弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破棄する。
     本件を札幌高等裁判所函館支部に差し戻す。
         理    由
 弁護人佐藤堅治郎の上告趣意第一点は、違憲をいうが、その実質は単なる訴訟法
違反の主張であり、同第二、第三点は、単なる訴訟法違反、事実誤認の主張であつ
て、適法な上告理由に当らない。
 弁護人小林蝶一、同田頭忠、同永塚昇の上告趣意(補充書および上申書による趣
意を含む。)中判例違反をいう点は、引用の判例は事案を異にし本件に適切でない
から、前提を欠き、その余は事実誤認の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
 弁護人土家健太郎の上告趣意は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて、
適法な上告理由に当らない。
 しかしながら職権をもつて調査するに、記録によれば、原判決判示第一の事実に
ついては、当初業務上横領の訴因をもつて起訴されたのであるが、昭和三九年三月
七日の第一審第八回公判期日において、右訴因は撤回され、「被告人は観光施設の
提供を目的とする株式会社Aの常務取締役であつて、昭和三五年三月二一日頃開催
の常務取締役会において、同会社がB所有山林を買収する決議をするにあたり、該
山林買収につき交渉等一切の権限を委任されたのであるが、その際、該山林はかね
て被告人が右Bの代理人と交渉の結果坪当り七五〇円位で入手しうる見込みがあつ
たにも拘らず、これを秘し自己の利益を図る目的でその任務に背きBより坪当り九
〇〇円で売却する内諾を得た旨虚偽の報告をして、その旨代表取締役等を誤信させ
て同価格で買収する決議をさせ、同月二八日頃右Bより坪当り七五〇円合計三二一
万七五〇〇円で買受けたにも拘らず、同会社をして右山林代金の支払として同年四
月七日坪当り九〇〇円合計三八六万一〇〇〇円の支出をさせ、よつて同会社に右差
額六四万三五〇〇円の損害を与えたものである」旨の商法四八六条一項特別背任の
訴因に変更されたこと、一審は、適法に変更された右特別背任の事実を有罪と認定
したところ、原判決は、第一審判決の右認定は事実を誤認し法律の適用を誤つたも
のであるとして、これを破棄自判するにあたり、訴因罰条の変更手続をとらないで、
「被告人は、観光開発観光施設提供等を目的とする株式会社Aの渉外担当の常務取
締役で、不動産担当の常務取締役Cを補佐し土地買収等に従事していたものである
が、昭和三五年三月初、中旬頃会社からB所有山林の買収方につき交渉、契約締結、
代金支払等一切の権限を委任され、同月二五日買収資金等として四〇〇万円を預か
り、同月二七、八日頃Bに対し代金坪当り七五〇円合計三二一万七五〇〇円、Bの
税金分三〇万円仮払いの条件で売買契約を締結した上三五一万七五〇〇円を支払い、
所要経費三万五〇〇〇円を控除した残額四四万七五〇〇円を会社のため業務上保管
中、同年四月四日代表者専務取締役Dに対し四〇〇万円以上を要した旨報告し右四
四万七五〇〇円を着服横領したものである」として、起訴状記載の訴因と殆ど同一
の事実を認定し、刑法二五三条を適用していることが明らかである。しかし、本件
において、一審で当初起訴にかかる業務上横領の訴因につき被告人に防禦の機会が
与えられていたとしても、既に特別背任の訴因に変更されている以上、爾後におけ
る被告人側の防禦は専ら同訴因についてなされていたものとみるべきであるから、
これを再び業務上横領と認定するためには、更に訴因罰条の変更ないし追加手続を
とり、改めて業務上横領の訴因につき防禦の機会を与える必要があるといわなけれ
ばならない。従つて、原審がこの手続をとらないで判決したことは違法であつて、
刑訴法四一一条一号により破棄を免れない。
 よつて、同四一三条本文に則り裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
 検察官 横井大三公判出席
  昭和四一年七月二六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    柏   原   語   六
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐
            裁判官    田   中   二   郎
            裁判官    下   村   三   郎

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