弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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              主    文
    1 1審被告の本件控訴に基づき,原判決中1審被告敗訴部分を取り消
す。
      1審原告の請求を棄却する。
    2 1審原告の本件控訴を棄却する。
    3 訴訟費用は,第1,2審とも1審原告の負担とする。
              事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
 1 1審被告
   主文同旨
 2 1審原告
   原判決を次のとおり変更する。
   1審被告は,1審原告に対し,422万9070円及びこれに対する平成1
2年2月26日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
 1 本件は,広島市信用組合(以下「訴外組合」という。)の株式会社A車輌
(以下「訴外会社」という。)に対する貸付金を代位弁済した1審原告が,1審被
告は,訴外組合と訴外会社との間の信用組合取引契約から生じる訴外会社の債務一
切につき5000万円の限度で連帯保証(本件保証契約)したとして,保証人(4
人)間の求償権に基づき,1審被告に対し,代位弁済金1691万6283円の4
分の1である422万9070円及びこれに対する代位弁済の日の翌日である平成
12年2月26日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の
支払を求めた事案である。
   その余の事案の概要は,原判決「事実」の「第2 事案の概要」欄記載のと
おりであるから,これを引用する。
 2 原審は,本件保証契約(本件保証約定書(甲1)記載に係る訴外組合と1審
被告との間の昭和59年5月22日締結の,保証対象を訴外会社と訴外組合との間
の取引約定書に規定する一切の債務,元本極度額を5000万円とする連帯保証契
約)の成立を認めた上,1審被告の抗弁(信義則違反等)の主張を排斥し,1審原
告の本件請求を認容した(ただし,年6分の附帯請求のうち,年5分の限度で認容
し,その余を棄却した。)。
   原判決を不服として1審被告及び1審原告の双方から提起されたのが,本件
控訴事件である。
 3 当審においては,原審における争点,すなわち,(1)本件保証契約が成立して
いるか,(2)訴外組合による保証債務の履行請求は信義則違反か,(3)1審原告によ
る保証債務の履行請求は信義則違反か,(4)遅延損害金について商事法定利率年6分
が適用されるか,に加え,(5)訴外組合の訴外会社に対する貸付けは,1審原告と訴
外組合との間の信用保証取引に関する約定に規定する,いわゆる旧債振替条項に反
するか,(6)1審原告による保証付貸付けは本件保証契約の対象外か,も新たな争点
となった。
 4 当審における双方の主張は次のとおりである。
  (1) 1審被告
   ア 訴外組合が1審被告経営の株式会社B(以下「訴外B」という。)の事
務所で1審被告に本件保証意思の確認をしたとする昭和59年5月8日午後6時に
は,1審被告は,外出中であり,保証意思の確認を受けたことなどない。
     1審被告は,訴外組合との間で,本件保証契約当時,自ら経営する訴外
Bのためですら3000万円を限度とする保証契約を締結していたにすぎないの
に,他人である訴外会社のために5000万円をも限度とする本件保証契約を締結
するはずがない。
     1審被告は,金額が相対的に高額で,かつ,1審被告若しくは訴外Bが
当事者でない契約を締結する場合には,契約書に必ず自署していたところ,本件保
証約定書(甲1)の署名は,1審被告の自署ではない。また,1審被告若しくは訴
外Bは,印鑑登録証明書の添付が必要な契約書を作成する際には,ほとんど事前に
印鑑登録証明書を取得していたが,本件保証約定書には,同約定書の作成日よりの
ちの日付けの印鑑登録証明書が添付されている。
     以上のとおり,本件保証約定書は真正に成立したものとはいえず,本件
保証契約も成立したとはいえない。
   イ 訴外組合の訴外会社に対する平成9年7月25日付け貸付け(貸付金額
1000万円)は,平成9年1月16日付け手形貸付(手貸番号201884,貸
付金150万円)及び平成7年10月10日付け証書貸付(取扱番号20100
9,貸付金額1000万円)の弁済に充当され,また平成10年5月20日付け貸
付け(貸付金額350万円)は,平成8年7月26日付け証書貸付(取扱番号20
1918,貸付金額200万円)及び平成9年12月5日付け証書貸付(取扱番号
202458,貸付金額150万円)の弁済に充当されており,これらは旧債振替
条項に反する。この場合,代位弁済の効果が生ずることはなく,連帯保証人などの
