弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各申立を棄却する。
         理    由
 本件各申立は、上告申立書の記載によれば、旧刑訴四一六条に基く、原地方裁判
所においてなした第一審判決に法令違反のあることを理由とする上告の申立である
が、昭和二六年一月四日から施行された刑訴施行法三条の二(昭和二五年法律第二
六七号により新設されたもの)によると、旧法事件で最高裁判所が上告裁判所であ
るものの上告については、同法二条の規定にかゝわらず、刑訴応急措置法一七条の
規定による再上告を除き、新刑訴四〇五条(上告理由)、四〇六条(上告審として
の事件受理)その他の規定を適用する旨定められている。従つて右刑訴施行法三条
の二施行後は、旧法事件で最高裁判所が上告裁判所であるものの上告は、前記再上
告を除き、刑訴四〇五条による高等裁判所の判決に対する上告のほかは許されなく
なつたものと解しなければならない。もつとも、右刑訴施行法三条の二は、刑訴四
〇六条を適用することを定めているから、同法に基く事件受理の制度の一種として、
最高裁判所規則により、旧法事件につき地方裁判所のした第一審判決に対し、控訴
をしないで最高裁判所に不服申立のできる場合が定められていれば、これによる申
立は可能なわけであるけれども、刑訴施行法三条の二の規定に対応して昭和二六年
一月四日から施行された旧刑訴事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関す
る規則(昭和二五年一二月二〇日最高裁判所規則第三〇号)も、右のような申立に
関しては何等定めるところはないし、その他このような申立の許されることを規定
した最高裁判所規則は存在しないのである。前記規則二〇条は刑訴四〇六条に関す
るものとして刑訴規則二五七条から二六四条までを適用する旨を定めながら、同二
五四条及び二五五条の適用については全然触れてはいない。右刑訴規則二五四条、
二五五条は、一種の跳躍上告の制度を定めたものであるけれども、他に別段の定め
がないかぎり、右規定が旧法事件につき適用されないことは、刑訴規則施行規則一
条一項によつて明白である)。
 従つて、刑訴施行法三条の二施行後は、旧法事件につき、地方裁判所がした第一
審判決に対し控訴をしないで最高裁判所に不服申立をする方法は、まつたく認めら
れていないものといわなければならない。
 以上の理由により本件各申立は不適法として棄却すべきものである。
 よつて裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。
  昭和二八年六月三〇日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    井   上       登
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    小   林   俊   三
            裁判官    本   村   善 太 郎

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