弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     被告人A1、同A2、同A3の各控訴並に被告人A2、同A3に対する
検事の控訴はいずれもこれを棄却する。
     その余の本件被告人に関する原判決(但し被告人A4、同A5に対する
公訴棄却の部分を除く)を破棄する。
     被告人A6を懲役壱年に
     被告人A4を懲役壱年六月に
     被告人A7を懲役壱年に
     被告人A8を懲役拾月に
     被告人A9を懲役八月に
     被告人A5を懲役八月に
     被告人A10を懲役参月に
     被告人A11を懲役弐年に
     被告人A12を懲役八月に
     被告人A13を懲役参年に
     被告人A14を懲役拾月に
     被告人A15を懲役六月に
     被告人A16を懲役参月に
     被告人A17を懲役六月に
     被告人A18を懲役壱年に
     被告人A19を懲役八月に
     被告人A20を懲役八月に
     被告人A21を懲役弐年に
     被告人A22を懲役壱年六月に
     被告人A23を懲役参年に
     各処する。
     被告人A8、A9、A5、A10、A12、A14、A15、A16、
A17、A19、A20に対し本裁判確定の日から参年間右各刑の執行を猶予す
る。
     原審の未決勾留日数中被告人A13、同A11に対し各七拾日を、被告
人A22に対し五拾日を各本刑に算入する。
     被告人A6より金四百万九千六百拾壱円を
     被告人A4より金千七百六拾壱万九百四円を
     被告人A7より金五百九拾九万弍千七拾六円を
     被告人A8より金四拾五万五千参百九拾六円を
     被告人A9より金八拾七万九千六百円を
     被告人A5より金弍百拾参万五千円を
     被告人A10より金九拾四万参千九百八拾円を
     被告人A11より金五拾万円を
     被告人A12より金九百参万八千五百円を
     被告人A13より金九百七万四千四百円を
     被告人A14より金八百九拾六万四千四百円を
     被告人A15より金参拾壱万千円を
     被告人A16より金百八拾八万九千四拾円を
     被告人A17より金八百七拾弍万七千五百円を
     被告人A18より金七百参拾万五千参百四円を
     被告人A19より金参拾四万六千九百円を
     被告人A20より金弍拾参万六千九百円を
     被告人A21より金参百九拾弍万参千八百拾壱円を
     被告人A22より金弍拾参万六千九百円を
     被告人A23より金千九百九拾四万五千五百四円を
     各追徴する。
     原審及び当審の訴訟費用は別紙訴訟費用負担表記載の通り各被告人の負
担とする。
         理    由
 本件各控訴の理由は記録に綴つてある原審検事B1、被告人A1の弁護人B2、
被告人A3の弁護人B2、被告人A23、A11の弁護人B3、被告人A22の弁
護人B4、被告人A2の各名義の控訴趣意書記載の通りであるから、これを引用
し、これに対する当裁判所の判断は次の通りである。
 第一、 検事の論旨第一点について。
 被告人A12に対する公訴事実及び原判決がこれを無罪にした理由は論旨摘録の
通りであつて、要するに原判決は、同被告人はC丸でa港を出港する際北鮮に向う
ことを知らず、bc島附近にさしかかつた時船中で始めてその情をうちあけられた
のであるが、当時の環境の下に於て同被告人に一人下船方を期待するのは甚だ苛酷
であるばかりでなくむしろ不能のことに属し、従て帰航に伴つて惹起した右密輸入
の事実も事の成行上やむをえない結果というべく、結局期待可能性がないものと認
められるから、右は罪とならないものであるとして無罪を言渡してみるのである
が、当時の環境がどんなものであつたかについては何等の説明をしてゐない。然し
当時の具体的な環境を明らかにしなければ果して期待可能性がないものかどうかを
判断することはできないから、この点を記録に基いて検討するに、
 被告人A12は原審の昭和二十六年四月三十日の公判期日に於て「起訴状による
とA23等と共謀の上となつてゐますが、私は初めから朝鮮へ行く相談にのつてみ
たのではありません……沖へ出てから朝鮮へ行くとうちあけられてどうにもならず
ついて行つたのです」と述べてゐるが、大蔵事務官に対する第一乃至第四回質問調
書(記録第六冊一三五一頁以下)に於ては、C丸の船主Dより船主に代つて同船の
をすることを頼まれたので、船長として乗組みbへ行くものとしてa港を出発し
た。その際の機関長はA17、甲板長はA13、操機長はA14であつて、出帆後
A4、Eが乗つてゐることが判つたが、午後七時頃bc島附近に来た時、A14が
呼びに来たので船員室に行くと、A4、A13、Eが酒を飲んで居り、その際A1
3より朝鮮行をうちあけられたものであるというのであつて、その時の模様につい
て、右第一回質問調書では「bに行くのは嘘で実は朝鮮dに行くというので、私は
約束が違うから嫌だといつて何回も反対したが、結局A13、E、A4に脅迫され
て仕方なくその意に従つたのです」と、第二回質問調書では「船長実はeに行くと
云つたが防諜上そう云つたので朝鮮に行くのだと云うので、それでは話が違うから
駄目だと云うと、三人がどんなことがあつても行くのだと形勢が不穏だつたので、
私は黙つたまま船長室に行き、A14にこの船は朝鮮に行くそうぢやないかと云う
と、A14は船長承知したのか、承知しなかつたら海の中に抛り込まれるところだ
つたと云うので私は船の安全と身の危険を考へて行く気になつた。尚その時A13
とA4はうまく行けば五万円はA23から貰つてやると云つてみた。A4、E、A
13より強迫までは受けないが、A13等が朝鮮に行くと云うので納得した」と、
第四回質問調書に於ては「朝鮮行きを強迫されたと云ふ意味でなく、朝鮮に行くと
云うので無言の承諾をし、その後は協力して一緒に船員達と航海した」と供述して
居り、検事に対する供述調書(記録第六冊一三九一頁以下)に於ては「A13がd
へ行くと云うので話が違うと抗議を申込むと、A13等はどうしてもdに行くと云
う意味のことを云い、私がこれを断ると今度はA13がどうしても北鮮へ行つて呉
れと云うので、私は朝鮮に行つてもあちらで危険なことはないか、又fに帰つたら
判るかも知れないがどうするかと聞くと、A13やA4は大丈夫だ、あちらに行つ
ても危険はない、絶対保障する、又fの方面は税関やその他の役所にA14が連絡
