弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

       主   文
一 被告は、別紙請求目録一の番号一ないし一二三、一四五ないし一七六の各原告
に対し、同目録「過去分」「金額」欄記載の金員及び同目録「支給開始月」記載の
月から右各原告が死亡する日の属する月まで、毎月二二日限り、同目録「年金月
額」欄記載の金員をそれぞれ支払え。
二 被告は、別紙請求目録二の番号一二六、一二九、一三七、一八八及び一八九の
各原告に対し、同目録「支給開始月」欄記載の月から右各原告が死亡する日の属す
る月まで、毎月二二日限り、同目録「年金月額」欄記載の金員をそれぞれ支払え。
三 被告は、別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告に対し、平成一三
年一月から右各原告が死亡する日の属する月まで、毎月二二日限り、同目録「年金
月額」欄記載の金員をそれぞれ支払え。
四 被告は、別紙請求目録二の番号一八六及び一八七の各原告に対し、平成一二年
一〇月から右各原告が死亡する日の属する月まで、毎月二二日限り、同目録「年金
月額」欄記載の金員をそれぞれ支払え。
五 別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告のその余の請求及び別紙請
求目録二の番号一八六及び一八七の各原告のその余の請求をいずれも棄却する。
六 別紙請求目録二の番号一二四、一二五、一二七、一二八、一三〇ないし一三
六、一三八ないし一四四、一九〇ないし二〇七の各原告の請求はいずれも棄却す
る。
七 訴訟費用のうち、
1 別紙請求目録一記載の各原告、別紙請求目録二の番号一二六、一二九、一三
七、一八六ないし一八九の各原告に生じた費用は被告の負担とし、
2 別紙請求目録二の番号一二四、一二五、一二七、一二八、一三〇ないし一三
六、一三八ないし一四四、一九〇ないし二〇七の各原告に生じた費用は同原告ら各
自の負担とし、
3 被告に生じた費用の二〇七分の三六は前号記載の右各原告らの負担とし、被告
に生じたその余の費用は被告の負担とする。
八 この判決は第一項ないし第四項に限り仮に執行することができる。
       事実及び理由
第一 請求
一 被告は、請求目録一記載の各原告に対し、同目録「過去分」「金額」欄記載の
金員及び同目録「支給開始月」欄記載の月から右各原告が死亡する日の属する月ま
で、毎月二二日限り、同目録「年金月額」欄記載の金員をそれぞれ支払え。
二 被告は、別紙請求目録二の記載の各原告に対し、同目録「支給開始月」欄記載
の月から右各原告が死亡
する日の属する月まで、毎月二二日限り、同目録「年金月額」欄記載の金員をそれ
ぞれ支払え。
第二 事案の概要
 本件は、被告を退職したもと従業員であった原告らが、被告から退職年金の支給
を打ち切られたため、この措置を違法であると主張して退職年金の支払を求めた事
案である。
一 前提事実(当事者間に争いのない事実及び証拠上明らかな事実等)
1 当事者
(一) 原告らはいずれももと被告の従業員であり、原告ら各自の入社日、退社日
はそれぞれ別紙請求目録一及び二の「入社日」欄、「退社日」欄各記載のとおりで
あり、いずれも勤続年数満二〇年を超える。
 別紙請求目録一の番号一ないし一二三、一四五ないし一七六の各原告は、平成一
一年六月までにいずれも満六〇歳に達し、被告から毎月同目録「年金月額」欄記載
の退職年金(その詳細は後述)の支給を受けていた。
 別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告及び別紙請求目録二記載の各
原告は、生年月日が右各目録「生年月日」欄記載のとおりであって平成一一年六月
当時未だ満六〇歳に達しておらず、退職年金を受給していなかったが、退職年金の
支給が継続されたとすると、その申出により満六〇歳に達した日の翌月から、右各
目録「年金月額」欄記載の退職年金を受給することができた者らである。
(二) 被告は、平成一一年五月二一日、金融機能の再生のための緊急措置に関す
る法律(以下「金融再生法」という。)六八条二項に基づき、金融再生委員会に対
し、預金等の払戻しを停止するおそれが生ずると認められる旨の申出を行い、これ
を受けた同委員会から、同月二二日、同法八条一項に基づき、金融整理管財人によ
る業務及び財産の管理を命ずる処分を受けた。その際、同委員会は、被告の金融整
理管財人として、預金保険機構を含む被告代表者を選任した。
2 被告の退職年金制度
(一) 被告の退職金規程(甲一)には、勤続満二〇年以上の退職者を対象とし
て、満六〇歳に達したときに、本人の申出により、申出の翌月から退職年金を終身
支給する旨の規定が存した(被告は、本件係属後の平成一二年一〇月六日、退職金
規程を改訂して退職年金支給に関する規定を廃止しているが、以下で単に退職金規
程とのみいうときは右改訂前のものをいうものとする。)。
 右退職年金制度は、昭和三七年に創設されたもので、支給額は在職中の職位(退
職時または満五五歳時の役職のいずれか高い職位)と勤
続年数によって決定するものとされ、退職金規程上の支給額は制度創設以来一貫し
て別紙支給額一覧表のとおり、月額一万五〇〇〇円ないし四万円とされていた(以
下では「規程額」ということがある。)。
 被告は、制度創設後間もなく、規程額を超える年金を支給するようになっていた
が、いわゆるバブル経済崩壊後の経営悪化を理由に、平成八年四月一日から規程超
過部分の支給を停止し、規程額の限度で支給するようになった。
 退職年金は毎月二二日に支給されていた。
(二) 右退職金規程第四章付則第二九条は「本規定は経済状勢及び社会保障制度
等に著しい変動、または銀行の都合によりこれを改訂することがある」と規定して
おり、また、被告が退職年金受給者に交付する年金通知書(甲五の1ないし3。
「年金支給通知書」または「退職年金通知書」と題されていることもあるが、以下
ではこれらを「年金通知書」という。)の裏面にも「年金は経済情勢及び社会保障
制度などに著しい変動、または銀行の都合により之を改訂することがあります」と
の記載がなされていた。
3 退職年金の支給打切(以下「本件支給打切」という。)
 被告は、平成一一年六月一八日、原告らを含む退職年金受給者に対し、退職年金
の今後の取扱いについて検討中のため、同月二二日の退職年金支給を留保する旨通
知した。
 被告は、同年七月二二日ころ、同日付けの「退職年金受給者の皆様へ」と題する
書面をもって、原告らを含む退職年金受給者に対し、退職年金の支給契約の解約と
一時金として三か月分相当(同年六月分ないし八月分相当)を支払う旨を通知し、
右三か月分相当の金員を支払ったが、以後退職年金の支給を打ち切った。そして、
その後に満六〇歳に達したことなどを理由に退職年金の請求をした退職者に対して
も、被告は、三か月分相当の金員を支払ったのみで、退職年金を支給していない。
4 預金保険法、金融再生法のもとにおける金融機関の破綻処理制度の概要(乙
二、三)
(一) 預金保険法は、預金者等の保護を図るため、金融機関が預金等の払戻しを
停止した場合に必要な保険金等の支払と預金等債権の買取りを行うほか、破綻金融
機関に係る合併等に対し適切な資金援助を行う等の制度を確立し、もって信用秩序
の維持に資することを目的として昭和四六年に制定された法律であり、同年七月一
日、同法に基づき預金保険制度を運用する認可法人として預金保険機構が設立され
た。
 その後、バブル経済崩壊後の金融不安を背景に、平成八年六月のいわゆる金融三
法(「預金保険法の一部を改正する法律」「金融機関の更生手続の特例等に関する
法律」「金融機関等の経営の健全性確保のための関係法律の整備に関する法律」)
等の制定やそれに続く法改正によって、平成一三年三月末までの時限的特例措置と
して預金債権の全額保護のためのペイオフコスト(保険金支払に要すると見込まれ
る費用)を越える特別資金援助等が導入され、これに伴い、預金保険機構の破綻金
融機関やその救済金融機関に対する資金援助及び不良債権回収に関する権限拡大並
びに組織拡充が行われた。
 ペイオフコストを越える特別資金援助が可能となった平成八年の右預金保険法等
改正後の金融機関の破綻処理において、破綻金融機関が顧客の預金債権を全額保護
するためには、破産手続等の既存の倒産手続法による処理によることなく、他の金
融機関(救済金融機関)との合併や営業譲渡をするなどして、通常の解散及び清算
手続をとらざるを得ないが、その際、預金保険機構は、金融再生委員会及び大蔵大
臣による資金援助の申込みに係る合併等の必要性認定がなされること等を要件とし
て、救済金融機関との合併等を促進するため、その費用や破綻金融機関から救済金
融機関へ譲渡される正常債権、預金債務及びこれらに関わる資産、負債の債務超過
部分について資金援助(贈与等)を行うほか、破綻金融機関の不良資産についても
整理回収機構に買取委託を行うが、その買取費用について資金援助(貸付等)を行
うことができることとされている。
 資金援助等金融機関の破綻処理に投入される預金保険機構の資金は、金融機関か
らの保険料収入やその運用収入等を除けば、その大部分が政府保証による日本銀行
等金融機関からの借入などの公的資金によって賄われている。
(二) 金融再生法は、金融機能の安定と再生を図るため、金融機関の破綻の処理
原則を定めるとともに、金融機関の金融整理管財人による管理及び破綻した金融機
関の業務承継、銀行の特別公的管理並びに金融機関等の資産の買取に関する緊急措
置の制度を設けること等により信用秩序の維持と預金者等の保護を確保することを
目的として平成一〇年一〇月、他の金融再生関連法とともに成立し、施行された法
律である。
 金融再生法では、破綻金融機関もしくは破綻の恐れのある金融機関で一定の要件
を満たすと認められるもの
に対し、国家機関である金融再生委員会が、平成一三年三月末日までの時限措置と
して、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命じる処分を行うことができる
ものとされている。
 管理を命じる処分が行われた場合、選任された金融整理管財人は、破綻金融機関
の業務執行権等を専属的に取得し、金融再生委員会の命令により、業務の暫定的な
維持継続にかかる方針及び業務の整理や合理化等に関する方針を策定、遂行するな
どし、原則として管理を命じる処分があった日から一年以内(最長でも二年以内)
に管理を終えなければならない。
 その際、金融整理管財人は、破綻処理として、前記のとおりの不良資産の整理回
収機構への譲渡や正常資産、預金債務及びこれらに関する資産負債の営業譲渡、救
済金融機関との合併等を行うこととなるが、救済金融機関が出現しなかった場合に
は、金融再生委員会が、一定の要件の下に、承継銀行を設立し、被管理金融機関の
営業の譲受け等を行う旨の決定をなすことができる。この決定がなされた場合に
は、預金保険機構が出資して子会社として承継銀行を設立し、承継銀行が預金保険
機構の経営管理のもとで被管理金融機関の業務を承継遂行することになる。
 預金保険機構は、管理を命じる処分がなされた日から最長でも三年以内に、承継
銀行の合併、営業の全部譲渡等により経営管理を終了するものとされている。
 被管理金融機関の管理、承継銀行の設立及び管理、営業譲渡や合併等に要する費
用は預金保険法及び金融再生法に基づき、預金保険機構による公的資金の援助等に
より賄われるものとされており、このため、金融再生法は、破綻処理の原則の一つ
として同法三条六号に「金融機関の破綻処理に係る費用が最小となるようにするこ
と」といういわゆる費用最小化の原則を定めている。
