二点の論旨とともに上告適法の理由とならない。
 また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
  昭和三六年四月四日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    高   橋       潔
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    石   坂   修   一

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