をとつてある。判るようなことはないと申した。私の心持は勿論北鮮に行きたくは
なかつたが、A4やA13が朝鮮に行つても大丈夫だと云うし、又fに帰つてから
も税関方面には連絡は取つてあると云うし、一方私は永らく失業して金に困つてゐ
たし、五万円も呉れると云うことであつたので、明確には承知したとは申しません
でしたが、そういつた関係から北鮮行を暗黙裡に承諾した」と供述して居るのであ
る。一方相被告人A13は検事に対する第一回供述調書(第六冊一四二三頁以下)
に於て「A12さん実は今まで貴方にはbのA16に行くと云つて居たが、これは
防諜上そう云つただけの事で実際は朝鮮のdに行く事になつている。すまないが承
知して貰へんであらうかと申しました。そして又A12に五万円貰つてやると云い
ました。するとA12はニャニャ笑いながらどうも変だと思つてゐたと云つて直ぐ
甲板上へ出て行きました。私はA12がどうするか多少心配になつたので直ぐ操舵
室に行つて見るとA12が海図を拡げて朝鮮へ行くコースを計る処でありました。
私はそれを見てA12が承知して呉れたと思い安心したわけであります。その後
私、A12、A4が交代で舵を取つて行つたのであります。私にしてもA4にして
もA12をおどかした様な事はなく、A12も自分はかまわんがDさんが知つたら
ないと云つて、そちらを気にしてゐる様であつた。五万円の報酬を貰うのは内心喜
んで居つた様に見へた。当時私達の気持としてはA12が絶対に行かないと云つた
ら、同人を降ろして私達だけでdへ行こうと決めてみた」と供述して居り、その他
被告人A4、同A14の検事に対する供述調書等によつてみても、A13等がA1
2に対し、朝鮮行を承諾させるために、暴行脅迫をするとか、その他承諾をしなけ
ればならないようにならしむる所為に出たものであることについてはこれを認め得
る資料がない。結局原判決のいう環境とは以上の如きものであると認めざるを得な
いが、これによつてみれば、同被告人はa港出帆前は朝鮮行を知らなかつたが、b
c島附近にさしかかつた際A13等より朝鮮行の計画をうちあけられたので一応は
これを断つたが同人等が更に頼むし、報酬金五万円を出すとのことであつたので、
遂にこれを承諾したものであつて、若し被告人A12に於て右に承諾せず下船を欲
するなら同被告人は他の船員と異なり船主より船の看視を依頼せられ、船長として
船に乗組みその運行については全責任を負担してみる着であり、且朝鮮行を求めら
れた時はbc島附近を航行中であつたのであるから、最寄りの港に入るか、他の船
に出会つた際その協力を得る等の方法により下船することができ得る状態にあつた
ものと認められ、かかる環境にある場合には、何人も下船を期待することが不可能
であつたということは到底できない。又右公訴に係る事実はその帰航に伴つて敢行
せられたものであるから、これ亦期待可能性がないものとはいい難く、被告人の拘
束せられない意思に基く犯行であると認められる。
 而して右公訴事実は後記の証拠によればこれを認定でき得るのであるから、原判
決は証拠の趣旨の誤か期待可能性の法理の誤かにより、事実の認定を誤つた違法が
あり、この誤が判決に影響を及ぼすこと勿論である。然らば同被告人に対する検事
の控訴は理由あり、同被告人に関する原判決は破棄を免れない。
 第二、 検事の論旨第二点について。
 本論旨は被告人A23、A13、A11、A22、A4、A2、A18、A7、
A6、A3に対する原判決の量刑不当を主張するものである。被告人A2、同A3
につき記録を精査して各種の犯情を勘案するに、右両被告人に対する原判決の科刑
は必ずしも軽いものということはできないから、この点に関する論旨は理由がな
い。
 その他の被告人等については後記の事由により、当裁判所が原判決を破棄自判す
るのであるから、量刑はその際斟酌することとする。
 第三、 検事の論旨第三点について。
 関税法違反の犯罪に係る貨物及び供用船舶の没収、追徴については昭和二十一年
五月十七日勅令第二百七十七号関税法の罰則等の特例等に関する勅令に於ては「第
九条第一条の犯罪に係る物品又は同条の犯罪行為に供した船舶で犯人の所有し又は
占有してゐるものは、これを没収する。犯人以外の者が、犯罪の後前項の物を取得
した場合に、その取得の当時善意であつたと認められないときは、その物を没収す
る。前二項の規定により没収すべき物の全部又は一部を没収することができないと
きは、第一条の犯罪に係る物品の場合はその原価に相当する金額を、同条の犯罪行
為に供した船舶の場合はその価額を犯人から追徴する。」と規定し、昭和二十三年
七月七日法律第百七号により改正せられた関税法に於ては「第八十三条第七十四条
第七十五条又ハ第七十六条ノ犯罪ニ係ル貨物又ハ其ノ犯罪行為ノ用ニ供シクル船舶
ニシテ犯人の所有又ハ占有ニ係ルモノハ之ヲ没収ス。犯人以外ノ者犯罪ノ後前項ノ
物ヲ取得シクル場合ニ於テ其ノ取得ノ当時善意ナリシコトヲ認ムル能ハザルトキハ
其ノ物ヲ没収ス。前二項ノ規定ニ依リ没収スベキ物ノ全部又ハ一部ヲ没収スルコト
能ハザルトキハ其ノ没収スルコト能ハザル物ノ原価(犯罪行為ノ用ニ供シタル船舶
ナルトキハ其ノ価額)ニ相当スル金額ヲ犯人ヨリ追徴ス」と規定(この規定はその
後多少変更せられたが、没収追徴の趣旨に関しては変更がない)せられている。
 今この立法趣旨を体しつつこれを解釈するに右規定は、各同条所定の犯則貨物又
は供用船舶はすべて没収又は追徴の対象物とすることを定めたものである。これけ
だし元来右没収又は追徴は犯人をしてこの種犯行に基く利益を保持せしめないこと
と、これにより同種の犯行を威嚇防圧せんとするにあることより出でた規定であ
る。又犯則貨物或は供用船舶という以上は犯則当時犯人が所有又は占有しているこ
とを没収又は追徴の要件とすることも当然の事理としているのである。けだし犯罪
行為に供し又は供しようとしたとかして犯罪に関係ある貨物が、犯行当時犯人が所
有又は占有していないということはこれを想像し得ないし、又供用船舶については
犯人が所有も占有もしないことがあり得るが、犯人が何等の支配関係を有しない第
三者の物を、犯人の犯行に基き没収することは物の所有及び刑罰の観念に適しない
からである。尚その所有又は占有は犯人の正権原に基くことを要することも亦同理
と解すべきである。
 而してこの犯行当時犯人が所有又は占有していた犯則貨物又は供用船舶なること
を大前提とし、しかも裁判当時に於ても尚且犯人が所有又は占有している場合には
これを犯人より没収することにしたのが右各法条第一項の規定である。この第一項
を次の第二項第三項の規定と対照すれば、第一項は犯則貨物又は供用船舶で犯応当