二 本件の争点
 被告が退職年金支給契約の解約と称して原告らに対する退職年金の支給を打ち切
った措置が適法か否か
第三 当事者の主張
一 原告ら
1 退職年金請求権の発生根拠
 被告の退職年金は、就業規則の一部である退職金規程において、退職一時金とと
もに支給基準が定められ、これに基づいて支給されるものであって、原告らの退職
年金請求権は、就業規則を内容とする原告ら及び被告間の労働契約によって生じた
ものである。
 被告は、退職者には被告の就業規則が適用されないこと等を理由に退職年金支給
契約が退職者との合意に基づいて個別に成
立したと主張するが、退職年金請求権は、退職一時金請求権とともに、就業規則に
基づき退職を条件に発生するものであって、そこに退職一時金支給契約や退職年金
支給契約を観念する必要はない。退職一時金が退職後速やかに支給されるのに対
し、退職年金は毎月継続的に支給されるという点で履行期、履行期間が異なるだけ
である。
 また、退職金規程二一条は、退職年金に関し「本人の申出」によって支給する旨
定めているが、昭和三七年に退職年金制度が創設されたときにはかかる定めはな
く、支給対象者は当然に退職年金請求権を取得するものとされていた。右条項は昭
和四六年の改訂により、支給対象者を「勤続二〇年以上でかつ満六〇歳以上の退職
者」から「勤続二〇年以上の退職者」に拡大するとともに支給時期を「満六〇歳に
達したとき」と改訂した際、「本人の申出により、申出のあったときから支給す
る」こととされたものであり、生死や所在の明らかでない退職者もいるため、退職
年金の支給を円滑にする目的で設けられた規定にすぎず、個別の退職年金支給契約
の存在の根拠となるものではないし、これまで退職金規程に定められた支給対象者
との間で、被告が主張する契約を締結しなかったことを理由に退職年金を支給しな
かったという実例はない。
2 原告らの退職年金請求権の法的性格
 被告の退職年金は、退職金規程において支給対象者、支給額、支給時期等の支給
基準が一義的かつ明確に定められており、支給するか否か等について使用者に裁量
の余地はない。
 被告の退職年金制度が、たとえ経営者の大家族主義的発想から退職者の老後の生
活保障を目的として創設されたものであったとしても、右のとおり退職金規程に支
給基準が一義的かつ明確にされ、創設以来、すべての従業員に対し定められた支給
基準に基づく支給が永年に亘って継続されてきている以上、本件退職年金の支給は
労働契約における主要な労働条件の一部となっており、原告らもかかる退職年金の
支給があることを前提に被告に勤務してきたのであって、それが労働の対償たる賃
金の後払としての性格を有する労働債権であることは明らかである。
 また、退職年金は、月額が一万五〇〇〇円ないし四万円であり、仮に、終身、最
高額の四万円の支給を受けたとしても、その現在額は六五〇万円程度であって、今
日では約二〇〇〇万円前後の退職一時金を補完する制度となっている。
 被告は、退職金規程に
おいて、配偶者年金、生活扶助料が退職年金の章に併せ規定されていることや無拠
出の終身支給とされていることなどを理由に、本件退職年金が恩恵的なものである
と主張する。しかし、退職者本人に支給される本件退職年金が同規程に定められた
退職年金の基本であり、配偶者年金等はこれを補完する例外的な制度にすぎず、こ
れら例外的な制度の存在によって基本となる退職年金の性格を規定することは誤り
というべきである。また、「終身」という支給期間も、一義的に明確であり、使用
者に裁量の余地はないから恩恵的と評する根拠とならないし、終身との定めが退職
者の老後の生活保障の趣旨に由来するものであるとしても、それ故に恩恵的となる
ものではない。現に、国民年金等で同一のコスト負担に対する支給方法として終身
との定めは異例ではない。さらに、無拠出制であることも本件退職年金が退職金の
一形態であることからして当然のことである。
 被告は、支給額の将来の一方的変動が当初から予定されているとして、支給額に
おいて裁量的と主張するが、右主張は自らの結論を理由とするもので主張自体失当
である。
3 被告による本件支給打切の違法性
(一) 被告の退職年金が退職者に対する功労報償的性格をも含むものであるとし
ても労働契約により定められた労働債権である以上、使用者が一方的にその支給を
打ち切ることは許されない。
 被告は、本件支給打切が個別の退職年金支給契約によって留保された解約権の行
使によるものであると主張するが、前記のとおり、原告らの退職年金請求権は個別
の支給契約に基づいて生じたものではないから、その存在を前提にして、個別の支
給契約に定められた「退職年金の改訂権」を観念することもできない。退職年金通
知書裏面に記載された改訂条項も退職金規程二九条の規定を改めて記載したにすぎ
ない。
 原告らの退職年金請求権の労働債権としての性格や原告らがすでに被告を退職し
て退職年金請求権を確定的に取得しており、原告ら退職者にとって重要な基礎収入
となっていることなどに照らすと、これを不利益に変更するには、本来、退職者個
々の同意が必要であると解すべきであり、退職金規程二九条や年金通知書の裏面の
前記被告の改訂権留保の記載は、被告が年金の支給額、支給条件について改訂の提
案ができることを示したものにすぎないと解すべきである。
(二) 仮に、退職金規程二九条や年金通知書裏面の記載、
あるいは事情変更の原則の適用により、原告ら退職者に対する退職年金の支給打切
が可能となる場合があるとしても、そうした場合は極めて限定されるというべきで
あり、現従業員との関係で退職金規程の不利益変更を許容できるだけの必要性と合
理性が存するというだけでなく、さらに退職者に対する退職年金を支給し続けたの
では被告の存続、再建が困難であるといった高度の必要性が存し、かつ、相応の代
償措置を講じるなどの合理性が担保されることが必要というべきである。退職金規
程上は、財源の制約を理由に支給額を変動できるとする規定はなく、社内留保金の
払底や営業損失の累積等財源による制約は支給打切の根拠となるものではない。
 しかるに、本件では、被告が金融整理管財人らの管理下に入ったとはいえ、支払
停止や支払不能に陥っているわけではなく、被告が退職年金の支給を継続した場
合、それによって公的資金の負担の増減に影響があるとしても、金融再生法等に基
づく営業譲渡等が阻害されて被告の円滑かつ迅速な破綻処理が妨げられたりするな
どというものではない。
 これに関して、被告は金融再生法によって費用の最小化が求められていると主張
するが、ここで求められる費用の最小化とは確定債務の切り捨てではなく、破綻処
理に伴う費用を最小化することである。金融再生法の破綻処理は、預金者保護、金
融仲介機能維持のために、法定の倒産処理手続をとることなく、現に存する確定債
務を支払うことを前提にして、それに不足する資金については公的資金の投入もや
むを得ないとするものである。預金者保護のための公的資金投入を理由に預金債務
以外の債務の減免を求めることは許されないし、予定されてもいない。
 しかも、被告が破産などに至った場合には、原告らの退職年金請求権は労働債権
として優先債権となり預金債権を含む一般債権よりも優先される(破産法三九条、
商法二九五条)。しかるに、被告は破産に至ることなく、金融再生法の保護のもと
に銀行業務を継続し、しかも、預金債権その他の一般債権は保全されるのであるか
ら、これらに優先するはずの労働債権たる退職年金請求権が打ち切られるというの
では破産手続などに至った場合と比べても不当、不合理である。
 したがって、費用最小化の原則を本件退職年金支給打切の理由とすることはでき
ない。
(三) 原告ら(ただし、別紙請求目録一の番号一ないし一二三、別紙請求目録二
の番
号一二四ないし一四四の原告ら)が平均余命まで生存したとして、本件支給打切に
よって失うこととなる一人平均の退職年金総額は七九二万八二二六円でありその現
在価値(年利五分として新ホフマン係数で算定)は五二七万八二三〇円であるが、
被告は原告らの退職年金支給打切に際してその三か月分を支給したのみで、他に何
ら代償措置は講じていない。
 また、原告らの退職年金請求権は退職金規程に基づいて発生した権利であるか
ら、その不利益変更には就業規則変更と同様の手続保障がなされなければならない
というべきであるが、被告は原告ら受給権者に一切説明もなく、本件支給打切を行
ったもので、このような手続的保障を欠いた措置は違法である。
 被告は、平成一二年一〇月六日、退職年金制度を廃止する旨の退職金規程の改訂
を実施したというが、右改訂は本件支給打切措置後のことであるから、これによっ
て遡及的に右打切措置の手続上の瑕疵が治癒されるものではないというべきである
し、右改訂は、労働組合の反対を押し切って被告が一方的に強行したものにすぎ
ず、今後その有効性が裁判上で争われる可能性は高い。
(四) 以上によれば、原告らに対する被告の一方的な本件支給打切は違法であり
無効である。
4 原告らの請求
 別紙請求目録一の番号一ないし一七六の各原告が、被告から支給されてきた退職
年金月額は、それぞれ同目録「年金月額」欄記載の金額であり、同原告らは、被告
から退職年金三か月分の支給を受けたが、さらに平成一一年九月以降も右退職年金
の支払を求める権利を有する。
 別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告及び別紙請求目録二記載の各
原告は、満六〇歳になった日の翌月(別紙請求目録一の一七七ないし一八五の各原
告のそれは同目録「満六〇歳到達日」欄記載の翌月であり、別紙請求目録二記載の
各原告のそれは同目録「支給開始月」欄記載の月である。)から同目録「年金月
額」欄記載の退職年金の支給を受ける権利を有するものである。
 よって、
(一) 別紙請求目録一の番号一ないし一七六の各原告は、平成一一年九月以降、
(二) 別紙請求目録一の一七七ないし一八五の各原告及び別紙請求目録二各原告
は、満六〇歳到達月の翌月以降、
 それぞれ死亡する日の属する月までの退職年金の支払を求める。
二 被告の主張
1 原告らの退職年金請求権の発生根拠
 原告らの退職年金請求権は、原告らが退職時に被告との間
に締結した退職年金支給契約に基づいて支給されるものであった。
 原告らは全員、昭和四六年の退職金規程の改訂以降に退職したものであるとこ
ろ、改定後の同規程は「本人の申出により」年金支給を行う旨定めているのであっ
て、原告らは、右改定後の退職金規程により退職時、退職年金支給契約締結の申込
みを行い、被告がこれを承諾して、退職金規程の退職年金支給に関する条項を契約
内容とする退職年金支給契約が被告との間に締結されたものである(あるいは、退
職金規程により、退職時に退職年金支給契約を成立させる旨の予約が労働契約の内
容となっており、原告らは右の予約完結権を行使したと解することもできる。)。
 右退職年金支給契約は、退職金規程を含む就業規則の条項を内容とする労働契約
の定めに基づいて成立したという意味では労働契約との連続性を有するが、被告を
退職した原告らに対して被告の就業規則が適用される余地はないのであって、右退
職年金支給契約は、労働契約それ自体とは異なる別個の契約である。
 したがって、被告と原告ら退職者との退職年金に関する法律関係は右退職年金支
給契約によって規律されるものであり、本件支給打切が相当か否かも退職年金支給
契約の解釈問題であって、就業規則変更の必要性の問題ではない。
2 被告の退職年金の法的性格
 退職年金は、それまでの退職一時金とは別に、被告の行風である大家族主義の発
現として、退職後の生活保障のために公的年金を補完する意図で導入されたもので
