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平成14年(行ケ)第487号 特許取消決定取消請求事件
平成17年2月3日口頭弁論終結
     判    決
 原 告 旭ダイヤモンド工業株式会社
 訴訟代理人弁理士 内山充
 被 告 特許庁長官 小川洋
 指定代理人 加藤友也,西川惠雄,井出英一郎,高木進,涌井幸一,岡田孝博
     主    文
 特許庁が異議2002-70076号事件について,平成14年8月8日にした
決定を取り消す。
 訴訟費用は各自の負担とする。
     事実及び理由
第1 原告の求めた裁判
 主文第1項と同旨の判決。
第2 事案の概要
 本件は,後記本件特許を取り消すとした決定の取消しを求める事件である。
 1 特許庁等における手続の経緯
 (1) 原告は,発明の名称を「コンディショナの製造方法」とする特許第3187
013号(平成10年9月22日出願,平成13年5月11日設定登録。以下「本
件特許」という。)の特許権者である(甲2)。
 (2) 本件特許について,特許異議の申立てがされ(異議2002-70076号
事件として係属),これに対し,原告は,平成14年7月9日,明細書の訂正を請
求した(甲3)。
 (3) 特許庁は,平成14年8月8日,訂正を認めるとともに,本件特許を取り消
す旨の決定をし,同月24日,その謄本を原告に送達した。
 決定の要旨は,平成14年7月9日付け訂正請求に係る訂正は,特許法120条
の4第2項及び第3項において準用する同法126条2項及び3項の規定に適合す
るので,当該訂正を認める,請求項1,2に係る発明は,特開平9-239663
号公報記載の発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができた
ものであるから,その特許は特許法29条2項の規定に違反してされたものであ
り,同法113条2号に該当し,取り消されるべきものである,というものである
(甲1)。
 (4) 原告は,平成14年9月24日,上記取消決定の取消しを求める本件訴訟を
提起した。
 (5) 原告は,平成14年9月25日,明細書の特許請求の範囲の記載を訂正する
ことについて審判の請求をしたところ(訂正2002-39200号事件として係
属),特許庁は,平成15年2月12日,本件審判の請求は成り立たない旨の審決
をした(甲4,16)。
 (6) 原告は,平成15年3月24日,東京高等裁判所に上記審決の取消しを求め
る訴訟を提起したところ(同年(行ケ)第106号事件として係属),同裁判所
は,平成16年10月13日,上記審決を取り消す旨の判決を言い渡し,同判決は
確定した(甲16)。
 (7) 特許庁は,審判請求事件について更に審理し,平成16年11月10日,訂
正をすること認める旨の審決(以下「本件訂正審決」という。)をし,同審決は確
定した(甲16)。
 2 特許請求の範囲の記載
 (1) 設定登録当時のもの(甲2)
 【請求項1】砥粒を台金の作用面に金属結合材を用いて固着したのち,電着塗装
法により作用面の金属部分を樹脂層で被覆することを特徴とするコンディショナの
製造方法。
 【請求項2】樹脂層の厚さが10~100μmである請求項1記載のコンディシ
ョナの製造方法。
 (2) 平成14年7月9日付け訂正請求に係るもの(下線部分が訂正箇所。甲3)
 【請求項1】砥粒を台金の作用面に金属結合材を用いて固着したのち,電着塗装
法により作用面の金属部分を樹脂層で被覆し,該樹脂層が樹脂被覆後に架橋硬化さ
せてなるものであることを特徴とするコンディショナの製造方法。
 【請求項2】樹脂層が,アクリル系樹脂塗料又はフッ素系樹脂塗料の被覆であっ
て,厚さが10~100μmである請求項1記載のコンディショナの製造方法。
 (3) 本件訂正審決に係るもの(下線部分が訂正箇所。甲16)
 【請求項1】砥粒を台金の作用面に金属結合材を用いて固着したのち,電着塗装
法により作用面の金属部分を樹脂層で被覆し,該樹脂層が樹脂被覆後に架橋硬化さ
せてなり,かつ樹脂層の作用面の石出し加工をしないで形成されてなり,CMP用
ポリッシングパッドのコンディショニングに用いるものであることを特徴とするコ
ンディショナの製造方法。
 【請求項2】樹脂層が,アクリル系樹脂塗料又はフッ素系樹脂塗料の被覆であっ
て,厚さが10~100μmである請求項1記載のコンディショナの製造方法。
第3 原告主張の決定取消事由の要点
 決定は,平成14年7月9日付け訂正請求による訂正後の明細書の特許請求の範
囲の記載に基づき,各請求項の発明の要旨を認定したが,本件訂正審決が確定した
ことにより,結果として,発明の要旨の認定を誤ったことになるところ,この誤り
が決定の結論に影響を及ぼすことは明らかである。
第4 当裁判所の判断
 1 第2の事実によれば,本件訂正審決が確定したことにより,明細書の特許請
求の範囲の記載が第2の2(3)のとおりに訂正されたところ,上記訂正が特許請求の
範囲の減縮に当たることは明らかである。
 そうすると,平成14年7月9日付け訂正請求による訂正後の明細書の特許請求
の範囲の記載に基づいて発明の要旨を認定した決定は,結果として,発明の要旨の
認定を誤ったものであって,この誤りが決定の結論に影響を及ぼすことは明らかで
ある。
 2 したがって,原告主張の決定取消事由は理由があるから,原告の請求は,認
容されるべきである。
  東京高等裁判所知的財産第4部
        裁判長裁判官      塚  原  朋  一
           裁判官      塩  月  秀  平
           裁判官      髙  野  輝  久

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