1審原告以外の第三者も免責の効果を主張し,1審原告からの求償金請求を拒絶す
ることができる(最高裁判所平成9年10月31日第2小法廷判決・民集51巻9
号4004頁)。
   ウ 1審原告保証付貸付けは,本件保証契約の対象外である。
     すなわち,1審原告は,訴外組合が独自に徴求した保証人(以下「プロ
パー保証人」という。)に対しては,求償しない慣行があった。本件保証契約にお
いても,1審原告保証付貸付けは対象外とするのが訴外組合及び1審被告の意思で
あった。また,1審原告と訴外組合との本件信用保証契約においても,プロパー保
証人に対しては求償しない旨の合意が成立していたというべきである。
  (2) 1審原告
   ア 原判決によれば,1審原告が金融機関に保証債務を履行した場合,共同
保証人間の求償権として金融機関の他の保証人に対して請求する権利は,商事債権
ではないから5年の短期消滅時効にはかからず,民法所定の10年の消滅時効にか
かるということになる。しかし,このような結論は,この場合に主たる債務者及び
信用保証委託契約上の連帯保証人に対する求償権はいずれも5年の消滅時効にかか
るとされ,その理由は,迅速結了を尊重する商取引の要請がこの場合にも及ぶとさ
れていること(最高裁判所昭和42年10月6日第2小法廷判決・判例タイムス2
14号144頁)に照らし,いかにも釈然としない。
   イ 1審被告は,訴外組合の訴外会社に対する貸付けが,1審原告と訴外組
合との間の信用保証取引に関する約定に規定する,いわゆる旧債振替条項(訴外組
合が1審原告の承諾を得ることなく,その保証に係る貸付金を既存債権への支払に
充当する場合は,1審原告は免責される旨の規定。以下「旧債振替条項」とい
う。)に反する旨主張する。しかし,1審被告が主張する後記4件の既存貸付けへ
の1審原告保証付貸付金の充当は,いずれもあらかじめ1審原告が承諾した上で行
われたものであり,旧債振替条項に反しない。
   ウ 1審原告保証付貸付けが本件保証契約の対象外であることは否認する。
第3 当裁判所の判断
   当裁判所は,本件保証契約の成立は認めることができるが,1審原告の本訴
請求は信義則に違反し認めることができないものと判断する。その理由は次のとお
りである。
 1 本件保証契約の成否について
   本件保証契約の成立については,原審と同様,これを認めることができるも
のと判断する。その理由については,後記のとおり付加するほか,原判決理由説示
のとおり(原判決「第3 裁判所の判断」の「1 争点1(保証契約の成立)」欄
記載のとおり)であるから,これを引用する。
   1審被告は,訴外組合が1審被告経営の訴外Bの事務所で1審被告に本件保
証意思の確認をしたとする昭和59年5月8日午後6時には1審被告は外出中であ
り,保証意思の確認を受けたことなどない,等の事由を初めとして,本件保証契約
が成立していないとすることに関する主張を縷々展開する。
   確かに,本件保証契約に関する保証人信用調査書の保証意思確認方法欄に
は,「59.5.8.18時00.B事務所にて」と記載され,確認者印として,
当時訴外Bの営業担当者であったCの印が押されているが,Cは,当時本店営業部
副部長であったDの作成した下書きを清書したにすぎず,自ら1審被告の保証意思
を確認したわけではなく,Dが実際に1審被告に対して保証意思の確認をしたかど
うかについても聞いてはいないこと,及び1審被告の昭和59年の手帳の5月8日
欄には,午後5時から知人の紹介で人と会う予定が記載されていること(乙50,
53,当審証人C)に照らすと,保証意思の確認に関する前記1審被告の主張事実
はもっともであるとも言える。
   また,昭和59年当時(本件保証契約当時),訴外組合が融資する際に保証
人を徴求する場合に作成していた「保証人信用調査書」の「保証意思確認方法」欄
が空欄のままでも貸付稟議が通る状況であるなど(当審証人C),訴外組合におけ
る当時の融資手続には相当杜撰な面があったことも確かなことではある。
   しかしながら,本件保証契約の成否に関して原判決が説示する理由に加え,
1審被告は,本件保証契約における主債務者(訴外会社)代表者であるEとは,仕
事を通じて知り合い,昭和58年9月ころ,Eに訴外組合を紹介したことから,同
組合からEが2000万円を借り受けるに際して保証人となり,同年10月Eによ
って訴外会社が設立された折には,その発起人の一人となった上,同会社の監査役
(名目的ではあるが)にも就任するなど,本件保証契約当時,1審被告とEとは相
当に親密な間柄にあったこと,訴外組合は,本件保証契約締結の事実やその内容が
記載された「保証についてのご照会」と題する書面(本件保証契約直後である昭和
59年5月24日付け)を,同契約において保証人として名を連ねた1審被告やE
に対して発送しているが,これについて1審被告から訴外組合に対して何らの異議
も出されてはいないこと(甲18,19,乙16の1ないし3,原審証人E,原審