あって、その財源及び支給期限と支給対象者において恩恵的であり、支給額におい
て裁量的なものであり、退職金の後払としての性格を有しないものである。
 すなわち、被告の退職年金は、支給原資を積み立てることなく、毎期の利益から
支給することを予定していたし、退職金規程では、退職年金は、①無拠出制であ
り、②不都合な行為のあった者には支給されず、③終身支給であり、④満六〇際に
達した者で、⑤申し出た者にのみ支給し、⑥本人死亡後は配偶者に半額支給する
が、再婚した場合または生活の維持ができるようになった場合には打ち切られるも
のとされ、また、⑦受給資格のない者やその遺族でも生活維持の困難な者には特例
的に生活扶助料を支給することもあるとされ、さらに、⑧退職後でも、在職中の金
銭事故が発覚したときなどには打ち切られるものとされており、これらの特性から
退職年金が恩恵的年金であり
、賃金の後払的な性格のものではないことは明らかである(賃金の後払であるなら
ば、無拠出制をうたう必要はなく、不都合な行為者への不支給や退職後の支給打切
ということもありえないし、支給総額が不確定な終身支給制をとることもな
い。)。また、支給額は、退職時の給与額とは無関係である。さらに、退職年金を
補完するものとして配偶者年金制度(右⑥)や生活扶助制度(右⑦)が退職年金の
章に規定されているのも、退職年金が賃金後払として位置づけられていないことの
証左である。
 また、後述する被告の従業員に対する給与平均額の高さからみても被告の退職年
金に給与の補填という意味が含まれていないことは明らかである。
3 本件支給打切の適法性
(一) 被告は、その退職年金が無拠出制の終身年金であって支給期間が長期とな
ることや、恩恵的なものであることから、制度導入の当初から退職金規程に改訂権
留保の規定(二九条。導入当時の退職金規程では二三条)を置くとともに、退職年
金通知書の裏面には右規定と同旨の記載をして、退職年金の改訂権限を被告に留保
することを明示してきたのであって、原告らと被告との退職年金支給契約では、右
退職金規程二九条所定の事由(経済状勢及び社会保障制度等に著しい変動、又は銀
行の都合)に基づいて、被告が契約内容の変更をなす権利が約定されていた。
 退職金規程二九条は単に「改訂することがある」と規定するのみであるが、改訂
対象に限定はなく、同条が付則の章に置かれて退職金規程全体に関わる定めとなっ
ていることからして、右改訂権は単なる支給額改訂等の提案権を示したにすぎない
というものではなく、退職年金制度廃止をも射程に入れたものであり、したがっ
て、これを契約内容とする退職年金支給契約においても被告の一方的な約定解約権
が留保されていたのである。
(二) 被告は、右約定の解約権を行使して原告らとの退職年金支給契約を解約
し、本件支給打切をしたのであるが、以下に述べるとおり、本件支給打切にはその
必要性と合理性がある。
(1) 被告の退職年金制度創設後、適格年金や厚生年金基金(調整年金)が整備
され、被告においても、昭和四六年五月、厚生年金基金(調整年金)を採用した。
適格年金あるいは厚生年金基金(調整年金)が整備された現在、自社年金制度を残
しているのは被告のみであり、右退職年金導入当時とは「経済状勢及び社会保障制
度等に著しい変動」が
生じている。また、被告の退職年金制度は、従前の退職金(退職一時金)の一部を
年金に移行させたというものではなく、それとは別個に社会保障制度を補完し退職
後の生活保障を目的とした恩恵的な制度であって、支給原資は社内留保金と営業活
動からの利益であった。しかるに、バブル経済崩壊後、被告の業績は悪化の一途を
辿り、平成八年三月期以降は大幅な赤字を計上し、平成一〇年三月期以降は社内留
保金も底をついて欠損を生じるに至った。かかる業績の悪化は「銀行の都合」に該
当する。
(2) 被告は、金融再生委員会から金融整理管財人による業務及び財産の管理を
命じる処分を受けたが、被告の破綻処理は、金融再生法及び預金保護法に従って進
められるものであり、右の管理を命じる処分後一年以内(平成一二年五月二一日ま
で)に、救済金融機関に営業譲渡されるか合併等の方法が決定されなければなら
ず、救済金融機関が出現しない場合には預金保険機構が設立した承継銀行が被告の
営業を譲り受けて管理することとなる。被告の債務についての処理業務が膨大で多
額のコストを要する場合には救済金融機関等が当該債務の譲受けに難色を示すこと
は明らかであるし、営業譲渡等の際の被告の債務超過部分や救済金融機関に承継さ
れなかった債務の処理については、預金保険機構からの公的資金の援助によって賄
わざるを得なくなるのであって、被告には、営業譲渡もしくは合併を早期に実現す
るとともに、金融再生法上の費用最小化の原則に基づき、公的資金投入を必要最小
限に抑えるための不合理な損失、債務の発生を極力回避しなければならないとの要
請があった。
 被告が本件退職年金の支給を継続した場合、従業員の勤続年数の延長がないとし
ても、平均余命まで生存することを前提にすると、支給対象者は最も多い年度で一
二六五名となり、支払業務は平成五七年までの約四五年間継続しなければならず、
支給額の総額は一〇〇億一一七〇万円にものぼるものと推計される。また、かかる
膨大かつ長期にわたる事務作業を遂行するには格別の人員と設備等を要することと
なり、最低でも人員二名の体制で、事務所を賃借し、事務機器をリースするなどが
必要となるが、そうすると、これに要する人件費、設備費等は総額は四億三〇四〇
万円にものぼるものと見込まれる。
 かかる巨額の資金を要し、かつ長期にわたる支給業務を遂行しなければならない
とすると、救済金融機関を探
すことを極めて困難にするし、右債務を救済金融機関が承継するにしろ、被告に帰
属するにせよ、被告には資金がないから、右支給額総額及び支給業務経費総額は、
救済金融機関の損失として預金保険機構の公的資金の投入で賄わなければならない
ことになる。預金保険機構は、原則として営業譲渡時に、現価計算を行って一括し
て金銭贈与することになるが、その額は現在の長々期国債の運用利回り二・五パー
セントを運用率として原価計算すると退職年金支給総額が七五億七二〇〇万円、支
給業務経費総額が二億五八〇〇万円となり、合計七八億三〇〇〇万円もの公的資金
を必要とする。したがって、本件年金契約を解約する必要性や合理性は極めて高
く、費用最小化の原則にかなうものである。
 なお、被告は平成一二年五月一八日、アジア・リカバリーファンド・リミテッド
パートナーシップ杜との間で、営業譲渡に関する基本合意書を締結するに至ってい
る。
(3) 被告の従業員に対する給与平均額を同業他行(いわゆる第二地方銀行)の
それと比較してみると、昭和五八年から平成八年までで、被告の給与平均額は常に
六十数行中一位ないし四位にあり、第二地方銀行の給与平均額より相当に高額であ
った。
 また、本件退職年金の支給がなかったとしても、被告に新卒(大学、短大、高
校)入行し、支店長級在位一二年以上で定年退職する行員をモデルとして、その退
職一時金と厚生年金基金の企業年金部分(平均余命までに受取る年金を平均利廻り
五・五パーセントで現価換算)の合計額を、同業他行の退職金(退職一時金及び年
金)と比較した場合、被告の右モデル行員の退職金等は、昭和六一年度、平成元年
度、平成三年度、平成六年度、平成八年度のいずれの年度でも、同業他行の退職金
平均を上回るものであった。
 原告ら(ただし、別紙請求目録一の番号一ないし一二三の原告ら)が、本件支給
打切までに支給された退職一時金及び退職年金の合計の一名平均は二一三四万九六
三四円である。
 原告ら(ただし、右原告らのうちの受給額不明の三名を除く原告ら)の厚生年金
及び厚生年金基金からの年間受領額は一名平均で年間約三〇三万五〇〇〇円(月額
約二五万二九一六円)であるが、総務庁統計局作成の平成一〇年版「家計調査年
俸」によると、六〇歳以上の高齢無職世帯の全国平均月額実収入のうち、世帯主以
外の収入等を除く社会保障給付を含む「他の経常収入」は月額二一万七一
〇〇円であって、原告らの厚生年金及び厚生年金基金からの一名平均受給額は、そ
れを上回っているのである。
 以上のようなこれまでの原告らに対する給与支給水準などからしても、本件退職
年金の支給打切には合理性があるというべきである。
(4) なお、被告は、在職者に対しても、十数回にわたる労働組合との協議を重
ねた末、平成一二年一〇月六日、本件退職年金制度を廃止する旨の退職金規程の改
定を実施しており、これによって、退職年金制度は全廃され、退職者及び在職者と
も将来の退職年金の受給は一切観念し得なくなっている。
(三) 事情変更の原則
 退職年金支給契約の改訂条項の解釈として解約権までは認めておらず、あるい
は、本件で問題となる事情変更が当事者において解約権行使を予定していた事柄に
該当しないと解する余地があり、そのため仮に本件支給打切が右支給契約上被告に
留保されていた解約権行使の範囲を超えるものであったとしても、被告の主張する
事情変更が生じている以上、一般原則に基づく解約権行使として本件支給打切は容
認されるべきである。
第四 当裁判所の判断
一 本件支給打切の適否について
1 前記前提事実に加え、証拠(甲一、五の1ないし3、乙一、七ないし一二、一
六ないし二五、四三の1ないし14、四四の1ないし6、四五の1ないし3、四
六)及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められ、これを左右するに足る証
拠はない。
(一) 被告は、昭和三七年以前から退職者に対する年金の支給を始めていたが、
同年に退職金規程を改訂し、制度上は一時金のみであったそれまでの退職金に年金
支給を加える退職年金制度を創設して同年四月一日より実施した。
 退職年金制度創設当時の退職金規程(乙一七)では、被告の退職年金は、退職一
時金と並ぶ退職金の一種類であり、無拠出制であって(同規程二条)、在職中不都
合な行為のあった者を除き、「勤続満二〇年以上で満六〇歳以上の退職者」を対象
として別紙支給額一覧表の基準による年金を終身支給するものとされ、また、勤続
満二〇年以上の死亡退職者の遺族にも右基準による年金額の半額を被告の定める期
間支給するものとされた(同規程一三条ないし一五条)。また、退職後の生計維持
困難者及び死亡退職者の遺族で生計維持困難者を対象に生活扶助料としての年金制
度も創設、実施されたが、その支給額や支給期間は適宜決定するものとされた(同
規程一七条)。
 そして、年金受給者には、年金受給申請書等の届出義務が課せられた(同規程一
八条及び一九条)。
 また、これらの年金には一定の打切事由(「在職中の金銭事故が発見されたと
き」「一八条及び一九条に定める届出義務を怠りまたは不正の届出をなしたとき」
「銀行の名誉を損ない、機密を洩らし、その他銀行の利益に反する行為があったと
き」「生活扶助料の受給者が、受給期間中に生計が維持できる状態になったと認め
たとき」)が定められた(同規程二〇条)ほか、同規程の付則として二三条に「本
規定は経済状勢及び社会保障制度等に著るしい変動、または銀行の都合により之を
改訂することがある」との改訂規定が設けられた。
(二) 被告の退職年金は、創設当時の公的年金の給付水準が極めて低く、企業年
金制度も未整備であったこと、社内留保金も増大すると見込まれていたことなどか
ら、当時の経営者の発案により、公的年金を補完し退職者の老後の生活を保障する
との趣旨で制度化されるに至ったものであり、右創設当時、退職年金制度を採用し
ていたのは相互銀行(現在の第二地方銀行であり、被告もこれに当たる。)七二行
中一一行であったが、無拠出制を採用していたのはわずか二行であり、しかも支給
