弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決中被告人Aに関する部分を破棄する。
     被告人を原判示第二事実につき懲役三月に、同第三、第四、第七、第八
事実につき懲役三年に処する。
     原審の未決勾留日数中五〇日を右懲役三年の刑に算入する。
     原審の訴訟費用のうち三分の一及び当審の訴訟費用の全部は被告人の負
担とする。
     原判示第一事実につき被告人を免訴する。
         理    由
 本件控訴の趣旨は末尾添附の被告人名義及び弁護人工藤精二名義の各控訴趣意書
と題する書面に記載の通りである。これに対して次の様に判断する。
 弁護人論旨第一の二に対して
 原審第四回公判調書には検察官が原判示第八の事実について量刑意見を陳述した
旨の記載を欠くことは所論の通りであるが、原審記録によれば、原裁判所昭和二八
年(わ)第四号窃盗(原判示第八事実)被告事件の第三回公判期日の冒頭に「本件
に原裁判所同年(わ)第九八号窃盗等(被告人については原判示第一、第二、第
三、第四、第七事実)被告事件を併合審理する」旨の決定が告知されて爾来右併合
審理がなされ、その第四回公判期日において証拠調終了後検察官が本件公訴事実は
被告人等の自白並びに取調べた証拠により証明充分である。よつて相当法条適用の
上被告人Aに対し第一(本件記録に照し原判示第一に該当するものと認められる)
事実について懲役六月、第二(同原判示第二に該当)事実について懲役六月、第
三、四、七(同原判示第三、第四、第七に夫々該当)事実について懲役四年の科刑
を相当と思料する旨意見を述べたことが認められる。従つて検察官は右公判廷にお
いて原判示第八事実に関しても証明十分であり相当法条を適用すべき旨の事実及び
法律の適用について、意見を述べたものであつてたゞその際量刑意見のみを遺脱し
たに過ぎないのであ<要旨>る。刑訴法第二九三条第一項には「証拠調が終つた後、
検察官は事実及び法律の適用について意見を述べなければならない」と定め
ているが、之を同条第二項及び刑訴規則第二一一条と対比するときは、裁判所が証
拠調を終つた旨を検察官に告げたとき検察官において若し必要ありと認めるときは
自ら進んで国家機関の職務遂行として右法条による意見を述べるべきであるから、
裁判所はたゞ検察官の右職務遂行の時期を指摘さえすれば、それで十分であり、そ
の際仮に検察官が事実及び法律について全く意見を述べず、裁判所がそのまま弁論
を終結しても差支えないのであつて、その手続には何等瑕疵はないと解すべきもの
である。況んや本件においては前叙の通り原判示第八事実のみについて検察官の法
律適用意見のうち量刑意見だけが遺脱されたに過ぎないのであり、この様な場合に
は裁判所が之を釈明することは適切且望ましいことではあるが、必ず右釈明をしな
ければならないものではないから、原審の訴訟手続には所論の様な法令違反の廉は
毫も存しないこと勿論である。論旨はいづれも理由がない。
 (その他の判決理由は省略する。)
 (裁判長判事 久礼田益喜 判事 武田軍治 判事 江里口清雄)

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