弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人A、同Bの弁護人柴田武、同花岡隆治、同斎藤兼也、同田宮甫、同向山義
人の上告趣意第二点第三点は事実誤認、単なる法令(訴訟法を含む)違反の主張で
あつて、すべて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 同第一点は原判決は刑訴三二八条の解釈適用を誤り所論引用の判決に相反する判
断をしているから破棄を免れないというのであつて、その云わんと欲するところの
帰結は原判決の是認した第一審判決は証人C、同D、同E、同F、同G、同H、同
I、同J、同K、同L、同M、同N、同Oの第一審公判期日における各供述、Pの
検祭官に対する昭和三一年一月二八目附供述調書を、いずれも被告人A及同Bに対
して有罪認定の証拠としているが、右は判決に影響を及ぼすべき法令違反であると
いうのであり、その理由として、右人証の供述は刑訴三二八条の証拠で違法に証明
力を減殺又は増強されたから、その減殺又は増強された証拠は有罪認定の資料にな
らないと主張するのである。しかし、所論各証人の供述はいずれも第一審公判期日
における供述であるから、証拠能力を備え(その内容はいずれも伝聞ではない)、
その証明力は裁判所の自由心証にまかされているところである。そして記録を調べ
てみても、右各供述の証明力が違法な証拠調によつて影響を受けたものと認むべき
形跡は発見できない。それ故、原判決の支持する第一審判決が右各供述を採つても
つて、被告人A及び同Bの本件犯罪事実を認定したからといつて、違法のかどあり
とは云うを得ず、所論判例違反を論じたところで本件では問題となすの価値がない
のである。なお記録によれば前記Pの検察官調書(この調書は同人の死亡により刑
法三二一条一項二号により取調が行われている)について原判決は明確に右調書は
同人の司法警察員調書によつて証明力が増強されたとは認められない、且つ右検察
官調書を除外しても、その余の関係証拠によつて判示事実を十分に認め得る旨判示
しているのであるから、この点の所論は全く的外れである。以上のとおりであるか
ら、所論はすべて採用できない。
 被告人Qの弁護人飛鳥田喜一、同飛鳥田一雄、同池谷利雄、同菅原幸夫の上告趣
意第一ないし第四は単なる法令違反、事実誤認の主張を出でないものであつて、刑
訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、自動車運転手たる者は、踏切を通過する
に当つては、たとえ踏切遮断機が設置されている場合でも、その故障又はこれを操
作する踏切警手の過失等のため、踏切遮断機の解放中に列車、電車等が踏切を通過
することが絶無とは云えないから、踏切遮断機のみを信頼することなく、必らず踏
切の前で一時停車をした上、自ら踏切の左右を見透すとか、列車又は電車等の進行
音に注意し、なお場合によつては車掌を下車させて誘導させる等の方法によつて、
踏切通過が絶対に安全であることを確認した上で踏切を通過すべきであり、特に踏
切現場が左右の見透困難な場合においては尚一層念を入れて踏切通過の安全を確認
すべき業務上の注意義務があるものと解すべきであるとした、原判示は当裁判所も
これを正当として是認する。
 また、記録を調べても各所論の点につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認め
られない。
 よつて、同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。
  昭和三九年一月二八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    斎   藤   朔   郎
            裁判官    長   部   謹   吾

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