期限が限られたものであって、終身制の無拠出退職年金を採用したのは被告が始め
てであった。また、被告の社員に対しても、社内誌などで、被告の退職年金は老後
の生活保障を根本的な考え方としており賃金の後払ではないなどと報じられてい
た。
 なお、その後、適格退職年金制度や厚生年金基金制度(いわゆる調整年金制度)
が法人税法上の優遇措置(課税繰延)のために、企業年金として利用されるように
なって普及して行き、被告も昭和四六年五月に厚生年金基金(調整年金)制度を採
用した。
(三) 被告は、昭和四六年に、退職年金の支給対象者をそれまでの「勤続満二〇
年以上で満六〇歳以上の退職者」から退職時の年齢にかかわらず「勤続満二〇年以
上の退職者」にまで拡大し、合わせて支給時期を「満六〇歳に達したとき。本人の
申出により、その申出のあったときから支給する」ものとする退職金規程の改訂を
行い、同年六月一日から実施した。
 その後も退職金規程は数度改訂されたが、退職者本人に支給する退職年金に関す
る実質的な改訂はなく、被告は平成一二年一〇月六日に退職年金規程を廃止した
が、その当時の退職金規程(甲一)でも、退職年金創
設時と同様、退職年金は、退職一時金と並ぶ退職金の一種類であり、無拠出制であ
って(同規程二条)、不都合な行為のあった者を除き、「勤続満二〇年以上の退職
者」を対象として、「本人の申出により、翌月から」別紙支給額一覧表の基準(こ
の支給額は、退職年金制度創設以来一貫して同額である。)による年金を終身支給
するものとされていた(同規程一九条ないし二二条)。
 規程の体裁上、条文の位置等に変動はあったが、退職年金受給者に年金受給申請
書等の届出義務が課せられていること(同規程二五条、二六条)、退職年金打切事
由(その内容も創設時と同じ)が定められていること(同規程二七条)、付則の章
に改訂規定(同規程二九条。その文言は創設時と同じ)が設けられていることも退
職年金創設以来同様であった。
 他方、遺族への年金や生活扶助料はこの間の改訂によって整備され、退職年金制
度廃止時の退職金規程では、勤続満二〇年以上の死亡退職者の配偶者及び退職年金
受給中に死亡した受給者の配偶者を対象として、半額を終身支給するが、配偶者が
再婚したとき、または生活維持ができる状態になったと認められたときは打ち切ら
れる配偶者年金の制度が設けられ(同規程二三条)、生活扶助料は、退職年金また
は配偶者年金の支給対象に該当しない者で、在職中の功労顕著であった者のうち、
退職後の生活維持困難者及び死亡退職者の遺族で生活維持困難者を対象とし、社長
が認めた場合にのみ支給額及び支給期間を適宜決定して支給することがある(同規
程二四条)ものとされ、これらの規定も、同規程の退職年金の章におかれていた。
 原告らはいずれも昭和四六年の右退職年金規程改訂後に被告を退職した者であ
る。
(四) 被告が退職年金を支給するに当たっては、受給者各自に対し、表面に「貴
殿に対し、当行退職金規程により次のとおり年金を支給します」との文言及び年金
月額等を記載し、裏面には支給打切事由などとともに、「年金は経済状勢及び社会
保障制度などに著しい変動、または銀行の都合により之を改訂することがありま
す」との注意書を記載した年金通知書を手交し、または郵送するなどして交付して
いた。
(五) 被告は退職年金制度創設後間もなく、規程額を超える退職年金を支給する
ようになっていたが、退職年金支給のために格別の費目を立てて剰余金を留保する
などはしておらず、バブル経済崩壊後の経営環境悪化に伴う収益の落ち込
みなどから、平成八年三月をもって上積支給を廃止した。
 その後も、被告の業績は悪化の一途を辿り、平成八年三月期以降毎年赤字を計上
し、平成八年三月期には五二八億円以上あった剰余金も、平成一〇年三月期には底
をつき、七〇億円以上の欠損に転じ、さらに平成一一年三月期には二二九二億円以
上の欠損金を計上するに至った。
 このため、被告は平成一一年五月二一日、金融再生法六八条二項に基づき、預金
等の払戻しを停止するおそれがあると認める旨の申出を行い、同月二二日、金融再
生委員会から、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命じる処分を受けた。
(六) 社団法人第二地方銀行協会加盟の第二地方銀行中における被告の給与や退
職金の支給水準は以下のとおりである。
(1) 給与支給水準(賞与、諸手当を含めた一年間の総支給額を一二分し、男女
計、行員一人当たりで算定した給与平均額)
 昭和五八年度から平成八年度に至るまでの間の被告の給与水準は、六二行ないし
六八行中、常に平均額を上回り、順位においても、一位ないし四位であった。
(2) 退職金支給水準
 高卒、短大卒、大卒者が、それぞれ新卒正規入行し、定年退職した場合に支給さ
れる退職金(加算金、年金を含めるが、年金は一時金に現価換算し、厚生年金基金
については政府代行部分を除く加算給付部分のみを含める。)の第二地方銀行の平
均額は、昭和六一年度、平成元年度、平成三年度、平成六年度、平成八年度のいず
れの年度においても、被告に高卒、短大、大卒を問わず新卒で入行し、支店長級
(専門職三級)在位一二年以上で定年退職するとした場合の行員を平均的なモデル
とした場合に、これに支給される退職金(退職一時金、退職年金の一時金現価換算
額及び厚生年金基金の加算給付部分の現価換算額を合算した額)を下回るものであ
り、被告の右モデル行員に退職年金の支給がなかったと仮定しても、右平均額は被
告のモデル行員に支給される退職金額には及ばない。
2 以上の認定事実によって判断する。
(一) 本件退職年金請求権の発生根拠
 右認定事実によれば、被告の退職年金は、就業規則としての性質を有する退職金
規程において、退職金の一種類であると位置づけられ、勤続満二〇年以上の退職者
であること、満六〇歳に達すること、申出をすることを要件として、その申出の翌
月から別紙支給額一覧表の算定基準によって算定した規程額を支給するというもの
であ
って、支給要件は一義的に明定されており、これらの支給要件を満たす者には原則
として右退職金規程による規程額が一律に支給されるものであるから、右退職金規
程を内容とする労働契約によって被告にその支払が義務づけられた退職金の一部と
いうべきである。
 これに対し、被告は、退職者には就業規則が適用されないことなどを理由に、退
職者からの退職後の申出により、別途に退職年金支給契約が締結されるものである
と主張する。
 しかしながら、右のような申出を要することとなったのは、昭和四六年の退職金
規程の改訂によってであり、それまでの受給者は年金受給申請書等の一定の届出義
務を負わされてはいたが、格別の申出などは要求されていなかったし、右改訂は、
支給対象者を、勤続満二〇年以上で満六〇歳以上の退職者から勤続満二〇年以上の
退職者へと拡大したことに伴って行われたものであり、被告が受給権者を確知する
ための事務手続上の便宜を主たる目的としたものにすぎないと考えられ、右改定後
においても裁量の余地のない一義的な支給要件の定め方からして、支給要件を満た
す退職者からの申出に対し、被告に、少なくとも規程額に関する限り、原則として
退職年金の支給を拒否する自由があるとは解されない。それゆえにこそ、被告自身
も右申出は予約完結権の行使と構成することもできるなどと主張している。そし
て、被告に契約締結の諾否の自由がない以上、退職者からの申出を契約締結の申出
であるとか予約完結の意思表示であるなどして、その間に別途退職年金支給契約の
締結をあえて介在させなければならない理由はないし、なにより、被告や退職者が
そのような契約締結意思を有していたとは考えられない。受給者には年金通知書が
交付されるが、これもその表題や被告から一方的に交付されるだけであることなど
からして、契約書として授受されていたというよりは退職年金受給権を証する証書
として交付されていたと解すべきであって、退職年金支給契約が締結されていた根
拠となるものではない。
 被告は、就業規則が退職者に適用されないことから、退職者と被告との法律関係
を律するものとして退職年金支給契約の存在が肯定されるべきであると主張するの
であるが、その主張によって被告が意図するところは、退職年金に関する被告の改
訂権を退職者にまで及ぼそうとすることにあるのであって、退職者の退職年金受給
権それ自体は、退職金規程を内
容として締結された労働契約により、退職を条件として発生していると構成すれば
足ることであり、敢えて当事者意思から乖離した退職年金支給契約の存在を観念し
なければ説明できないというものではない。退職年金に関する被告の改訂権が退職
者にまで及ぶか否かは、退職年金受給権の発生根拠などをも考慮に入れて別途考察
されるべき問題であり、右改訂権が退職者にも及ぶことを前提とし、あるいは及ぼ
すことを目的としてその発生根拠を論じるのは相当とはいえない。
 よって、これに関する被告の右主張は採用できない。
(二) 退職年金請求権の法的性格
 右認定のとおり、被告の退職年金は、それまでの退職金の一部を年金支給形式に
したというものではなく、退職者の老後の生活保障を主たる目的として、無拠出で
新たに創設、導入されたものであり、そのことは社内誌を通じるなどして当時の社
員にも周知されていたこと、満二〇年という長期勤続要件を満たして始めて支給さ
れるものであること、その支給額は別紙支給額一覧表のとおり勤続年数と在職中の
職位のみによって算定するものとされており、少なくとも直接には在職中の賃金を
基準としていないこと(もっとも、被告では退職一時金も勤続年数と職位が主たる
算定要素とされている。)、終身支給とされ、さらに、配偶者に対してまで規程額
の半額が終身支給されることとなっていること、経済状勢、社会保障制度といった
外部的事情の変動による改訂を予定していること(右改訂条項は、退職金規程全体
にかかる付則の章に置かれてはいるが、退職年金制度の創設とあわせて退職金規程
に持込まれたものであるとの経緯からして、主として同制度の改訂を念頭において
いるものと考えられる。)、退職後の行為をも支給打切事由としていること(退職
金規程二七条三号)、被告の給与水準は同業他行の上位にあることや本件退職年金
を除いたとしても被告の退職に伴う一時金等の給付は同業他行に比べて遜色のない
ものであることが認められ、これらに加え、制度創設以来すでに長期間が経過して
定着してきており、労働者のこれに対する期待も大きいと考えられることなどの諸
事情に鑑みると、被告の退職年金は賃金の後払的性格は希薄というほかなく、当初
は生活保障のための恩恵的なものとして導入されたものではあるが、現在では功労
報償的な性格が強いものになっているというべきである。
 原告らは、退職一時金も無拠出
制であること等を根拠に被告の退職年金が退職一時金と異ならない賃金の後払であ
ると主張するが、制度創設の経緯に照らし、同じく無拠出制であるとはいっても、
社会通念上賃金の後払的要素が強いとされている退職一時金と全く同質視すること
はできず、したがって、原告らの主張はその限りでは採用できない。とはいえ、本
件退職年金が前記のとおり退職金規程に支給基準の明定された退職金の一部である
ことは否定できないし、満二〇年以上の勤続者でなければその支給を受けられない
ものであり、さらに受給資格者内でも勤続年数が長期になるほど支給額も増大する
とされていることからすると、その間の労働に対する対償、すなわち労働基準法一
一条にいう賃金としての性格が全く否定されるものではない。
 他方、被告は、その財源及び支給期限と支給対象者において恩恵的であり、支給
額において裁量的なものであるとまで主張するが、被告の退職年金の支給要件は一