時犯人が所有又は占有していた物はすべて没収するとの強制没収の原則と、裁判当
時にも犯人が所有又は占有する場合にはこれを犯人から没収する旨とを規定したも
のであり、又犯則貨物又は供用船舶を犯行当時犯人が所有又は占有してゐたが、犯
行後その所有又は占有に移動があつた場合、これを取得した第三者が取得の当時善
意であつたと認められないときはその物を犯人に対する刑として没収する旨を定め
たのが、各第二項であつて、これ悪意の取得者は保護の価値なしとする一般法理の
当然の結果である。更に犯行当時犯人が所有又は占有し、且第三取得者ある場合に
その取得者が悪意であるときは本来なら没収すべきである物が、犯行後費消その他
犯人の責に帰すべからざる事由以外の事由によりて没収することができなくなつた
ときは、その物の原価又は価額を犯人より追徴する旨を定めたのが各第三項の規定
であつて、この第三項の趣旨は改正前の関税法第八十三条第一項の規定からしても
明らかに窺知し得るところであるが、只旧法では犯則貨物が犯行後犯則者以外の者
に属するに至つた場合はすべて追徴に移行することになつていたが、この場合は善
意の第三者を保護するを以て足りるところからして改正関税法第八十三条第二項が
制定せられた点が異るだけである。
 前記特例勅令第九条第一項により「犯罪行為に供した船舶で犯人の占有している
もの」を没収するには裁判言渡当時の船舶に対する占有関係を基準とすべきである
との最高裁の判例(昭和二十四年十二月十三日第三小法廷判決、判例集三巻十二号
一九九五頁)及びこれを踏襲した下級裁判所の判例(昭和二十五年十二月二十五日
福岡高裁宮崎支部判決、高裁刑事特報十五巻一八七頁)があるが、右は没収の言渡
をするには裁判言渡当時犯人が所有又は占有することを要件とすると云う点に於て
は正にその通りであるが、没収の要件はそれのみを以て足るとの趣旨をも包含する
ものと解することはできない。けだし没収の要件としては裁判言渡当時のみならず
犯行当時も犯人が所有又は占有するを要すること前叙の通りであるからである。
 又前記特例勅令第九条及び改正関税法第八十三条の第三項が「前二項ノ規定ニ依
リ没収スべキ物ノ全部又ハ一部ヲ没収スルコト能ハサルトキハ」となつてみるとこ
ろより前二項により没収し得べき物についてのみ追徴に移行し得べきもの、即ち第
一項については裁判言渡当時犯人が所有又は占有してゐる物、第二項については第
三取得者が悪意である場合にのみ追徴し得べきであるとなす論(福岡高裁宮崎支部
昭和二十五年九月二十九日判決、高裁刑事特報十五巻一五一頁はこの論旨と思はれ
る)もあるようであるが、当裁判所はこれに左袒しない。何んとなれば裁判言渡当
時犯人が所有又は占有して居り、又は第三取得者が悪意であれば第一項又は第二項
により没収すればよいのであつて、その物の全部又は一部を没収することができな
いということはあり得ないから追徴の問題を生ずる余地がなく徒て第三項は不能な
無用な規定だといはなければならない結果となるからである。
 然らば右「前二項ノ規定ニ依リ没収スベキ物ノ全物又ハ一部ヲ没収スルコト能ハ
ザルトキハ」とは、前叙の如く「第一項又は第二項により本来没収し得べきであつ
た物即ち犯行当時犯人が所有又は占有してゐた犯則貨物又は供用船舶につき譲渡費
消その他の事由があつたため、第一、二項により没収することができなくなつたと
きは」と解することによりて前記法条第一乃至第三項を矛盾なく了解し得ると共
に、前記最高裁の判例の趣旨を、第一項は裁判言渡当時犯人が所有又は占有するこ
とのみを以て没収し得る旨の規定と解したものとすれば、第三項との関係に於て不
合理を生じ、この解釈の非なることも亦自ら了解できると思う。
 <要旨>以上要するに犯行当時犯人が所有又は占有していた犯則貨物又は供用船舶
を、犯行後第三者に譲渡して第三者が取得の当時善意である場合、又は右物
件を費消等により減失するに至つた場合にはその原価又は価額を犯人より追徴すべ
きものとするのが前記各法条の趣旨と解すべきものとする。
 然るところ原判決は判示第七及び第十二以外の判示事実に於て、被告人等が船舶
を使用して貨物の密輸出入をなしたことを認定して居り、引用の証拠によれば右貨
物及び船舶をその犯行当時被告人が所有又は占有していたものもあることを認めら
れるから、特別の事由のない限りその没収又は追徴を言渡すべきであるのに、原判
決は何等の理由を示さないでその言渡をしていないのであるから、この点に於て理
由不備があり、その言渡の要否に関し各判示事実につき更に検討を加うべき必要あ
るものとする。
 よつて右没収追徴の要否を記録及び原判決引用の証拠に基き審案するに次の通り
である。尚以下説明の供用船舶の価額、犯則貨物の原価、又はそれ等の算定不能の
事実は、すべて鑑定人F作成の鑑定書「(記録第九冊一八六〇頁乃至一八八二頁)
同人の原審に於ける証人としての供述(第九冊一八八九頁乃至一八九四頁)」によ
り認定したものである。
 先ず原判示第一(1)の貨物、第二乃至第五(1)の供用船舶なるG丸、H丸、
第二(1)(3)第三(1)第四(1)第五(2)(イ)第五(2)(ロ)(但パ
ラフインのみ)、第六(1)第六(2)(但塩酸モルヒネ含有物のみ)、第八(但
漁油のみ)、第十(1)(イ)(但電線のみ)、第十一(1)の各犯則貨物は現存
せず又その原価又は価額の算定が不能であるから没収追徴よりこれを除外し、尚判
示第六(2)及び判示第十(1)(ロ)の塩酸デアセチルモルヒネについては後記
の如くいずれも関税法第八十三条の適用がないものと解釈するから、これ亦没収追
徴より除外する。又その他の各貨物はいずれも当該被告人が犯行当時所有又は占有
中のものであつたが、犯行後善意の第三者に対する売却等により、没収することが
できなくなつたものであることが認められる。よつてこの前提のもとに各犯則につ
き検討するに、
 (一) 原判示第一(1)(2)の船舶I丸は被告人A23が船主Jより借り受
け占有中に該犯行に供用したものであるが、犯行後善意のKがこれを取得(証人
J、同Kに対する当審受命裁判官の尋問調書等)したものであるから、その価額金
五十五万三千円は被告人A23より、
 判示第一(2)の貨物は被告人A23、A4、A16、A18が占有していたも
のであるから、その原価金百八十八万九千四十円は右被告人四名より、
 (二) 判示第二(2)の貨物は被告人A23、A4、A18が占有していたも
のであるから、その原価金七十八万五千三百七十三円は右被告人三名より、
 (三) 判示第三(2)貨物は被告人A23、A6、A4、A18、A21、A
