弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
控訴人らの当審における請求を棄却する。
当審における訴訟費用は控訴人らの負担とする。
事実及び理由
第1当事者の申立て
1控訴の趣旨
()被控訴人は,A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M及び1
N(以下14人併せて「旧新治村議会議員」という)に対し,576万74。
50円及び平成18年3月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の返
還を請求せよ。
()訴訟費用は,第1,2審とも,被控訴人の負担とする。2
2控訴の趣旨に対する答弁
主文同旨
第2事案の概要
1事案の要旨
本件は,土浦市の住民である控訴人らが,被控訴人に対し,土浦市と新治村が
合併するに当たり合併協議会(以下「本件合併協議会」という)において市町。
村の合併の特例に関する法律(昭和40年法律第6号,以下「旧合併特例法」と
いう)7条1項(以下「在任特例」ともいう)を適用して旧新治村議会議員。。
を引き続き土浦市の市議会議員として在任させる旨の決定(以下「本件決定」と
いう)をしたことについて,合併前の土浦市民の投票価値の平等を害し違憲無。
効の決定であり,同決定に基づき同議員らに対して議員報酬を支出することが違
法であるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,旧新治村議会議
員に対して支給した議員報酬の返還を請求することを求める事案である。
控訴人らは,原審においては,旧新治村議会議員に対する議員報酬の支払の差
止めと支給後の議員報酬の返還を請求していたが,原審は,将来支給する議員報
酬の返還請求に係る訴えを却下し,その余の請求を棄却したので,控訴人らのみ
が控訴した。
控訴人らは,当審において,旧新治村議会議員の土浦市議会議員としての任期
が終了したことに伴い,原審において請求していた議員報酬の支払の差止めを求
める訴えを取り下げ,また,議員報酬の支払をしたときの返還請求に係る訴えを
いずれも現在の返還請求に係る訴えに変更した。
2前提となる事実,争点及び当事者の主張
()次に訂正するほかは,原判決の「事実及び理由」の「第2事案の概要」1
の1ないし3に記載のとおりであるからこれを引用する。
()原判決4頁2行目の「現在の土浦市議会議員」を「土浦市議会議員となっ2
た旧新治村議会議員に6行目の支出されることが予定されているを支」,「」「
出された」に,5頁20行目の「当裁判所」及び21行目の「本件」をいずれ
も「原審」に,22行目,6頁11行目,13行目,21行目から22行目,
7頁15行目から16行目,17行目,18行目から19行目,8頁9行目及
び9頁2行目の各「請求の趣旨第2項にかかる」をいずれも「支出した報酬の
返還」にそれぞれ改め,8頁20行目の「これは」から末行まで及び14頁1
3行目冒頭から16行目末尾までをいずれも削る。
第3当裁判所の判断
1当裁判所は,控訴人らの本件訴えは不適法とはいえないが,本件決定が違憲無
効であることを前提とする控訴人らの本件請求は理由がないものと判断する。
その理由は次に訂正するほかは,原判決の「事実及び理由」の「第3当裁判
所の判断」の1及び2に記載のとおりであるからこれを引用する。
2()原判決の訂正1
原判決19頁16行目及び22行目から23行目の各「請求の趣旨第2項に
かかる」をいずれも「支出した報酬の返還」に,20頁20行目の「請求の趣
旨第2項に係る」を「支出した報酬の返還(原審における将来請求及びこれと
同一性を認め得る当審において現在請求に改めたもの」にそれぞれ改め,2)
2行目冒頭から21頁14行目末尾までを削る。
()当審の判断の補充2
控訴人らは,本件決定が,在任特例の制度の運用上,法の下の平等を定めた
憲法の規定に違反するものである旨主張するので,その点について念のため判
断を補充する。
投票価値の平等に関する累次の判例の趣旨は議員の身分の得喪に関わる上記
制度の運用に当たっても十分に尊重されるべきものとはいえるが,前記引用の
原判決の認定に係る事実に照らせば,本件決定に係る在任特例の制度が合併に
伴う一時的過渡的な時期の応急的な措置としての必要性及び内容上の一定の合
理性を備えていると認められることにかんがみると,結果として,合併後に土
浦市議会議員となった旧新治村議会議員と合併前からの同市議会議員との間に
は,その選任時期に遡ってみた場合,投票価値に6倍程度の計算上の格差が観
念されるからといって,直ちに不合理な差別として法の下の平等を害するもの
であるとは認めることができない。
したがって,控訴人らの上記主張はいずれにせよ採用することができない。
3よって,控訴人らの当審における請求は理由がないからこれを棄却することと
し,主文のとおり判決する。
東京高等裁判所第15民事部
藤村啓裁判長裁判官
佐藤陽一裁判官
古久保正人裁判官

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