義的に明確であって、支給の有無、支給額、支給期間の設定等において被告の裁量
を容れる余地はなく、この点では退職金規程にある生活扶助料が支給の有無、額、
支給期間のいずれにおいても被告の裁量に委ねられているのと対称的である。無拠
出の終身支給であり、支給対象者が満二〇年以上の勤続者に限られていることは、
右のとおり功労報償的性格を認める根拠となし得るものであり、その限りでは恩恵
的と評することができるが、その功労報償的性格は、在職中の功労を減殺ないし抹
消するような非違行為があった場合の支給打切等の被告の裁量を広くすることがあ
り得るに過ぎず、被告の恣意的な減額や支給打切を許容するものではないというべ
きである。また、被告は、支給額において裁量的であることの根拠として、被告に
改訂権が留保されているというのであるが、就業規則としての性質を有する退職金
規程に支給要件を明定してその支給を労働契約の内容としている以上、これを労働
者の不利益に変更するためには、就業規則変更のための一般的な要件を満たす必要
があるうえ、退職者が既に取得した退職年金請求権については、その後に退職金規
程を改訂しても、退職者にはもはや就業規則の適用が考えられない以上、その改訂
規定が当然に退職者にまで及ぶとはいえないのであって、支給額において裁量的で
あるともいい難い。したがって、被告の退職年金が恩恵的、裁量的支給であるとい
う右主張は採用できな
い。
(三) 本件支給打切の適否
 以上を前提として、被告の本件支給打切の適否について判断する。
(1) まず、被告は、右支給打切は、原告らと被告との間に締結された退職年金
支給契約において、被告に留保された改訂権を行使したものであり、右改訂権には
解約権まで含むと主張する。
 しかしながら、その前提とする退職年金支給契約の締結が認められないことは既
に述べたとおりである。さらに敷衍すれば、被告は年金支給通知書の裏面の記載を
もって、個別の支給契約において改訂権を留保したと主張するのであるが、その交
付に際し、原告ら各自と改訂権留保について契約交渉した形跡などは全く窺われ
ず、前記のとおり、右通知書は、被告が一方的に交付するものであり、書面の体裁
等からしても契約書として授受されているものとは認められないし、受給資格を満
たした退職者からの退職年金支給の申出に対して、被告にはこれを拒否する自由は
ないと解されるにもかかわらず、裏面に改訂権留保の趣旨を記載した右通知書を交
付することによって、被告に一方的に有利な改訂権を留保した退職年金支給契約が
個別に成立するなどと解することは到底できない。
 なお、退職年金請求権の発生根拠が被告の退職金規程を内容とする労働契約にあ
るとした場合でも、退職金規程には被告の改訂権が規定されているから、退職者が
取得した退職年金請求権には被告の改訂権が留保されていると解することも一応は
考えられないではないが、退職金規程に規定されている改訂権は、あくまで退職金
規程の改訂権であり、その適用を受ける在職者に対する関係で退職年金制度を改訂
する権限であって、退職金規程の適用を受けなくなった退職者が支給要件を満たし
たことによって取得した退職年金受給権を個別に解約する権利を留保したものでな
いことは明らかである。したがって、この点でも、被告が原告らの退職年金受給権
を喪失させる解約権を有していたとは認められない。
 したがって、本件支給打切は個別に締結された退職年金支給契約で留保した解約
権を行使したものであるという被告の右主張は採用できない。
(2) そこで、被告は、予備的に、一般原則にいう事情変更の原則によって、原
告らとの退職年金支給契約を解約したと主張する。
 被告が主張する事情変更とは、本件退職年金制度創設後、企業年金が整備され、
被告においても厚生年金基金(調整年金)を採用したこと、バブル
経済崩壊後の業績悪化により退職年金支給原資と見込んでいた社内留保金も底をつ
き欠損を生じるに至っていること、そしてその破綻処理において金融再生法の適用
を受け費用最小化の要請を受けていることをいうものと解される。
 確かに、被告の退職年金は、右認定のとおり、老後の生活保障を主たる目的とし
て創設されたものであり、その創設後本件支給打切までの間に、被告が主張する業
績悪化等の事情の変更が生じていることが認められるし、退職年金支給を継続した
場合これに要する費用は一〇〇億円を超えると推計され、これが金融再生法等に基
づき迅速になされるべき破綻処理の阻害要因にもなり得るというのであるから、被
告としては、本件支給打切の必要性が極めて大きいことは首肯できるところであ
る。
 しかしながら、前記のとおり、原告らの退職年金請求権は、すでに支給要件を満
たしたことによって具体的かつ確定的に発生した金銭債権であり、その法的性格も
功労報償的な性格が強いとはいえ、なお、労働基準法にいう賃金としての性格を否
定されないものであって、被告の裁量によって支給の有無や支給額を左右すること
ができるものではないのであるから、これに事情変更の原則を適用できる場合があ
るとしても、少なくとも通常の金銭債権に対すると同等の要件による保護が与えら
れなければならない。
 しかるに、被告は退職年金創設以来本件支給打切に至るまで三七年間にも及んで
これを存続、定着させてきており、この間、昭和四〇年代に入って企業年金も次第
に整備されるようになり、現に被告もすでにその頃、厚生年金基金を採用している
のであって、社会保障制度の整備、充実は最近に至って始められたというものでは
ないのみならず、老齢化社会を前にしてさらなる充実が求められている実情にあ
り、原告らもその支給を前提に退職後の生活設計をしてきていて支給継続に対する
期待は大きいと考えられ、これらの諸事情に照らすと、社会保障制度の充実等を理
由に本件退職年金を存続させる意義が消失しているとまではいえない。
 また、原告らが主張する退職年金請求権は、基本権としての終期が死亡時までと
いう不確定期限付になっているため、総支給額を確定することができないとはい
え、支給基準が明確で単純な金銭債権であるから、これに対して被告としては平均
余命を参考にするなどしてその支給に必要な経費を予測し、その支給原資を社内留
保するな
どすることはできたし、早期に退職年金規程を改訂して経費増大を抑制するなどの
対処をとることもできたのであって、社内留保金を払底させたのは被告自らの経営
判断の過誤によるものというほかなく、その間にバブル経済崩壊といわれる経済状
勢の変動があったとしても、それらが事情変更の原則にいう事情の変更に該当する
ものとはいえない。
 さらに、被告は退職年金支給打切に際して、原告ら各自の退職年金月額の三か月
分相当を支払っているが、右の程度では、単に打ち切り時期を三か月後に設定した
というのと何らの径庭はなく、退職年金請求権の法的性格に照らし到底適正妥当な
代償措置などと認め得るものではない。
 これに関して、被告は金融再生法による費用最小化の要請があることを強調する
が、同法にいう費用最小化の要請は、畢竟、公的資金投入を最小限に抑えるため、
不必要な資金流出を抑制するという破綻処理の一般原則を述べたものにすぎず、す
でに具体的に発生し、破綻した金融機関が現に支払義務を負うに至っている預金債
権以外の負債について、当該金融機関において一方的にその負担を免れる権限を認
めたものではない。当該債務を免れるためには、そのための実体的要件及び手続的
要件を満たすことが必要であることは当然である。しかるに、本件では、右のとお
り、事情変更の原則に該当する事情変更が存したとは認められないし、本件支給打
切に見合う代償措置が講じられているとも認められないから、費用最小化の要請を
いかに重視したとしても、事情変更の原則を適用して本件支給打切を正当化するこ
とはできないというほかない。
 以上によれば、本件支給打切は違法であり無効というべきである。
二 原告らの請求について
1 被告の本件支給打切は無効であるところ、別紙請求目録一の番号一ないし一二
三、一四五ないし一七六の各原告は、いずれも支給開始後にその支給を打ち切られ
たものであり、平成一一年九月以降も被告に対する退職年金請求権を有していると
認められ、右各原告の退職年金月額は同目録「年金月額」欄記載の金額であること
に争いはない。
 したがって、平成一一年九月分以降の支払を求める右各原告の請求はいずれも理
由がある。
2 別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告及び別紙請求目録二記載の
各原告は、これまで退職年金の支給を受けていないが、右原告が満二〇年以上被告
に勤続したことは当事者間に争いが
なく、弁論の全趣旨によれば、右各原告が満六〇歳に達した日または達する日は右
各目録の「満六〇歳到達日」欄記載の日であること、本件支給打切がなければ右各
原告に支給された退職年金の月額は右各目録の「年金月額」欄記載の金額であるこ
と、別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告が被告から退職年金三か月
分相当額の支給を受けたことが認められる。
 ところで、受給開始のためには、受給資格取得後退職年金支給の申出をすること
が要件とされていることは前記のとおりである。
(一) 弁論の全趣旨によれば、別紙請求目録二の番号一二六、一二九、一三七、
一八八及び一八九の各原告は、それぞれ本訴(両事件)提起後口頭弁論終結までの
間に満六〇歳に達したものであり、本訴提起により退職年金支給の申出をしている
ものとみなすことができるので、同原告らの請求は理由がある。
(二) 別紙請求目録一の番号一七七ないし一八五の各原告は、右のとおり満六〇
歳に達し、被告から退職年金三か月分相当額を受領したことが認められるが、同原
告らの本訴(平成一二年(ワ)一〇二三二号事件。訴状送達日は平成一二年九月二
六日)提起を退職年金支給の申出とみなすことはできるものの、それ以前にその申
出をしたと認めるに足る証拠はない。
 したがって、同原告らは、少なくとも平成一二年一〇月分以降の退職年金請求権
を有すると認められるところ、同原告らが被告から受領した退職年金三か月分相当
額は同月以降三か月分に充当されるべきであるから、同原告らの請求は平成一三年
一月以降の退職年金の支払を求める限度では理由があるが、その余はいずれも理由
がない。
(三) 別紙請求目録二の番号一八六及び一八七の各原告は、右のとおり満六〇歳
に達したことが認められるところ、同原告らの本訴(右同)提起を退職年金支給の
申出とみなすことはできるものの、それ以前にその申出をしたと認めるに足る証拠
はない。
 したがって、同原告らは、少なくとも平成一二年一〇月分以降の退職年金請求権
を有すると認められるので、同原告らの請求は同月以降の退職年金の支払を求める
限度では理由があるが、その余はいずれも理由がない。
(四) 別紙請求目録二の番号一二四、一二五、一二七、一二八、一三〇ないし一
三六、一三八ないし一四四、一九〇ないし二〇七の各原告は、未だ満六〇歳に達し
ておらず、現に受給資格を有せず、そのため現時点では受給開
始の要件である有効な退職年金支給の申出もあり得ないから、その請求はいずれも
理由がない。
三 よって、主文のとおり判断する。
 大阪地方裁判所第五民事部
裁判長裁判官 松本哲泓
裁判官 松尾嘉倫
裁判官 西森みゆき(別紙)
請求目録一
番号  原告名   入社日         退社日         年金月
額    生年月日        満60歳到達日       過去分   
                  支給開始月
                                     