11が占有していたものであるから、その原価金五十万円は右被告人六名より、
 判示第三(3)の貨物は被告人A23、A6、A4、A18、A21が占有して
いたものであるから、その原価金五十九万六千五百十五円は右被告人五名より、
 (四) 判示第四(2)の貨物の原価金二百十三万五千円は、その占有者被告人
A23、A4、A7、A5、A18、A21より、
 (五) 判示第五(1)の貨物の原価金百五十七万八千百円は、その占有者被告
人A23、A6A4A7より、判示第五(2)の供用船舶L丸は被告人A23の所
有占有中のものであつたが、犯行後善意のM、Nが譲り受け取得(被告人A23に
対する原審受命裁判官の第二回尋問調書記録第二冊六〇七頁以下。
 証人M、Nに対する当審受命裁判官の尋問調書)したものであるから、その価額
金三十四万五千円は被告人A23より、判示第五(2)(ロ)の貨物塩蔵鯖の原価
金四十五万五千三百九十六円は占有者被告人A23、A6、A4、A7、A8、A
18、A21より、
 (六) 判示第八、第十一(1)(2)の供用船舶O丸は被告人A23が所有占
有していたものであるが、犯行後これを譲渡し、善意の第三者P、次いでQが取得
(被告人A23に対する原審受命裁判官の第三回尋問調書第二冊五二〇頁以下。漁
船原簿謄本Pに対する記録八一頁。証人Pに対する当審受命裁判官の尋問調書)し
たものであるから、その価額金二十四万六千円は被告人A23より、
 判示第八の貨物塩蔵鯖、明太子の原価金九十四万三千九百八十円は占有者被告人
A23、A4、A7、A10、A18より、
 (七) 判示第九(1)(2)の供用船舶C丸は判示の如く被告人A15が所有
者Dより傭船し、被告人A23に提供し、被告人A12は船長としてこれに乗組
み、右被告人三名が占有してみたものであるが、犯行後善意のDに返還せられたも
の(証人Dに対する当審受命裁判官の尋問調書)であるから、その価額金三十一万
千円は右被告人三名より、
 判示第九(1)の貨物の原価は被告人A23、A4、A13、A14、A17の
外当裁判所の判決に示す通り被告人A12を加え六名が占有してゐたものであるか
ら、その原価金八百七十二万七千五百円は右被告人六名より、
 (八) 判示第十(1)の供用船舶R丸は所有者Sより被告人A19が傭船して
被告人A13に提供し、同A13が船長として乗組み該被告人両名が占有してゐた
ものであるが、犯行後善意のSに返還(証人Sに対する当審受命裁判官の尋問調
書)せられたものであるから、その価額金十一万円は被告人A13、A19の両名
より、
 判示第十(1)(イ)(電線を除く)の貨物の原価合計金二十三万六千九百円は
占有者被告人A13、A14、A19、A20、A21、A22より、
 (九) 判示第十一(2)の貨物の原価金八十七万九千六百円は占有者被告人A
23、A6、A7、A9より、それぞれ追徴すべきものである。
 然るに原判決は右追徴の言渡をしていないのであるから、この点に於て、被告人
A6、A4、A7、A8、A9、A5、A10、A11、A13、A14、A1
5、A16、A17、A18、A19、A20、A21、A22、A23等十九名
に対する本論旨は理由がある。
 第四、 被告人A1の弁護人B2の論旨第一点について。
 原判示第六の摘示の(4)被各人A1の犯罪事実は、その引用の証拠(論旨第二
点の説示により同被告人のため証拠とすることのできないものを除く)によりて、
これを認め得られないことはない。記録に徴するも右認定に誤があるとは思はれな
いから、本論旨は理由がない。
 第五、 被告人A1の弁護人B2の論旨第二点について。
 記録(第九冊二一一四、五頁)によれば、原審弁護人B2外二名が、原審公判調
書の記載の正確性につき異議申立をしたので、原審裁判長は本件各公判調書の記載
はすべて正確である旨の意見を調書に記載したものであることは、これを認められ
るが、原審公判調書には原審に於て取調べた証拠書類についてはすべてこれを朗読
し又はその要旨を告げた旨の記載があり、この記載が事実に反するものと疑うべき
資料は見当らないから、右記載の正確性を否定し適法な証拠調手続が行われなかつ
たものとすることはできない。
 而して原判決は被告人A1に対する判示第六の(4)を含め第六の(1)乃至
(4)の事実認定の記載として(一)被告人A8に対する大蔵事務官の第七回質問
調書、(二)被告人A13の検察官に対する第一回第四回者供述調書、(三)被告
人A21の検祭官に対する第二回供述調書、(四)被告人A21に対する大蔵事務
官の第二回第四回各質問調書、(五)被告人A11に対する大蔵事務官の第九回質
問調書、(その他省略)を引用して居るが、弁護人の論旨はこれらの証拠について
は証拠となすことに、同意しなかつたものであり、又これらの証拠は他の相被告人
の犯罪事実認定のために提出せられたものであるから、本被告人の断罪の資料には
できないものであると主張してゐるのである。
 よつて案ずるに、原審第十四回公判調書、(第九冊二〇二八頁以下)には、公判
手続を更新(裁判官更迭によるものと思はれる)して審理したところ、その結果は
第一回乃至十三回公判調書……記載と同様であつた旨の記載があるから、証拠書類
についても当該各公判調書記載通りの請求取調等があつたものと解すべきところ同
第九回公判調書(第三冊七五七頁裏以下)によれば前記(三)以外の書類は検察官
より各被告人の関係についてその取調を請求し、しかも斯る共犯者の供述調書は刑
事訴訟法第三百二十二条として取扱うか或は同法第三百二十一条の書類として取扱
うか学説は分れてゐるが、判例は第三百二十二条の証拠書類として取り扱つてゐる
ので、判例によつて第三百二十二条の証拠書類として取調を請求する旨述べたとこ
ろ、各被告人及び各弁護人は該証拠調の請求について異議はないが、他の被告人と
の間で供述の喰い違つている点は私の方が正しいとの主張をなし、原審は各供述調
書の署名押印の真正なること、任意の供述であることを確めた上、証拠として採用
する旨を告げその取調をしたものであることが認められる。
 被告人及び弁護人がなしたる右「他の被告人との間で供述の喰い違つている点は
私の方が正しいとの主張」の趣旨必ずしも明瞭ではないが、検察官よりなされた他
の証拠書類の取調請求に対する被告人及び弁護人の意見陳述に関する公判調書の記
載と対照するに、右は当該被告人の供述調書を証拠とすることには同意するも、他
の共同被告人の供述調書を自己の証拠とすることについては同意しなかつたものと
解せられる。
 而して共同被告人の供述調書は、刑事訴訟法第三百二十二条ではなくて第三百二
