弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人渡辺隆の上告理由について。
 論旨は、要するに、公職選挙法六八条の二は投票の効力判断についての例外規定
であるから、他の候補者の正式の氏名、氏又は名と同一の通称を有する候補者があ
る場合についてまでその適用を拡大すべきではなく、また、その適用を拡大するに
ついては慎重な考慮を要するところであるのに、「和田D」と記載された投票が一
票もない本件において、候補者佐々木Dが「和田」の通称を有するものと認め、単
に「和田」「わだ」「ワダ」と記載された投票を、同条の規定により和田E、佐々
木D両候補の有効投票数に応じて按分すべきものとした原判決には、同条の解釈適
用を誤つた違法がある、というのである。
 しかし、公職選挙法六八条の二が選挙人のした投票をなるべく有効にしようとす
る趣旨であり、また、通称を記載した投票も有効とされる以上、他の候補者の戸籍
簿に記載された氏名、氏又は名と同一の通称を有する候補者がある場合について同
条の適用を否定すべき理由はない。
 そして、原判決の適法に確定するところによれば、佐々木Dは、昭和一六年二八
才の時に和田F夫妻の養子となり、昭和二三年一二月協議離縁して復氏したが、四
人の子供は和田姓のままで成長し、かたわら、離縁に伴い編成された戸籍が手続の
過誤により筆頭者氏名を和田Dと記載表示され、この状態が昭和三八年二月氏を佐
々木と戸籍訂正されるまで続いた、同人は、昭和一二年から昭和二二年一二月まで
は外地に住み仙北郡方面で生活することはなかつたが、その後は同郡a村b地区で
暮し、昭和二四年から昭和四三年二月に退職するまで、G株式会社c支店に、当初
は集金人として勤務し、昭和二九年以後はその普及係、サービス係として仙北郡全
般にわたり農事電化、家庭電化に関する業務にたずさわつていた、その間同人は、
和田姓を用いることが少くなく、現に、前記会社支店における集金事務に関して、
また、居宅建築資金の借入れ、居宅の所有権保存登記、神社への寄附、地代支払い
等の際にも和田姓、和田D名義を用いていた、そこで、前記会社支店の従業員中に
も同人を和田姓で呼ぶ者があり、昭和四三年三月、b地区に赴任した駐在所巡査が
いわゆる戸籍調べをした際は、近隣住民に佐々木姓で同人のことを尋ねるよりも和
田姓による方が話が通じ易い状態であつた、また、本件裁決をするにあたり、被上
告人においてb地区選挙人名簿登載者より無作為抽出の方法で選んで尋問した一三
名の証人は、いずれも佐々木Dが「和田」の呼称を有することを知つており、うち
八名は、右証言当時自ら同人を呼ぶ際には和田姓を用いる旨答えた、なお、佐々木
Dは、本件選挙に立候補するに際し、「和田D」の通称使用の申請をし、その認定
を受けたが、告示後に他に和田姓の候補者のあることが明らかとなつたので、結局
選挙運動では「和田」の呼称を用いなかつた、というのであり、右事実関係のもと
においては、所論の投票は、公職選挙法六八条の二の規定により、和田E、佐々木
D両候補の有効投票に応じて按分すべきものであるとし、所論「和田D」と記載し
た投票がなかつたとの事実は、本件選挙当時「和田」が佐々木Dの通称として通用
していたとの認定を左右するに足りないとした原審の判断は、正当として是認する
ことができる。
 原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。
 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い裁判官全
員の一致で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    村   上   朝   一
            裁判官    色   川   幸 太 郎
            裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    小   川   信   雄

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