                           金額       内

  1 P1    昭和37年3月12日  平成10年5月31日  ¥4
0,000 昭和13年5月26日            ¥80,000  
平成11年9月、10月分       平成11年11月
  2 P2    昭和36年8月8日   平成10年11月30日 ¥4
0,000 昭和13年11月18日           ¥80,000  
同上                 同上
  3 P3    昭和33年4月1日   平成7年11月30日  ¥4
0,000 昭和10年11月27日           ¥80,000  
同上                 同上
  4 P4    昭和39年5月11日  平成7年8月31日   ¥3
6,000 昭和10年8月9日             ¥72,000  
同上                 同上
  5 P5    昭和28年3月16日  平成7年1月31日   ¥4
0,000 昭和10年1月30日            ¥80,000  
同上                 同上
  6 P6    昭和32年4月1日   平成3年10月31日  ¥3
8,000 昭和6年10月4日             ¥76,000  
同上                 同上
  7 P7    昭和30年5月9日   平成8年9月30日   ¥4
0,000 昭和11年9月1日             ¥80,000  
同上                 同上
  8 P8    昭和30年4月7日   平成7年10月31日  ¥4
0,000 昭和10年10月8日  
          ¥80,000  同上                
 同上
  9 P9    昭和36年6月5日   平成7年8月31日   ¥3
8,000 昭和10年8月16日            ¥76,000  
同上                 同上
 10 P10   昭和28年3月16日  平成6年5月31日   ¥4
0,000 昭和9年5月19日             ¥80,000  
同上                 同上
 11 P11   昭和33年4月1日   平成7年11月30日  ¥3
8,000 昭和10年11月24日           ¥76,000  
同上                 同上
 12 P12   昭和31年12月17日 平成9年7月31日   ¥4
0,000 昭和12年7月24日            ¥80,000  
同上                 同上
 13 P13   昭和36年3月11日  平成9年10月31日  ¥4
0,000 昭和12年10月15日           ¥80,000  
同上                 同上
 14 P14   昭和30年4月1日   平成8年6月30日   ¥4
0,000 昭和11年6月7日             ¥80,000  
同上                 同上
 15 P15   昭和36年11月1日  平成8年4月30日   ¥3
8,000 昭和11年4月24日            ¥76,000  
同上                 同上
 16 P16   昭和27年3月10日  平成5年11月30日  ¥4
0,000 昭和8年11月10日            ¥80,000  
同上                 同上
 17 P17   昭和29年8月2日   昭和63年11月30日 ¥3
8,000 昭和3年11月11日            ¥76,000  
同上                 同上
 18 P18   昭和35年4月1日   平成9年11月30日  ¥4
0,000 昭和12年11月7日            ¥80,000  
同上                 同上
 19 P19   昭和36年4月1日 
  平成元年6月30日   ¥23,000 昭和7年8月1日       
       ¥46,000  同上                 同上
 20 P20   昭和34年11月2日  平成8年7月31日   ¥3
3,000 昭和11年7月10日            ¥66,000  
同上                 同上
 21 P21   昭和33年4月1日   平成11年5月31日  ¥4
0,000 昭和14年5月11日            ¥80,000  
同上                 同上
 22 P22   昭和33年2月3日   平成4年1月31日   ¥3
8,000 昭和7年1月20日             ¥76,000  
同上                 同上
 23 P23   昭和37年3月12日  平成11年9月30日  ¥4
0,000 昭和14年9月27日            ¥80,000  
同上                 同上
 24 P24   昭和31年7月9日   平成9年6月30日   ¥4
0,000 昭和12年6月15日            ¥80,000  
同上                 同上
 25 P25   昭和48年10月22日 平成11年3月31日  ¥2
8,000 昭和14年3月6日             ¥56,000  
同上                 同上
 26 P26   昭和32年7月1日   平成6年12月31日  ¥4
0,000 昭和9年12月14日            ¥80,000  
同上                 同上
 27 P27   昭和37年9月5日   平成9年12月31日  ¥3
3,000 昭和12年12月26日           ¥66,000  
同上                 同上
 28 P28   昭和30年4月1日   平成7年12月31日  ¥4
0,000 昭和10年12月3日            ¥80,000  
同上                 同上
 29 P29   昭和29年3月8日   平成7年5月31日   ¥4
0,000 昭和10年5月12日            ¥80,000  
同上     
            同上
 30 P30   昭和34年10月12日 平成8年1月13日   ¥4
0,000 昭和11年1月19日            ¥80,000  
同上                 同上
 31 P31   昭和36年3月11日  平成10年7月31日  ¥3
8,000 昭和13年7月15日            ¥76,000  
同上                 同上
 32 P32   昭和35年4月1日   平成9年4月30日   ¥4
0,000 昭和12年4月4日             ¥80,000  
同上                 同上
 33 P33   昭和33年4月1日   平成6年12月31日  ¥4
0,000 昭和9年12月22日            ¥80,000  
同上                 同上
 34 P34   昭和26年9月1日   平成3年3月31日   ¥3
8,000 昭和6年3月17日             ¥76,000  
同上                 同上
 35 P35   昭和33年3月1日   平成2年2月28日   ¥2
6,000 昭和6年7月12日             ¥52,000  
同上                 同上
 36 P36   昭和31年11月20日 平成8年8月31日   ¥4
0,000 昭和11年8月27日            ¥80,000  
同上                 同上
 37 P37   昭和34年4月1日   平成8年12月31日  ¥4
0,000 昭和11年12月14日           ¥80,000  
同上                 同上
 38 P38   昭和36年9月8日   平成10年5月31日  ¥3
3,000 昭和13年5月12日            ¥66,000  
同上                 同上
 39 P39   昭和31年3月8日   平成7年6月30日   ¥4
0,000 昭和10年6月2日             ¥80,000  
同上                 同上
 40 P40   昭和33年4月1日   平成7年12月31日  ¥4
0,000 昭和10
年12月8日            ¥80,000  同上        
         同上
 41 P41   昭和30年3月7日   平成7年12月31日  ¥4
0,000 昭和10年12月19日           ¥80,000  
同上                 同上
 42 P42   昭和36年12月25日 平成9年1月31日   ¥4
0,000 昭和12年1月19日            ¥80,000  
同上                 同上
 43 P43   昭和31年2月13日  平成8年11月30日  ¥3
8,000 昭和11年11月29日           ¥76,000  
同上                 同上
 44 P44   昭和29年3月8日   平成7年7月31日   ¥3
3,000 昭和10年7月27日            ¥66,000  
同上                 同上
 45 P45   昭和33年2月24日  平成10年1月31日  ¥3
3,000 昭和13年1月7日             ¥66,000  
同上                 同上
 46 P46   昭和28年3月16日  平成6年9月30日   ¥4
0,000 昭和9年9月20日             ¥80,000  
同上                 同上
 47 P47   昭和31年3月12日  平成10年2月28日  ¥4
0,000 昭和13年2月6日             ¥80,000  
同上                 同上
 48 P48   昭和40年10月1日  平成11年6月30日  ¥3
6,000 昭和14年6月18日            ¥72,000  
同上                 同上
 49 P49   昭和33年4月1日   平成7年9月30日   ¥4
0,000 昭和10年9月4日             ¥80,000  
同上                 同上
 50 P50   昭和31年9月24日  平成7年3月31日   ¥4
0,000 昭和10年3月16日            ¥80,000  
同上                 同上
 51 P51   昭和
36年3月11日  平成7年8月31日   ¥38,000 昭和10年8月
18日            ¥76,000  同上           
      同上
 52 P52   昭和36年10月2日  平成11年1月31日  ¥3
8,000 昭和14年1月1日             ¥76,000  
同上                 同上
 53 P53   昭和29年1月11日  平成4年9月30日   ¥3
3,000 昭和7年9月16日             ¥66,000  
同上                 同上
 54 P54   昭和32年4月1日   平成7年3月31日   ¥4
0,000 昭和10年3月28日            ¥80,000  
同上                 同上
 55 P55   昭和34年1月5日   平成10年7月31日  ¥3
3,000 昭和13年7月15日            ¥66,000  
同上                 同上
 56 P56   昭和36年12月25日 平成7年11月30日  ¥3
8,000 昭和10年11月25日           ¥76,000  
同上                 同上
 57 P57   昭和41年1月17日  平成9年8月31日   ¥2
8,000 昭和12年8月16日            ¥56,000  
同上                 同上
 58 P58   昭和30年3月7日   平成9年3月31日   ¥4
0,000 昭和12年3月1日             ¥80,000  
同上                 同上
 59 P59   昭和31年11月1日  平成4年11月30日  ¥3
3,000 昭和7年11月29日            ¥66,000  
同上                 同上
 60 P60   昭和36年4月18日  平成6年11月30日  ¥3
8,000 昭和9年11月1日             ¥76,000  
同上                 同上
 61 P61   昭和39年3月2日   平成8年12月31日  ¥2
3,000 昭和11年12月7日            ¥46,000 
 同上                 同上
 62 P62   昭和34年9月25日  平成3年10月31日  ¥3
1,000 昭和6年10月18日            ¥62,000  
同上                 同上
 63 P63   昭和37年3月12日  平成10年7月10日  ¥3
3,000 昭和14年7月11日            ¥66,000  
同上                 同上
 64 P64   昭和40年10月1日  平成10年9月30日  ¥3
1,000 昭和13年9月16日            ¥62,000  
同上                 同上
 65 P65   昭和31年3月12日  平成9年7月31日   ¥3
8,000 昭和12年7月6日             ¥76,000  
同上                 同上
 66 P66   昭和30年1月8日   平成7年7月31日   ¥4
0,000 昭和10年7月11日            ¥80,000  
同上                 同上
 67 P67   昭和35年4月1日   平成8年9月30日   ¥4
0,000 昭和11年9月25日            ¥80,000  
同上                 同上
 68 P68   昭和36年3月11日  平成9年11月30日  ¥3
8,000 昭和12年11月25日           ¥76,000  
同上                 同上
 69 P69   昭和28年3月16日  平成6年4月30日   ¥4
0,000 昭和9年4月2日              ¥80,000  
同上                 同上
 70 P70   昭和37年3月12日  平成10年12月31日 ¥3
8,000 昭和13年12月12日           ¥76,000  
同上                 同上
 71 P71   昭和30年11月7日  平成3年9月30日   ¥4
0,000 昭和6年9月16日             ¥80,000  
同上                 同上
 72 P72   昭和36年3月11日  平成9年12月31日  ¥3
3,
000 昭和12年12月21日           ¥66,000  同上
                 同上
 73 P73   昭和36年3月11日  平成9年11月30日  ¥4
0,000 昭和14年1月25日            ¥80,000  
同上                 同上
 74 P74   昭和40年7月23日  平成5年12月31日  ¥2
3,000 昭和8年12月30日            ¥46,000  
同上                 同上
 75 P75   昭和29年3月8日   平成7年8月31日   ¥3
3,000 昭和10年8月8日             ¥66,000  
同上                 同上
 76 P76   昭和32年10月2日  平成5年1月31日   ¥3
3,000 昭和8年1月30日             ¥66,000  
同上                 同上
 77 P77   昭和35年2月1日   平成5年2月28日   ¥2
3,000 昭和8年2月15日             ¥46,000  
同上                 同上
 78 P78   昭和38年9月2日   平成8年11月30日  ¥3
6,000 昭和11年11月2日            ¥72,000  
同上                 同上
 79 P79   昭和36年5月1日   昭和61年12月31日 ¥2
3,000 昭和12年5月3日             ¥46,000  
同上                 同上
 80 P80   昭和29年3月8日   平成7年6月30日   ¥4
0,000 昭和10年6月17日            ¥80,000  
同上                 同上
 81 P81   昭和36年3月11日  平成8年6月30日   ¥3
8,000 昭和11年6月4日             ¥76,000  
同上                 同上
 82 P82   昭和37年11月7日  平成5年3月31日   ¥3
6,000 昭和8年3月23日             ¥72,000  
同上                 同上
 83 
P83   昭和29年3月8日   平成2年5月31日   ¥40,000
 昭和5年5月10日             ¥80,000  同上   
              同上
 84 P84   昭和36年6月15日  平成6年1月31日   ¥3
1,000 昭和9年1月1日              ¥62,000  
同上                 同上
 85 P85   昭和30年3月7日   平成9年3月31日   ¥3
8,000 昭和12年3月8日             ¥76,000  