における1審被告)をも併せ考慮すると,本件保証約定書の1審被告作成名義部分
が1審被告の自筆によるものでなく,また,訴外組合による本件保証意思の確認手
続に杜撰な面があったことを考慮しても,1審被告が本件保証契約を訴外組合との
間で締結したとの原判決認定事実を左右することはできず,他に同事実を左右する
に足りる証拠はない。
 2 信義則違反の主張について
   証拠(甲2ないし4,7,10,11,13,14,16,乙12,13,
17ないし22,24,30,原審証人E,同F,原審における1審被告)並びに
弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。
  (1) 1審被告は,昭和47年9月に個人で運転代行業を開始し,昭和49年,
これを法人化して訴外Bを設立し,代表取締役に就任した。そのころ,Eは,三菱
自動車販売の営業課長をしており,訴外BがEの勤務先から中古車を購入し,ある
いは同人が訴外Bの代行を利用するなどしたことから,両者の交際が始まった。な
お,訴外Bは昭和50年1月から訴外組合と取引を開始し,以来,同組合から融資
を受けており,また,1審被告個人も間もなく同組合から融資を受け始めた。
  (2) Eは,前記勤務先を退職した後である昭和58年10月7日,自動車販売
店を開業し,同月20日,訴外会社を設立した。Eは,同開業に当たり,1審被告
の紹介を受けた訴外組合から2000万円の融資を受けたが,この融資について1
審被告は,Eからの依頼に応じ主として友人としての立場から,保証人になった。
そして,同融資に係る債務を担保するため,同年9月27日,Eは,訴外組合に対
し,極度額を3000万円として,同人所有の不動産について根抵当権を設定し
た。
  (3) 昭和59年5月22日,訴外会社は訴外組合から3500万円の借入れを
受けたが,同借入れに際し,1審被告,E及び妻のGは,訴外会社の訴外組合に対
する取引約定書に基づく一切の債務を5000万円の限度で訴外組合に対して連帯
保証(本件保証契約)した(この場合の1審被告の保証も,従前の場合と同様に,
主として友人としての情からのものであった。)。同時に,Eは,訴外組合との間
で,前記訴外会社を設立したことに伴い,前記根抵当権の債務者をE個人から訴外
会社に変更する旨の根抵当権変更契約を締結した。
  (4) 昭和63年ころ,1審被告とEとの間に税務上のトラブルが生じ,以来本
件紛争発生までの約10年間,両者は音信不通となっていた。
  (5) 訴外会社は,設立して3年間程は,年商3億円程度の売上げがあり,順調
に推移していたが,平成5,6年ころから,いわゆるバブルの崩壊等により売上げ
が落ちて経営状態が悪化し始め,運転資金を借入金で調達しなければならない程の
状態になった。訴外会社は,借入金を増やしながらも何とか営業を続けていたもの
の,売上げは徐々に落ちてゆき,平成9年には年間の売上げが1億円にまで減少し
た。このころからE個人名義での借入金を会社に運転資金として回すようにもな
り,平成10年4月の消費税率のアップ以降は,営業不振は甚だしい状態となり,
負債の返済のための負債が増え続け,ついに平成11年3月,広島地方裁判所に破
産申立てをするに至った。
  (6) 平成6年4月26日,訴外組合は,Eの妻Gからその所有に係る不動産に
極度額を2000万円とする根抵当権の設定を受けた(なお,平成10年4月6日
には極度額は3000万円に増額されている。)。そして,1審原告は,後記本件
貸付金について代位弁済したことにより,訴外組合の有していた前記根抵当権の一
部(後記本件貸付金1については第1順位の,後記本件貸付金2については順位第
3の各根抵当権)の移転を受けているが,現在に至るも移転を受けた同根抵当権の
実行を行ってはいない。
  (7) 本件請求に係る1審原告の代位弁済に関する保証債務(1審原告が訴外会
社からの委託を受けてした保証(以下「本件保証委託契約」という。)に係る債務
であり,いずれも訴外組合に対する保証債務である。)の内容は,次のとおりであ
る。
   ア 平成9年7月25日,原判決別紙債権目録1記載の債務(以下「本件貸
付金1」又は「本件貸付け1」といい,後記同目録2,3記載の各債務についても
同様に表示することとする。また,計3回の貸付け全体を単に「本件貸付け」又は
「本件貸付金」という。)について,1000万円の限度で保証。
   イ 平成10年4月6日,同目録2記載の債務について,700万円の限度
で保証。
   ウ 平成10年5月20日,同目録3記載の債務について,350万円の限
度で保証。
  (8) 本件貸付金1は,平成9年1月16日付けの手形貸付け150万円及び平
成7年10月10日付けの証書貸付け1000万円の各弁済に,本件貸付金3は,
平成8年7月26日付け証書貸付け200万円及び平成9年12月5日付け証書貸
付け150万円の各弁済にそれぞれ充当された。