十一条により律すべきものとすることは最高裁判所の判例(昭和二七年一二月一一
日第一小判決、判例集六巻一一号一二九七頁)の趣旨とするところと解せられるか
ら、前示(二)の被告人A13の検察官に対する供述調書は同法第三百二十一条第
一項第二号により同意の有無に拘らず証拠とすることができるけれども、右(一)
(四)(五)の供述調書は大蔵事務官の面前におけるものなるところ同法条項第三
号の要件を具備していないから、同意なき限りこれを証拠とすることはできないも
のである。然らば原判決が右(一)(四)(五)の証拠を被告人A1の関係に於て
も証拠として引用したのは失当である。 次に前示(三)の被告人A21の検察官
に対する第二回供述調書については、原審第十回公判調書(第九冊一八四〇頁)に
よれば、検察官に於て被告人A2、同A21の関係に於て取調の請求をなし、該被
告人及びその弁護人は右請求に異議なく且証拠とすることに同意する旨を告げたこ
との記載はあるが、その他の被告人の関係に於て取調の請求をしたこと、その被告
人又は弁護人がこれを証拠とすることに同意したこと、その他、他の被告人のため
適法に取調べられた形跡は、原審公判調書中いずこにもその記載がないから、原判
決は右(三)の証拠も被告人A1の関係に於ては証拠となし得ないものを引用した
違法がある。しかし原判示第六の(4)の事実は、以上の証拠となし得ないものを
除外したその余の引用証拠によりても認め得られないことはないから、右違法は判
決に影響を及ぼさないものと認むべきであり、本論旨は結局すべて理由がない。
 第六、被告人A3の弁護人B2の論旨第一点について。
 同被告人に対する原判示事実は原判決引用の証拠(論旨第二点の説示により同被
告人のため証拠とすることのできないものを除く)によりて、これを認め得られな
いことはない。
 記録に徴するも右認定に誤があるとは思はれないから、本論旨は理由がない。
 第七、 被告人A3の弁護人B2の論旨第二点について。
 原審公判調書の記載の正確性につき弁護人より異議申立があつたので、原審裁判
長はその記載の正確である旨の意見を調書に記載して居り、従て右正確性は否定で
きないものであることは、被告人A1の弁護人の論旨第二点に対する説示に於て明
らかにしたところであるから、各証拠書類につき朗読展示等適法な証拠調がなかつ
たとの論旨は理由がない。
 尚原審第十四回公判期日に於て公判手続を更新しその結果が従前の公判調書記載
と同様であつたことも前叙の通りであるところ、原判決が判示第七の(3)事実認
定の証拠として引用した相被告人A2の司法警察員に対する第一回供述調書、被告
人A3の司法警察員に対する第一乃至第三回供述調書は、被告人及びA2に対する
第五回公判期日(原審昭和二十六年(わ)第二三号事件記録五五頁以下)に於て、
検察官より取調請求をしたところ、被管人及び弁護人は証拠とすることに同意しな
かつたので、原審は右供述調書の任意性等につき、第六回公判期日(同八一頁以
下)に於て証人調をした上、いずれも証拠として採用しその取調をしたものである
ことが認められる。
 然らば被告人A3の司法警察員に対する右供述調書は同被告人の関係に於てはそ
の同意の有無に拘らず証拠となし得べきものであるが、共同被告人たるA2の司法
警察員に対する供述調書は刑事訴訟法第三百二十一条第一項第二号の要件を具備し
ないから、被告人A3のための証拠となし得ないものといわなければならない。然
るにこれを同被告人の犯罪事実認定の証拠にした原判決には、引用することのでき
ない証拠を引用した違法がある。しかしながらこれを除外した原判決引用の証拠に
より、同被告人に対する原判示事実を認定できないことはないから、右違法は判決
に影響のないものとし本論旨は採用できない。
 第八、 被告人A23、同A11の弁護人B3の控訴趣意書の論旨第一点につい
て、
 原判決は所論の如く、判示第九事実認定の証拠中に被告人A23の大蔵事務官に
対する第七回質問調書を引用して居り、該調書が記録(第八冊一八二五頁以下)に
添綴してあるけれども、該調書につき証拠調の施行せられたことは原審公判調書中
何等記載がない。而して取り調べた証拠の標目は公判調書に記載を要する事項であ
るからその記載なき以上取調がな・かつたものといはなければならない。然らば原
判決は証拠能力のない証拠を引用した違法があるけれども、右判示事実は、右を除
外した証拠(第九、十項に於て説示する不適法な証拠をも除外)によりてもこれを
認定できないことはないから、右違法は判決に影響がないものとし、論旨は採用し
ない。
 第九、 同論旨第二点について。
 共同被告人中の一人の供述調書は他の共同被告人に対する関係に於ては、刑事訴
訟法第三百二十一条の規定によりて律するものであること、原審第十四回公判調書
に於て引用する第九回公判調書に所論摘録の如き記載があり、その記載の内「他の
被告人との間で供述の喰い違つている点は私の方の供述が正しい」との主張の趣旨
が、当該被告人の供述調書を証拠とすることには同意するが、他の共同被告人の供
述調書を自己の証拠とすることについては不同意と主張したものと解すべきもので
あることは第五項(被告人明理に関する論旨第二点)に於て説示する通りである。
 而して原判決は被告人A23に対する判示第一、第二(1)(2)第三、第四、
第五、第八、第九(1)、第十一事実認定の証拠として、同被告人以外の相被告人
の大蔵事務官に対する質問調書を引用して居り該調書の証拠調は原審第十四回及び
第九回公判調書の前示記載通りであるから、被告人A23に於てはこれに同意しな
かつたものであり、且刑事訴訟法第三百二十一条第一項第三号の要件を具備してい
ないものであるから、被告人A23の関係に於ては証拠として引用できないもので
ある。(尚論旨では被告人A8の大蔵事務官に対する第七回質問調書についても論
じてみるが該調書は被告人A23に関係のない判示第六事実認定の証拠として引用
してゐるのであるから、同被告人のための控訴理由として適切でない。)然るに原
判決はこれを被告人A23のために引用した違法があるけれども、同被告人に対す
る各判示事実は以上不適法な証拠(前項及び次項のものをも含む)を除外してもこ
れを認定できないことはないから、右違法は判決に影響を及ぼさないものである。
 よつて本論旨は理由がない。
 第十、 同論旨第三点について。
 原判決は判示第三、第六事実認定の証拠中に、被告人A21の検察官に対する第
二回供述調書を引用してみること所論の通りである。しかし原審第十四回公判調書
に於て引用する第十回公判調書によれば該供述調書は被告人A2、同A21以外の
