弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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○ 主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
○ 事実
第一 申立
一 控訴人
1 原判決を取消す。
2 被控訴人が昭和四九年一二月一七日原判決添付目録記載の意見書に係る意見に
ついてなした「意見を棄却する。」旨の処分(大都第五七三号)を取消す。
3 訴訟費用は一、二審とも被控訴人の負担とする。
二 被控訴人
主文同旨
第二 主張と証拠
当事者双方の主張と証拠は、原判決事実摘示及び本件記録の書証目録記載のとおり
であるから、これを引用する。
○ 理由
一、請求原因1ないし3は当事者間に争いがない。
二、利害関係者提出の意見書に係る意見を採択しない旨の土地区画整理法二〇条三
項所定の都道府県知事又は指定都市の長(同法一三六条の二第一項)の決定(本件
行政処分)は、行政事件訴訟法三条二項所定の処分に該当しないと解するのが相当
である。けだし、(1)右行政処分は一連の手続を経て行なわれる行政作用の最初
の段階の行政処分であり、かつ、右行政処分は利害関係者の有する権利に対し具体
的変動を与える行政処分ではなく、(2)右行政処分に対し独立の訴を許容すると
解釈すべき規定もないからである。
従つて、控訴人の本件訴は不適法として却下を免れない。
三、よつて、本件控訴を棄却し、訴訟費用につき民訴法九五条、八九条を適用し主
文のとおり判決する。
(裁判官 小西 勝 和田 功 蒲原範明)

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