  (9) 前記3度の保証契約に先立ち締結された訴外会社と1審原告との間の本件
信用保証委託契約について,1審原告は,同委託契約から生じる訴外会社の1審原
告に対する債務を担保するため,いずれもE及びその妻G並びにHの3名を保証人
として徴求している。なお,本件貸付け及び前記3度の保証に当たって,1審被告
に対し,1審原告及び訴外組合のいずれからも問い合わせや連絡は何もされなかっ
た。
   以上のとおり認められる。
   ところで,本件保証のように,保証人が主債務者の現在及び将来負担する一
切の債務について連帯保証するという期限の定めのない継続的根保証契約において
は,保証限度額を定めたものであっても,当該継続的根保証契約が締結されるに至
った経緯,債権者と主債務者との取引の態様・経緯,債権者が取引に当たって債権
保全のために講じた注意の程度と手段,保証人の主債務者についての認識の程度,
当該保証契約に係る貸付けのされた時期,その他一切の事情を斟酌し,信義則に照
らして保証人の責任が合理的範囲内に制限され,あるいは事情によっては全額免除
されるものと解すべきである。
   これを本件についてみるに,前記認定事実によれば,①1審被告が訴外会社
のために本件保証をしたのは,主として単なる友人としての情からのものである
上,訴外会社の監査役であるとはいえ名目的なものに過ぎず,1審被告は訴外会社
の経営には全く関与していないこと,②本件貸付けは,本件保証契約締結時から1
3,4年もの長期間を経たのちのものであり,その間,訴外会社の経営状態は平成
5,6年ころから悪化し,借入金をもって運転資金に充てなければならないほどの
状態を呈し始め,本件貸付けが開始された平成9年ころには売上げが従前の3分の
1程にまで減少するに至っていたのであるから,貸主である訴外組合としては,本
件保証契約から相当長い年月を経ていることをも考慮し,遅くとも本件貸付けを行
う時点では,改めて借主である訴外会社の経営状態を調査するなどして慎重な注意
を払う必要があったというべきであるのに,そのような注意を払った形跡は何もな
いこと(却って,証拠(当審証人I)によれば,ほとんどその様な注意を払わずに
漫然といわば杜撰とも言える審査に基づいて従前どおりの貸付けを継続していたこ
とが窺われる。なお,本件保証契約に際し保証人である1審被告に対して行われた
保証意思の確認手続も杜撰であったことは,前記のとおりである。),また,本件
保証契約から前記のように長期間を経たのちの本件貸付けであるのに,1審被告に
対して訴外組合からは何らの問い合わせも連絡もなかったこと,③1審原告は,本
件貸付けについて代位弁済したことによって訴外組合が有していた根抵当権の一部
の移転を受けており,その中には直ちにその実行手続に及ぶことが可能な部分があ
るにもかかわらず,現在に至るも何らの手続も行ってはいないこと,④本件保証委
託契約に際し,1審原告は,同契約独自の保証人ともいうべき人的担保を徴求して
いるところ,1審被告に対する本件請求は,これらの保証人とは別にしかも13,
4年も前に1審原告が全く関与しない状態でされた保証契約に係る保証人であり,
1審原告としては本件保証委託契約に際し1審被告という人的担保の存在を認識し
てはいなかったこと,以上のとおり指摘することができる。
   これらの諸事情,取り分け,本件保証契約から相当な年月が経過した時点に
行われた本件貸付けに際しての訴外組合の杜撰な調査及び融資並びに1審被告への
何らの問い合わせ等のないこと等を考慮すると,訴外組合が1審被告に対して保証
債務の履行を求めることは,信義則上許されず,1審被告はその責任をすべて免れ
るものと解するのが相当である。そして,1審原告は,本件保証委託契約に基づき
訴外組合に対して本件貸付けに係る債務を代位弁済したのであるから,これによっ
て,訴外組合が貸主として有する地位を承継したともいえる立場にあると認められ
るのであり,したがって,1審被告は,訴外組合に対して主張することのできる内
容については,1審原告に対しても同様に主張することができると解するのが相当
である。これに加え,前記のとおり,1審原告に係る独自の事由(前記④の事由)
をも考え併せると,いずれにしても,1審原告が1審被告に対して本件請求をする
ことは,信義則上許されず,1審被告は保証人としての責任のすべてを免れること
となるというべきである。
 3 以上によれば,1審原告の本訴請求は理由がないから棄却すべきところ,こ
れと異なる原判決は不当であるから,変更すべきである。
   よって,主文のとおり判決する。
     広島高等裁判所第2部
        裁判長裁判官   鈴   木   敏   之
   
           裁判官   松   井   千 鶴 子
 
           裁判官   工   藤   涼   二

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