弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 被告人A、同Bの弁護人中川種治郎の上告趣意第一点について。
 論旨は、原判決が関税法の追徴につき犯則者が数人ある場合において、犯則者各
自に全部の納付義務がある旨説示したのは、共同収賄に関する大審院判例(昭和六
年(れ)六一〇号同年七月一六日第一刑事部判決、刑集一三巻九七二頁、昭和九年
(れ)六六四号同年九月一五日第三刑事部判決)と相反する判断をしたと主張する。
 原審の是認した事実は第一審判決判示第二ないし第四の事実摘示のとおり被告人
C、同A、同Bは、いずれも同一物件である薬莢類約四〇トンを密輸入品であるこ
との情を知りながら、これを故買または寄蔵したというのである。
 関税法一一八条において、犯罪に係る貨物を没収し、又は、これを没収すること
ができない場合にその没収することができないものの犯罪が行われた時の価格に相
当する金額を犯人から追徴する趣旨は、所論のごとく単に犯人の手に不正の利益を
留めずこれを剥奪せんとするに過ぎないものではなく、むしろ、国家が関税法規に
違反して輸入した貨物又はこれに代るべき価格が犯人の手に存在することを禁止し、
もつて、密輸入の取締を厳に励行せんとするに出たものと解すべく、共犯者ある場
合において、この趣旨を貫徹しようとするには追徴すべき価格につき共同連帯の責
任において納付せしむべきものと解するを相当とすること当裁判所の判例とすると
ころであり(昭和三一年(あ)三四三七号同三三年三月一三日第一小法廷判決、刑
集一二巻三号五二七頁、昭和二九年(あ)三五九〇号同三二年七月一九日第二小法
廷判決、刑集一一巻七号一九九六頁)、所論関税法(昭和二三年法律第一〇七号に
よる改正後の明治三二年法律第六一号)八三条にいわゆる「犯人」とは、密輸入者
およびその従犯、教唆犯はもとより密輸入品たるの情を知つてその運搬、寄蔵、収
受、故買または牙保をなした者をも包含することもまた当裁判所の判例とするとこ
ろであり(昭和二八年(あ)三四四〇号同三三年一月三〇日第一小法廷判決、刑集
一二巻一号九四頁)この判例の趣旨に照らし、本件の場合においても、密輸入品の
故買又は寄蔵をした被告人C、同A、同Bの各犯則者に対しても関税法八三条三項
所定の価格全部を追徴することができるものと解するのを相当とする。論旨引用の
大審院判例は事実関係を異にし本件に適切でない。尤もこの場合において、被告人
等各金員に対しそれぞれその原価の全額を追徴する言渡があつても、その中一人に
対し全部の執行が了れば他の者に対しては執行しえないものであること当裁判所の
判例とするところである(昭利二九年(あ)三六八三号同三〇年一二月八日第一小
法廷決定、集九巻一三号二六〇八頁)。原判決は相当であり、論旨は採用すること
ができない。
 同第二点は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 被告人Cの弁護人武田太七の上告趣意第一点は事実誤認、単なる法令違反の主張、
同第二点は量刑不当の主張であつていずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三五年一〇月一一日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    高   橋       潔
            裁判官    石   坂   修   一

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