弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告代理人吉永多賀誠、同大崎康博の上告理由第一点、第二点について。
 所論の点に関する原判決およびその引用する第一審判決の事実認定は、挙示の証
拠により是認でき、その間所論の違法は認められず、また、右事実関係の下におい
ては、Dに過失があつた旨の原審の判断は相当である。所論は、事実審の裁量に属
する証拠の取捨判断、事実の認定を非難し、または事実審の認定と相容れない事実
を前提として原判決の違法をいうものであつて、採るを得ない。
 同第三点について。
 国の公務員であつた者が一定期間勤務した後退職したことを要件として支給を受
ける普通恩給は、当該恩給権者に対して損失補償ないし生活保障を与えることを目
的とするものであるとともに、その者の収入に生計を依存している家族に対する関
係においても、同一の機能を営むものと認められる。そして、恩給を受けていた者
が死亡したときには、これにより生計を維持し、または、これと生計を共にしてい
た一定の遺族に扶助料が支給されるが、右扶助料は右遺族に対する損失補償ないし
生活保障の目的をもつて給付されるものであることは明らかである。このように、
恩給権者固有の恩給と遺族の扶助料の両者が、当該遺族について、その目的あるい
は機能を同じくすることを考えると、恩給を受けている者が、他人の不法行為によ
つて死亡し、これによつて被つた財産的損害の中に、その者がなお生存すべかりし
期間内に取得すべき恩給受給利益を喪失した損害が計上されており、右財産的損害
賠償債権の全部もしくは一部が、相続により、一相続人に承継された場合において、
右相続人が、他方において、前記恩給受給者の死亡により、扶助料の支給を受ける
権利を取得したときは、右相続人の請求できる財産的損害賠償額の算定にあたり、
右損害賠償債権の中の恩給受給の利益に関する部分は、右扶助料額の限度において、
当然、減縮しなければならないと解するのが相当である。けだし、このように解す
ることが、同一目的の給付の二重取りを許すにも等しい結果の不合理を避け得る所
以であるとともに、不法行為に基づく損害賠償額の範囲を定めるにあたり依拠すべ
き衡平の理念に適合するからである。本件において、原判決によれば、Dの死亡に
より上告人Aが相続した財産的損害賠償債権中には七万三、〇五三円の恩給受給利
益喪失の損害賠償額が含まれているというのであるから、右債権額から同上告人の
受領した原判示同額の扶助料の額を差し引き、その差額をもつて同上告人の請求で
きる財産的損害賠償の額であるとした原審の判断は正当であつて、所論の違法はな
い。所論は採用できない。
 同第四点について。
 本件慰藉料の算定につき被上告人の資産状態を斟酌した原審の判断は正当であり、
これと異なる論旨は採るを得ない。原判決には所論の違法は存しない。所論引用の
判例は、本件に適切でない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    松   田   二   郎
            裁判官    岩   田       誠

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