弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破棄する。
     上告人の控訴を却下する。
     控訴費用は上告人の負担とし、上告費用は被上告人の負担とする。
         理    由
 職権をもつて調査するに、本件第一審判決は昭和三七年五月一日言い渡され、同
判決正本は同年五月四日上告人の訴訟復代理人に送達されたのであるから、上告人
の原審に対する控訴申立期間は同年五月一八日(金曜日)限りで経過したものと認
むべきところ、上告人の訴訟代理人が原審に対して控訴申立をしたのは右控訴申立
期間経過後の同年五月一九日であつたことが記録上明らかであるのみならず、追完
を認むべき何らの資料も見出せない。してみれば、上告人の右控訴申立は不適法と
して却下を免れないものというべく、この点を看過して控訴棄却の本案判決をした
原判決は失当として破棄すべきものである。
 よつて、民訴法四〇八条、九六条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    山   田   作 之 助
            裁判官    草   鹿   浅 之 介
            裁判官    城   戸   芳   彦
            裁判官    石   田   和   外

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