弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告人代理人佐藤茂、同斎藤素雄の上告理由第一について。
 原判決の理由不備をいう所論は、原判示を正解しないことによるものであつて採
用できない。
 同第二について。
 所論は、原審裁判長裁判官二宮節二郎が原判決原本作成に関与しない疑があると
して、これを前提とする民訴法三九五条一項一号の上告理由を云為するが、記録に
徴すれば、所論判決正本の裁判長裁判官大沢博の記名は裁判長裁判官二宮節二郎の
誤記であつて、右誤記は既に訂正された上、改めて当事者に正本送達がなされてい
ることが認められ、原判決の原本にはもともと右二宮裁判長が他の構成員とともに
署名捺印していることが明らかであるから、原判決に所論違法はない。よつて、論
旨は採用できない。
 同第三について。
 所論は、上告人と被上告人との間に原判示準消費貸借をなす効果意思の合致がな
いことを以て原判決の違法をいうが、論旨は、ひつきよう原審の適法になした証拠
の取捨判断、事実の認定を非難するに帰着し、採用できない。
 同第四について。
 準消費貸借の成立を認定判示するにあたつて、その目的たる既存債務の内容を特
定すべきことは、正に所論のとおりであるが、準消費貸借の目的が手形金債務であ
る場合、必しもその特定に手形要件をすべて明示しなければならない理はない。本
件において、訴外合名会社が訴外Dに金融を得させる目的で金額三二万円の約束手
形一通を振り出し交付したこと、被上告人が右手形の割引をなし、右Dより右手形
の譲渡を受け所持人として満期に支払呈示をなしたが支払を拒絶されたばかりでな
く右訴外会社からDを通じて右手形の返還を求められたこと、そこで被上告人は昭
和三〇年一〇月七日Dを介して右訴外会社との間に右手形金三二万円を目的とする
準消費貸借契約を結んで当該手形を右訴外会社に返還したことを原判決が認定判示
している以上、これをもつて本件準消費貸借の目的たる既存手形金債務は十分に特
定判示されているものというべく、従つて、原判決に民法五八八条適用の誤ありと
する所論は、採用できない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判員全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第二法廷
         裁判長裁判官    池   田       克
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    山   田   作 之 助
            裁判官    草   鹿   浅 之 介

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