被告人の関係に於ては適法な取調の行われてみないこと前示第五項後段に於て説示
する通りであるから、これを被告人A23及び同A11の右判示事実認定の証拠と
して引用したのは違法である。けれどもこの違法が判決に影響を及ぼさないこと前
項で説示する通りであるから、本論旨は理由がない。
 第十一、 同論旨第四点について。
 関税法第七十六条第一項違反の罪につき最高裁判所の所論の如き判例(昭和二十
四年(れ)二八三七号昭和二十五年四月十八日第三小判決判例集四巻四号五九五
頁)があるけれども、更に「懲役刑のみを科する場合には関税法第七十六条第一項
本文だけを適用すべく同条項但書を適用する余地がなく、従つて同但書所定の原価
を確定する必要がない」とした判例(昭和二十七年(あ)四三〇八号昭和二十九年
二月二十五日第一小法廷決定ジユリスト五六号五〇頁)もあるのであるから、懲役
刑のみを科するときはこの後者の判例に従い、その原価を判示する必要はないもの
といはなければならない。而してこの理は昭和二十一年勅令第二百七十七号関税法
の罰則等の特例等に関する件第一条、同年勅令第三百二十八号貿易等臨時措置令第
四条、昭和二十四法律第二百二十八号外国為替及び外国貿易管理法第七十条に違反
する罪についても同一に解すべきものということができる。原判決は右各法条違反
として認定した犯罪事実の内判示第一の(1)(2)、第八以外の貨物については
その原価を判示してゐないこと所論の通りであるが、この点についてはすべて懲役
刑のみを選択処断してゐるのであるから、貨物の原価を判示しなかつたことに於て
違法はない。よつて本論旨も理由がない。
 第十二、 被告人A23、同A11の弁護人B3の第二控訴趣意書の論旨第一点
について。
 原判示第一の(1)事実認定の証拠として引用してゐる被告人A23の大蔵事務
官に対する第二、三回質問調妻、被告人A4の検察官に対する第二回供述調書、被
告人A16の検祭官に対する供述調書によれば、判示I丸に電球約五箱を積載して
ゐたことが明らかであつて、記録を精査するに、所論摘録の如き供述のあることを
以てするも、未だ右認定に誤ありとは思はれないから、本論旨は理由がない。
 第十三、 同論旨第二点について。
 本論旨は被告人A23の量刑不当を主張するものであるが当裁判所は同被告人に
対する原判決を破棄自判するから、説明を省略する。
 第十四、 同論旨第三点について。
 被告人A11に対する原判示第六の(3)、第七の(1)の事実は、各引用の証
拠(第十項に於て不適法と説示する部分を除く)によりこれを認めることができ
る。論旨摘録の供述記載を始め記録を精査しても、右認定に誤があるとは思はれな
いから本論旨は理由がない。
 第十五、 被告人A22の弁護人渡部利佐久の論旨第一点について。
 しかし被告人A22に対する原判示第十の(1)及び第十二の事実は、その引用
の証拠(相被告人の大蔵事務官及び司法警察員に対する供述調書を除く)により、
これを認定することができないことはない。論旨摘録の供述の多くは原判決が採用
しなかつたところであり、記録を精査してみても右認定に誤があるとは思はれない
から、本論旨は理由がない。
 第十六、 同論旨第二点について。
 本論旨は被告人A22の量刑不当を主張するものであるが、当裁判所は同被告人
に対する原判決を破棄自判するから、論旨に対する説明を省略する。
 第十七、 被告人A2の論旨について。
 しかし同被告人に対する原判示第七の(2)、第十の(2)事実認定の証拠とし
て引用した同被告人の司法警察員に対する各供述調書が、任意性のない虚偽のもの
であることはこれを疑うべき資料がない。判示第十の(2)事実認定に引用した同
被告人の司法警察員に対する第二回供述調書は被告人及び弁護人に於て証拠とする
ことに同意(第九冊の一第十回公判調書一八四〇頁)したものであり、又判示第七
の(2)事実認定に引用した同第一回供述調書は被告人側に於て同意しなかつたの
で原審はその任意性等につき証人調をした上、これを証拠として採用したものであ
ること前示第七項に於て説示するところであるから、これ等を被告人A2の事実認
定の証拠に引用するも何等の違法はない。従てこれを始め原判決引用の各証拠(判
示第七の(2)の点につき被告人A3の司法警察員に対する供述調書を除く)によ
れば判示事実を認め得べく、記録を精査するに右認定に誤は認められないから、本
論旨はすべて理由がない。
 第十八、 論旨に対する総評。
 検事、弁護人、被告人の各論旨に対する判断は以上の通りであつて、結局各弁護
人及び被告人の論旨はすべて理由がないが、検事の第一点及び第三点は理由があ
る。よつて被告人A12に対する原判決は刑事訴訟法第三百九十七条第一項第三百
八十二条によりこれを破棄し、
 被告人A6、A4、A7、A8、A9、A5、A10、A11、A13、A1
4、A15、A16、A17、A18、A19、A20、A21、A22、A23
に対する原判決(被告人A4、A5に対する公訴棄却の点を除く)は刑事訴訟法第
三百九十七条第一項第三百七十八条第四号によりこれを破棄する。
 しかし被告人A1、A2、A3の各控訴、被告人A2、A3に対する検事の控訴
は刑事訴訟法第三百九十六条によりこれを棄却する。
 而して右破棄した部分については刑事訴訟法第四百条但書により当裁判所は直ち
に次の通り判決する。
 第十九、 被告人A12に対する当裁判所の判決。
 一、 罪となるべき事実
 被告人A12は貨物の輸入につき、法定の免許及び承認を受けず従て正当な資格
又は除外事由がないのに、相被告人A23、同A4、同A13、同A14、同A1
7と共謀の上昭和二十五年三月朝鮮dに於て、Dの所有にして被告人A12が船長
として乗組んでるたC丸(時価金三十一万千円)に、明太子千百四十五樽(原価金
二百二十九万円)雲丹五百十五樽(原価金六百四十三万七千五百円)以上原価合計
金八百七十二万七千五百円に相当する貨物を積載の上f港に回航し、同三月十六日
頃同港に於てこれを陸揚し、以て右貨物を密輸入したものである。
 二、 証拠の標目(省略)
 三、 法令の適用
 判示所為中税関の免許を受けないで貨物を輸入した点は裁判時法によれば昭和二
十五年四月三十日法律第百十七号による改正後の関税法第七十六条第一項刑法第六
十条に、行為時法によれば、右法律第百十七号による改正前の関税法第七十六条第
一項刑法第六十条に該当するが、その間刑の変更があつたから刑法第六条第十条に
より軽い行為時法の刑に従い、又外国為替銀行の承認を受けないで貨物を輸入した
点は外国為替及び外国貿易管理法第七十条第二十二号、第五十二条、輸入貿易及び