同上                 同上
 86 P86   昭和32年7月15日  平成5年5月31日   ¥4
0,000 昭和8年5月3日              ¥80,000  
同上                 同上
 87 P87   昭和31年9月24日  平成8年1月31日   ¥3
8,000 昭和11年1月17日            ¥76,000  
同上                 同上
 88 P88   昭和35年4月1日   平成10年2月28日  ¥3
8,000 昭和13年2月4日             ¥76,000  
同上                 同上
 89 P89   昭和34年12月5日  平成6年8月31日   ¥3
1,000 昭和9年8月7日              ¥62,000  
同上                 同上
 90 P90   昭和34年10月16日 平成8年9月30日   ¥4
0,000 昭和11年9月15日            ¥80,000  
同上                 同上
 91 P91   昭和31年7月9日   平成9年6月30日   ¥4
0,000 昭和12年6月20日            ¥80,000  
同上                 同上
 92 P92   昭和36年8月7日   平成9年4月30日   ¥3
8,000 昭和12年4月6日             ¥76,000  
同上                 同上
 93 P93   昭和36年3月11日  平成9年9月30日   ¥4
0,000 昭和12年9月24日            
¥80,000  同上                 同上
 94 P94   昭和41年1月17日  平成9年11月30日  ¥3
1,000 昭和12年11月30日           ¥62,000  
同上                 同上
 95 P95   昭和31年11月15日 平成3年7月31日   ¥2
6,000 昭和6年7月30日             ¥52,000  
同上                 同上
 96 P96   昭和26年3月12日  平成4年4月30日   ¥4
0,000 昭和7年4月21日             ¥80,000  
同上                 同上
 97 P97   昭和36年9月19日  平成6年11月30日  ¥2
6,000 昭和9年11月11日            ¥52,000  
同上                 同上
 98 P98   昭和36年3月11日  平成10年1月31日  ¥2
8,000 昭和13年1月25日            ¥56,000  
同上                 同上
 99 P99   昭和35年4月1日   平成9年12月31日  ¥3
8,000 昭和12年12月1日            ¥76,000  
同上                 同上
100 P100  昭和40年9月1日   平成10年1月31日  ¥3
8,000 昭和13年1月1日             ¥76,000  
同上                 同上
101 P101  昭和31年11月20日 平成4年3月31日   ¥3
3,000 昭和7年3月6日              ¥66,000  
同上                 同上
102 P102  昭和31年3月12日  平成5年6月30日   ¥4
0,000 昭和8年6月5日              ¥80,000  
同上                 同上
103 P103  昭和34年4月1日   平成7年7月31日   ¥3
8,000 昭和10年7月20日            ¥76,000  
同上                 同上
104 P104  昭和28年5月10日  平成6年7月31
日   ¥38,000 昭和9年7月19日             ¥7
6,000  同上                 同上
105 P105  昭和29年12月21日 平成5年8月31日   ¥3
8,000 昭和8年8月1日              ¥76,000  
同上                 同上
106 P106  昭和27年3月10日  平成6年1月31日   ¥3
3,000 昭和9年1月19日             ¥66,000  
同上                 同上
107 P107  昭和30年8月20日  平成7年3月31日   ¥3
3,000 昭和10年3月2日             ¥66,000  
同上                 同上
108 P108  昭和37年3月12日  平成10年4月30日  ¥3
3,000 昭和13年4月7日             ¥66,000  
同上                 同上
109 P109  昭和36年11月27日 平成4年5月31日   ¥3
1,000 昭和7年5月15日             ¥62,000  
同上                 同上
110 P110  昭和38年11月16日 平成4年10月31日  ¥2
0,000 昭和7年10月30日            ¥40,000  
同上                 同上
111 P111  昭和22年3月10日  平成1年8月31日   ¥4
0,000 昭和4年8月1日              ¥80,000  
同上                 同上
112 P112  昭和27年4月1日   昭和63年7月31日  ¥4
0,000 昭和3年7月7日              ¥80,000  
同上                 同上
113 P113  昭和31年12月20日 平成4年11月30日  ¥4
0,000 昭和7年11月17日            ¥80,000  
同上                 同上
114 P114  昭和37年3月12日  平成11年8月31日  ¥4
0,000 昭和14年8月25日            ¥80,000  
同上               
  同上
115 P115  昭和31年9月24日  平成8年10月31日  ¥3
8,000 昭和11年10月27日           ¥76,000  
同上                 同上
116 P116  昭和30年3月7日   平成9年2月28日   ¥3
3,000 昭和12年2月8日             ¥66,000  
同上                 同上
117 P117  昭和25年3月11日  昭和61年3月29日  ¥2
5,000 昭和6年3月30日             ¥50,000  
同上                 同上
118 P118  昭和40年12月1日  平成11年3月31日  ¥3
1,000 昭和14年3月20日            ¥62,000  
同上                 同上
119 P119  昭和32年11月11日 平成5年2月28日   ¥3
3,000 昭和8年2月25日             ¥66,000  
同上                 同上
120 P120  昭和30年1月21日  平成2年5月31日   ¥3
3,000 昭和5年5月1日              ¥66,000  
同上                 同上
121 P121  昭和35年6月20日  平成3年9月30日   ¥2
3,000 昭和6年9月29日             ¥46,000  
同上                 同上
122 P122  昭和36年5月8日   平成7年3月31日   ¥2
3,000 昭和10年3月21日            ¥46,000  
同上                 同上
123 P123  昭和29年10月18日 平成7年9月30日   ¥3
8,000 昭和10年9月23日            ¥76,000  
同上                 同上
145 P124  昭和35年4月1日   平成8年11月30日  ¥3
3,000 昭和11年11月28日           ¥396,000 
平成11年9月ないし平成12年8月分 平成12年9月
146 P125  昭和29年3月8日   平成6年12月31日  ¥4
0,000 昭和9年12月26
日            ¥480,000 同上             
    同上
147 P126  昭和31年12月17日 平成9年2月28日   ¥3
3,000 昭和12年2月24日            ¥396,000 
同上                 同上
148 P127  昭和40年5月25日  平成8年11月30日  ¥3
1,000 昭和11年11月7日            ¥372,000 
同上                 同上
149 P128  昭和30年7月11日  平成3年11月30日  ¥4
0,000 昭和6年11月3日             ¥480,000 
同上                 同上
150 P129  昭和34年4月1日   平成8年11月30日  ¥4
0,000 昭和11年11月12日           ¥480,000 
同上                 同上
151 P130  昭和40年5月7日   平成8年4月30日   ¥3
1,000 昭和11年4月30日            ¥372,000 
同上                 同上
152 P131  昭和34年2月1日   平成6年2月28日   ¥3
3,000 昭和9年2月7日              ¥396,000 
同上                 同上
153 P132  昭和31年3月12日  平成10年2月28日  ¥3
3,000 昭和13年2月9日             ¥396,000 
同上                 同上
154 P133  昭和32年4月1日   平成6年7月31日   ¥4
0,000 昭和9年7月23日             ¥480,000 
同上                 同上
155 P134  昭和31年2月1日   平成9年1月31日   ¥3
8,000 昭和12年1月22日            ¥456,000 
同上                 同上
156 P135  昭和32年4月1日   平成10年3月31日  ¥3
3,000 昭和13年3月20日            ¥396,000 
同上                 同上
157 P136  昭和32年4月
1日   平成7年1月31日   ¥40,000 昭和10年1月13日  
          ¥480,000 同上                
 同上
158 P137  昭和38年12月23日 平成9年4月30日   ¥3
1,000 昭和12年4月12日            ¥372,000 
同上                 同上
159 P138  昭和32年6月17日  平成6年2月28日   ¥4
0,000 昭和9年2月28日             ¥480,000 
同上                 同上
160 P139  昭和26年8月8日   平成4年7月31日   ¥3
3,000 昭和7年7月17日             ¥396,000 
同上                 同上
161 P140  昭和31年3月12日  平成5年9月30日   ¥4
0,000 昭和8年9月24日             ¥480,000 
同上                 同上
162 P141  昭和30年3月7日   平成4年6月30日   ¥4
0,000 昭和7年6月22日             ¥480,000 
同上                 同上
163 P142  昭和28年3月16日  平成3年4月30日   ¥4
0,000 昭和9年11月18日            ¥480,000 
同上                 同上
164 P143  昭和26年3月12日  平成4年9月30日   ¥4
0,000 昭和7年9月9日              ¥480,000 
同上                 同上
165 P144  昭和40年7月19日  平成7年2月28日   ¥3
5,000 昭和10年2月10日            ¥420,000 
同上                 同上
166 P145  昭和31年9月24日  平成10年1月31日  ¥4
0,000 昭和13年1月1日             ¥480,000 
同上                 同上
167 P146  昭和29年3月8日   平成8年4月30日   ¥4
0,000 昭和11年4月1日             ¥480,000 
同上  
               同上
168 P147  昭和35年4月1日   平成6年6月30日   ¥3
6,000 昭和9年6月5日              ¥432,000 
同上                 同上
169 P148  昭和40年5月10日  平成9年3月31日   ¥3
8,000 昭和12年3月16日            ¥456,000 
同上                 同上
170 P149  昭和34年7月27日  平成4年1月31日   ¥3
1,000 昭和7年1月7日              ¥372,000 
同上                 同上
171 P150  昭和40年7月1日   昭和62年8月31日  ¥1
5,000 昭和2年8月4日              ¥180,000 
同上                 同上
172 P151  昭和40年6月1日   平成9年11月30日  ¥3
1,000 昭和12年11月9日            ¥372,000 
同上                 同上
173 P152  昭和30年4月1日   平成9年3月31日   ¥4
0,000 昭和12年3月8日             ¥480,000 
同上                 同上
174 P153  昭和35年4月1日   平成9年5月31日   ¥4
0,000 昭和12年5月21日            ¥480,000 
同上                 同上
175 P154  昭和28年3月16日  平成6年10月31日  ¥4
0,000 昭和9年10月19日            ¥480,000 
同上                 同上
176 P155  昭和40年3月16日  平成11年1月31日  ¥3
6,000 昭和14年1月1日             ¥396,000 
同上                 同上
177 P156  昭和33年11月10日 昭和59年5月31日  ¥2
0,000 昭和14年9月13日 平成11年9月13日 ¥160,000 
平成12年1月ないし8月分      平成12年9月
178 P157  昭和38年3月11日  平成11年9月30日  ¥4
0,
000 昭和14年9月19日 平成11年9月19日 ¥320,000 同上
                 同上
179 P158  昭和37年3月12日  平成10年9月30日  ¥3
3,000 昭和14年12月5日 平成11年12月5日 ¥165,000 
平成12年4月ないし8月分      同上
180 P159  昭和33年4月1日   平成9年8月31日   ¥3
3,000 昭和15年1月6日  平成12年1月6日  ¥132,000 
平成12年5月ないし8月分      同上
181 P160  昭和41年7月5日   平成12年2月29日  ¥3
1,000 昭和15年2月11日 平成12年2月11日 ¥93,000  
平成12年6月ないし8月分      同上
182 P161  昭和36年5月1日   平成12年2月29日  ¥3
8,000 昭和15年2月20日 平成12年2月20日 ¥114,000 
同上                 同上
183 P162  昭和38年3月11日  平成11年1月31日  ¥4
0,000 昭和15年2月8日  平成12年2月8日  ¥120,000 
同上                 同上
184 P163  昭和33年4月1日   平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和15年3月16日 平成12年3月16日 ¥76,000  
平成12年7月ないし8月分      同上
185 P164  昭和39年3月25日  平成12年4月30日  ¥4
0,000 昭和15年4月29日 平成12年4月29日 ¥40,000  
平成12年8月分           同上
請求目録二
番号  原告名   入社日         退社日         年金月
額    生年月日        満六〇歳到達日     支給開始月
124 P165  昭和37年3月13日  平成10年9月30日  ¥4
0,000 昭和19年1月24日  平成16年1月24日  平成16年2月
125 P166  昭和41年3月22日  平成10年12月31日 ¥3
8,000 昭和22年2月16日  平成19年2月16日  平成19年3月
126 P167  昭和35年9月1日   平成9年11月30日  ¥4
0,000 昭和15年6月25日  平成12年6月25日
  平成12年7月
127 P168  昭和36年3月3日   平成9年11月30日  ¥4
0,000 昭和17年8月26日  平成14年8月26日  平成14年9月
128 P169  昭和38年3月11日  平成10年9月30日  ¥3
3,000 昭和19年5月5日   平成16年5月5日   平成16年6月
129 P170  昭和40年6月15日  平成10年9月30日  ¥3
1,000 昭和15年10月16日 平成12年10月16日 平成12年11

