弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人の上告趣意について。
 所論は、結局事実誤認、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条に定める上告理
由に当らない。(事実認定も量刑も相当である)。
 弁護人十川寛之助、同山根弘毅の上告趣意について。
 第一点、第四点、所論は結局単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条に
定める上告理由に当らない。(原判決は刑法四五条後段に従つて被告人に対する他
の確定判決の存することを認定した上、その各確定判決以前の犯罪事実に対してそ
れぞれ独立の主文を言渡したものであつて毫も違法の点はない。また死刑と懲役刑
とは重き死刑を先に執行することを原則とするから(刑訴四七四条)、所論の違憲
論は前提を欠くものである)。
 第二点、所論の点については、当裁判所の判例(集二巻八号八二二頁)があるか
ら、所論大審院判例違反の主張は、刑訴四〇五条に定める上告理由に当らない。
 第三点、所論は、単なる訴訟法違反の主張であつて、適法な上告理由でない。 
(所論の強盗予備と殺人が牽連犯でないことは明らかである)。
 よつて刑訴四〇八条により、全裁判官の一致で主文のとおり判決する。
  昭和二六年一一月八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    真   野       毅
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎

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