対外支払管理令(昭和二十四年政令第四百十四号)第四条、輸入貿易及び貿易関係
支払管理規則(昭和二十四年通産省令第七十七号)第二条、刑法第六十条に該当す
るが、右は一個の行為で二個の罪名にふれる場合であるから、刑法第五十四条第一
項前段第十条により犯情の重い府警理法違反の罪の刑に従い、所定刑中懲役刑を選
択し、その刑期範囲内で被告人A12を懲役八月に処し、尚犯情に鑑み刑法第二十
五条第一項を適用して三年間右刑の執行を猶予し判示供用船舶C丸は同被告人と被
告人A23及び同A15が共に占有してゐたが、犯行後善意のDに返還せられ、又
輸入貨物は善意の第三者に売却処分し没収することができないから、関税法第八十
三条第三項により右船舶の価額と両貨物の原価との合算額なる金九百三万八千五百
円を被告人A12より追徴すべく、訴訟費用の負担につき刑事訴訟法第百八十一条
第一項第百八十二条を適用する。
 第二十、 A12以外の破棄した被告人に対する当裁判所の判決。
 原判決が証拠により確定した被告人等の所為を法律に照すと、
 (一) 原判示第一(1)(2)(被告人A23、A4、A16、A18)の点
は各昭和二十三年七月七日法律第百七号第五十八条、昭和二十一年五月十七日勅令
第二百七十七号関税法の罰則等の特例等に関する件第一条第二項第一項、昭和二十
四年十二月一日法律第二百二十八号外国為替及び外国貿易管理法(以下単に管理法
という)附則第三項、昭和二十一年六月二十日勅令第三百二十八号貿易等臨時措置
令第四条第一項、第一条、刑法第六十条に該当するところ、右は各一個の行為で二
個の罪名にふれる場合であるから、刑法第五十四条第一項前段第十条により、いず
れも犯情の重い前者の刑に従い、
 (二) 判示第二(1)(被告人A23、A4、A7、A18)、(2)(A2
3、A4、A18)、(3)(A6、A7)の点は各右昭和二十三年七月七日法律
第百七号により改正せられた関税法第七十六条第一項(この刑は昭和二十五年四月
三十日法律第百十七号により変更せられたから、刑法第六条第十条により軽い変更
前の刑に従う)、管理法則第三項、右貿易等臨時措置令第四条第一項第一条、刑法
第六十条、第五十四条第一項前段、第十条(重い関税法違反の刑に従う)、
 (三) 判示第三(1)(2)(3)(被告人A23、A6、A4、A18、A
21、(2)については更にA11)の点は右(二)と同一法条、
 (四) 判示第四(1)(2)(被告人A23、A4、A7、A18、A21、
(2)については更にA5)の点は右(二)と同一法条、
 (五) 判示第五(1)(被告人A23、A6、A4、A7)、(2)(イ)
(ロ)(A23、A6、A4、A7、A8、A18、A21)の点は右(二)と同
一法条、
 (六) 判示第六(1)(被告人A8、A13、A21)の点は右(二)と同一
法条、
 判示第六(2)(A13、A21)の点はその内塩酸モルヒネを含む淡黄色粉末
なる麻薬の密輸入の部分は右関税法第七十六条第一項、管理法附則第三項、右貿易
等臨時措置令第四条第一項第一条、昭和二十七年五月二十八日法律第百五十二号附
則第二項、同法による改正前の麻薬取締法第五十七条第一項、第三条第一項に、
 又塩酸ヂアセチルモルヒネの密輸入の部分は右麻薬取締法第五十七条第一項第四
条第三号(関税法第七十六条第一項に「免許ヲ受ケズシテ貨物の輸出若ハ輸入ヲ為
シ」とは法律上免許を受ければ輸出又は輸入できる貨物であるのに、その免許を受
けないで、輸出又は輸入した場合を指称し、関税法に限らずいやしくも法律上輸出
又は輸入することのできない即ちこれを絶対に禁止せられている貨物についてはそ
の適用がないものと解する。なんとなれば斯る貨物については免許を受け得る余地
がないからである。しかるに本件塩酸ヂアセチルモルヒネの輸入は右麻薬取締法第
四条により全然これを禁止せられているのであるから、右の理由により関税法第七
十六条第一項所定の犯罪は成立せず、只麻薬取締法違反罪のみ成立するものと解
す。このことは関税法第七十六条末項の規定よりするもこれを推知し得るところで
ある。尚いはゆる輸入禁制品を輸入した場合には関税法第七十四条所定の犯罪が成
立する訳であるが、本件所犯当時の関税定率法第十一条に於ては塩酸ヂアセチルモ
ルヒネを輸入禁制品に指定していないからこの犯罪としても問擬できない。)に、
以上全部につき刑法第六十条第五十四条第一項前段第十条(重い後者の麻薬取締法
違反の罪の刑に従う)、
 判示第六(3)(A11)の点は右判示第六(1)(2)に関する各法条の外刑
法第六十一条第一項(判示(1)の関係に於て関税法違反教唆、(2)の関係に於
て麻薬取締法違反教唆の罪の刑に従う)、
 (七) 判示第七(1)(被告人A11)の点は右昭和二十七年法律第百五十二
号附則第二項、同法による改正前の麻薬取締法第五十七条第一項第三条第一項、
 (八) 判示第八(被告人A23、A4、A7、A10、A18)の点は前記関
税法第七十六条第一項、管理法第七十条第二十二号第五十二条、昭和二十四年十二
月二十九日政令第四百十四号輸入貿易及び対外支払管理令第四条、同日通産省令第
七十七号輸入貿易及び貿易関係支払管理規則第二条、刑法第六十条第五十四条第一
項前段第十条(重い管理法違反の罪の刑に従う、
 (九) 判示第九(1)(被告人A23、A4、A13、A14、A17)の点
は右(ハ)と同一法条、
 判示第九(2)(A15)の点は判示第九(1)に関すると同一法条の外刑法第
六十二条第一項(管理法違反幇助の罪の刑に従う)
 (一〇) 判示第十(1)(イ)(被告人A13、A14、A19、A20、A
21、A22)の点は昭和二十五年四月三十日法律第百十七号による改正後の関税
法第七十六条第一項、管理法第七十条第二十二号第四十八条、昭和二十四年十二月
一日政令第三百七十八号輸出貿易管理令第一条、昭和二十五年一月二十八日政令第
十三号による改正後の同管理令別表第一の十、昭和二十四年十二月一日通産省令第
六十四号輸出貿易管理規則第一条、刑法第六十条第五十四条第一項前段第十条(重
い関税法違反の罪の刑に従う)、
 判示第十(1)(ロ)(被告人A13、A14、A19、A20、A21、A2
2)の点は前記昭和二十七年法律第百五十二号附則第二項、同法による改正前の麻
薬取締法第五十七条第一項第四条第三号、刑法第六十条、
 (一一) 判示第十一(1)(被告人A23、A6、A7、A9)の点は右改正
後の関税法第七十六条第一項。管理法第七十条第二十二号第四十八条、右輸出貿易
管理令第一条、昭和二十五年一月二十八日政令第十三号による改正後の同管理令別
表第一の六、右輸出貿易管理規則第一条、刑法第六十条第五十四条第一項前段第十