130 P171  昭和40年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和21年5月19日  平成18年5月19日  平成18年6月
131 P172  昭和41年3月22日  平成10年9月30日  ¥3
1,000 昭和22年12月1日  平成19年12月1日  平成20年1月
132 P173  昭和38年3月11日  平成10年12月31日 ¥3
3,000 昭和20年1月1日   平成17年1月1日   平成17年2月
133 P174  昭和38年3月11日  平成10年3月31日  ¥3
3,000 昭和19年4月12日  平成16年4月12日  平成16年5月
134 P175  昭和37年3月13日  平成10年3月31日  ¥2
8,000 昭和18年3月30日  平成15年3月30日  平成15年4月
135 P176  昭和37年3月13日  平成10年3月31日  ¥3
3,000 昭和18年12月7日  平成15年12月7日  平成16年1月
136 P177  昭和40年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和22年1月8日   平成19年1月8日   平成19年2月
137 P178  昭和36年3月1日   平成10年2月28日  ¥3
8,000 昭和14年11月18日 平成11年11月18日 平成11年12

138 P179  昭和38年3月11日  平成11年1月31日  ¥3
3,000 昭和20年2月21日  平成17年2月21日  平成17年3月
139 P180  昭和41年3月22日  平成10年9月30日  ¥3
1,000 昭和22年9月21日  平成19年9月21日  平成19年10

140 P181  昭和40年3月25日  平成10年8月10日  ¥3
8,0
00 昭和21年5月30日  平成18年5月30日  平成18年6月
141 P182  昭和38年3月11日  平成11年2月28日  ¥4
0,000 昭和19年7月26日  平成16年7月26日  平成16年8月
142 P183  昭和38年3月11日  平成10年2月28日  ¥4
0,000 昭和19年3月24日  平成16年3月24日  平成16年4月
143 P184  昭和43年3月11日  平成10年7月31日  ¥3
1,000 昭和19年8月22日  平成16年8月22日  平成16年9月
144 P185  昭和39年3月25日  平成10年3月31日  ¥3
1,000 昭和20年6月21日  平成17年6月21日  平成17年7月
186 P186  昭和38年3月11日  平成10年3月15日  ¥4
0,000 昭和15年6月6日   平成12年6月6日   平成12年7月
187 P187  昭和34年4月1日   平成9年6月30日   ¥3
3,000 昭和15年7月23日  平成12年7月23日  平成12年8月
188 P188  昭和38年3月11日  平成9年11月30日  ¥3
8,000 昭和15年9月29日  平成12年9月29日  平成12年10

189 P189  昭和34年4月1日   平成10年12月31日 ¥4
0,000 昭和15年10月4日  平成12年10月4日  平成12年11

190 P190  昭和40年3月25日  平成9年11月30日  ¥3
8,000 昭和17年9月21日  平成14年9月21日  平成14年10

191 P191  昭和37年3月13日  平成9年8月31日   ¥3
3,000 昭和18年9月21日  平成15年9月21日  平成15年10

192 P192  昭和49年2月1日   平成9年6月30日   ¥2
3,000 昭和18年9月10日  平成15年9月10日  平成15年10

193 P193  昭和37年3月13日  平成9年12月31日  ¥3
3,000 昭和19年1月30日  平成16年1月30日  平成16年2月
194 P194  昭和38年3月11日  平成9年8月31日   ¥3
1,000 昭和19年4月19日  平成16年4月19日  平成16年5月
195 P195  昭和
38年3月11日  平成8年8月31日   ¥36,000 昭和19年6月
17日  平成16年6月17日  平成16年7月
196 P196  昭和38年3月11日  平成9年6月30日   ¥3
1,000 昭和19年8月26日  平成16年8月26日  平成16年9月
197 P197  昭和38年3月11日  平成9年11月30日  ¥3
8,000 昭和19年9月1日   平成16年9月1日   平成16年10

198 P198  昭和39年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和20年5月4日   平成17年5月4日   平成17年6月
199 P199  昭和39年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和20年8月14日  平成17年8月14日  平成17年9月
200 P200  昭和39年3月25日  平成10年1月31日  ¥3
6,000 昭和20年8月20日  平成17年8月20日  平成17年9月
201 P201  昭和39年3月25日  平成11年2月28日  ¥4
0,000 昭和20年11月19日 平成17年11月19日 平成17年12

202 P202  昭和39年3月25日  昭和60年4月30日  ¥2
3,000 昭和21年1月16日  平成18年1月16日  平成18年2月
203 P203  昭和40年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
1,000 昭和21年8月15日  平成18年8月15日  平成18年9月
204 P204  昭和40年3月25日  平成10年9月30日  ¥3
8,000 昭和21年11月26日 平成18年11月26日 平成18年12

205 P205  昭和40年3月25日  平成11年2月28日  ¥3
1,000 昭和21年12月2日  平成18年12月2日  平成19年1月
206 P206  昭和40年3月25日  平成11年2月28日  ¥3
8,000 昭和21年12月3日  平成18年12月3日  平成19年1月
207 P207  昭和41年3月22日  平成10年3月31日  ¥3
8,000 昭和22年10月22日 平成19年10月22日 平成19年11

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