弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人A弁護人岸達也の上告趣意は、後記書面のとおりである。
 同第一点について。
 原判決の記載並びに原審における審判手続が、旧刑訴事件の控訴審及び上告審に
おける審判の特例に関する規則(昭和二五年規則第三〇号)五条六条によつたもの
であり、特に右規則五条における、控訴申立人に不服のないことが明らかな事項に
ついては事案の真相を明らかにし被告人の権利を保護するため必要と認めた場合の
外は、重ねて被告人を尋問し、証拠調をすることを要しないとする規定によつて、
被告人の本件犯罪事実については、原判決認定事実のとおりであつて、被告人の当
公廷において何等不服のないところであると判示しているのは所論のとおりである。
 よつて、記録を調べて見ると、差戻前の上告審に被告人が提出した上告趣意書(
記録三八〇丁)中に、あだかも被告人が本件強盗の事実を関知しないような記載の
あることは論旨指摘の通りであるが、被告人は、はじめ本件で逮捕せられた直後、
警察で尋問を受けた際その犯行を否認した以外は(別冊被告人A外二名に対する強
盗等被告事件記録一三丁)、強制処分による裁判官の尋問(同上二三丁)、警察及
び検察庁における取調(同上九五丁一〇七丁一二四丁)に対しては勿論、差戻前の
第一審及び第二審の公判廷においても(記録一〇二丁裏二三六丁表)、更にまた差
戻後の原審公判廷においても(記録四二八丁裏)終始一貫本件犯行を詳細に自白し
ておるのみならず、本件強盗の共犯者である原審相被告人B、差戻前の第二審相被
告人Cも、警察以来これまた終始一貫して被告人が本件強盗に関与した事実を供述
しているのである。さすれば、被告人が本件強盗の共犯者としてその犯行に出たも
のであることは記録上間違いのない事実である。しかも記録を精査しても、原審が
被告人尋問及び証拠調をしなかつたことにより、被告人の権利が害されていること
を疑うに足りる形跡は何処にも発見し得ないのであるから、原審において、前記規
則五条に則り、重ねて被告人尋問及び証拠調をなさず、にこれが審判をしたことに
ついて、なんら違法を疑わしめるような点は認められない。
 なお右規則五条六条の規定するところが、憲法三八条三項の規定に違反しないこ
とについては、すでに判例の存するところである(昭和二六年(れ)第一一七一号
昭和二六年一〇月二五日第一小法廷判決集五巻一一号二三〇〇頁参照)。従つてこ
の点の論旨はすべて理由がない。
 同第二点について。
 所論は、原審において、裁判長が第一審判決を読示した形跡がないと非難するの
であるが、刑訴四〇五条に定める適法な上告理由に当らない。そして、記録によれ
ば、公判調書の記載(記録四二八丁裏)に、裁判長が被告人に対し検事が陳述した
ところと同旨の被告事件(検事は第一審判決書摘示事実と同旨の被告事件を陳述し
ている)を告げた上、事件について何か陳述することがあるかと尋ねているのであ
るから、所論のように、右第一審判決を特に読示しないからといつて、なんら訴訟
手続に違反するものではない。(昭和二五年(れ)第一五九七号同二六年三月六日
第三小法廷判決参照)。論旨指摘の大正一三年(れ)第一八九六号及び昭和八年(
れ)第一一〇一号の各大審院判例並びに昭和二四年(れ)第一五五二号の第一小法
廷判例は、いずれも本件に適切とはいえない。
 その他、記録を精査しても本件は刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな
い。
 よつて刑訴施行法三条の二刑訴法四〇八条により主文のとおり判決する。
 この判決は、裁判官全員一致の意見である。
  昭和二七年七月八日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    井   上       登
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    小   林   三   俊
            裁判官    本   村   善 太 郎

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