条(重い関税法違反の罪の刑に従う)、判示第十一(2)(A23、A6、A7、
A9)の点は右改正後の関税法第七十六条第一項、管理法第七十条第二十二号第五
十二条、昭和二十五年六月二十八日政令第二百八号による改正後の輸入貿易管理令
第四条、同月三十日通産省令第五十八号による改正後の輸入貿易管理規則第二条、
刑法第六十条第五十四条第一項前段第十条(重い関税法違反の罪の刑に従う)、
 (一二) 判示第十二(被告人A22)の点は前記昭和二十七年法律第百五十二
号附則第二項、同法による改正前の麻薬取締法第五十七条第一項第四条第三号、
 にそれぞれ該当するが、所定刑中いずれも懲役刑を選択し、
 尚被告人A6(判示第二(3)、第三(1)(2)(3)、第五(1)(2)
(イ)(ロ)、第十一(1)(2))、A4(第一(1)(2)、第二(1)
(2)、第三(1)(2)(3)、第四(1)(2)、第五(1)(2)(イ)
(ロ)、第八、第九(1))、A7(第二(1)(3)、第四(1)(2)、第五
(1)(2)(イ)(ロ)、第八、第十一(1)(2))、A8(第五(2)
(イ)(ロ)、第六(1))、A9(第十一(1)(2))、A11(第三
(2)、第六(3)、第七(1))、A13(第六(1)(2)、第九(1)、第
十(1)(イ)(ロ))、A14(第九(1)、第十(1)(イ)(ロ))、A1
6(第一(1)(2))、A18(第一(1)(2)、第二(1)(2)、第三
(1)(2)(3)、第四(1)(2)、第五(2)(イ)(ロ)、第八)、A1
9(第十(1)(イ)(ロ))、A20(第十(1)(イ)(ロ))、A21(第
三(1)(2)(3)、第四(1)(2)、第五(2)(イ)(ロ)、第六(1)
(2)、第十(1)(イ)(ロ))、A22(第十(1)(イ)(ロ)、第十
二)、A23(第一(1)(2)、第二(1)(2)、第三(1)(2)(3)、
第四(1)(2)、第五(1)(2)(イ)(ロ)、第八、第九(1)、第十一
(1)(2))の以上の所為は、各刑法第四十五条前段の併合罪だから、刑法第四
十七条第十条によりいずれも重い、被告人A6につき判示第十一(2)、A4につ
き判示第九(1)、A7につき判示第十一(2)、A8につき判示第五(2)
(ロ)、A9につき判示第十一(2)、A11につき判示第七(1)、A13につ
き判示第十(1)(ロ)、A14につき判示第十(1)(ロ)、A16につき判示
第一(2)、A18につき判示第八、A19、A20、A21、A22につき判示
第十(1)(ロ)、A23につき判示第十一(2)の各罪の刑に加重し、
 被告人A15については刑法第六十三条第六十八条第三号により従犯減軽をな
し、以上各所定刑期範囲内に於て、被告人等に対し主文の刑を量定処断し
 被告人A8、A9、A5、A10、A14、A15、A16、A17、A19、
A20に対しては刑法第二十五条第一項を適用して本裁判確定の日より三年間右刑
の執行を猶予し、原審に於ける未決勾留日数中被告人A13、同A11につき各七
十日被告人A22につき五十日を各刑法第二十一条により右本刑に算入する。
 尚本判決第三項検事の論旨第三点について説示した通り、各供用船舶及び犯則貨
物は犯則当時被告人等がそれぞれ所有又は占有してゐたものであるが、その後これ
を没収することができなくなつたから原判示第一の関係に於ては前記関税法の罰則
等の特例等に関する件第九条第三項により、判示第二乃至第六、第八乃至第十一の
関係に於ては関税法第八十三条第三項により、それぞれその価額又は原価を被告人
等より追徴すべきものなるところ、この金額については右第三項で判示している通
りであつて、被告人A6については判示第三(2)(3)、第五(1)(2)
(ロ)、第十一(2)の貨物の原価合計金四百万九千六百十一円、被告人A4につ
いては判示第一(2)、第二(2)、第三(2)(3)、第四(2)、第五(1)
(2)(ロ)、第八、第九(1)の貨物り原価合計金千七百六十一万九百四円、
 被告人A7については判示第四(2)、第五(1)(2)(ロ)、第八、第十一
(2)の貨物の原価合計金五百九十九万二千七十六円、
 被告人A8については判示第五(2)(ロ)の貨物の原価金四十五万五千三百九
十六円、
 被告人A9については判示第十一(2)の貨物の原価金八十七万九千六百円、
 被告人A5については判示第四(2)の貨物の原価金二百十三方五千円、
 被告人A10については判示第八の貨物の原価金九十四万三千九百八十円、
 被告人A11については判示第三(2)の貨物の原価金五十万円、
 被告人A13については判示第九(1)、第十(1)(イ)の貨物の原価、判示
第十(1)の供用船舶R丸の価額合計金九百七万四千四百円、
 被告人A14については判示第九(1)、第十(1)(イ)の貨物の原価合計金
八百九十六万四千四百円、
 被告人A15については判示第九の供用船舶C丸の価額金三十一万千円、
 被告人A16については判示第一(2)の貨物の原価金百八十八万九千四十円、
 被告人A17については判示第九(1)の貨物の原価金八百七十二万七千五百
円、
 被告人A18については判示第一(2)、第二(2)、第三(2)(3)、第四
(2)、第五(2)(ロ)第八の貨物の原価合計金七百三十万五千三
百四円、
 被告人A19については判示第十(1)の供用船舶R丸の価額、判示第十(1)
(イ)の貨物の原価合計金三十四万六千九百円、
 被告人A20については判示第十(1)(イ)の貨物の原価合計金二十三万六千
九百円、
 被告人A21については判示第三(2)(3)、第四(2)、第五(2)
(ロ)、第十(1)(イ)の貨物の原価合計金三百九十二万三千八百十一円、
 被告人A22については判示第十(1)(イ)の貨物の原価金二十三万六千九百
円、
 被告人A23については判示第一、第五(2)、第八、第九、第十一の供用船舶
I丸、L丸、O丸、C丸の価額判示第一(2)、第二(2)、第三(2)(3)、
第四(2)、第五(1)(2)(ロ)、第八、第九(1)、第十一(2)の貨物の
原価合計金千九百九十四万五千五百四円、
 となるを以つて、それぞれこの金額を当該被告人より追徴する。
 原審及び当審に於ける訴訟費用中別紙訴訟費用負担表記載の部分は、刑事訴訟法
第百八十一条第一項第百八十二条によりそれぞれ同表記載の被告人をして負担せし
む。
 よつて主文の通りの判決をしたのである。
 (裁判長判事 岡利裕 判事 国政真男 判事 石丸弘衛)
 (別紙訴訟費用省略)

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