弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決中「当審における未決勾留日数中二〇日を原審の懲役刑に算入す
る」との部分を破棄する。
     原審における未決勾留日数一一日を第一審判決の懲役一年二月の刑に算
入する。
     検察官のその余の部分に対する本件上告および被告人の本件上告をいず
れも棄却する。
         理    由
 被告人本人の上告趣意は、違憲をいうが、該当法条を具体的に指摘していないか
ら、上告適法の理由とならず、弁護人緒方浩の上告趣意第一点は、単なる法令違反
の主張であり、同第二点は、量刑不当の主張であつて、いずれも適法な上告理由に
当らない。
 東京高等検察庁検事長代理次席検事羽中田金一名義の上告趣意について。
 記録によれば、被告人は昭和三八年五月二八日静岡地方裁判所沼津支部において
本件につき懲役一年二月、罰金二〇万円(換刑処分五〇〇円を一日)の言渡を受け、
同日控訴の申立をし、同年一〇月二八日原裁判所において「本件控訴を棄却する。
当審における未決勾留日数中二〇日を原審の懲役刑に算入する。」との言渡を受け
たものであること、一方、被告人は前記第一審判決言渡の日に保釈の失効により収
監、勾留されたが、同年六月七日第一審裁判所の保釈決定があり、即日釈放され、
その後原判決言渡に至るまで収監、勾留されたことのないこと、以上の各事実を認
めることができる。
 してみれば、被告人の原審における未決勾留日数が一一日であつて、原裁判所が
右日数を越えて本刑算入の裁判をする余地のなかつたことは明白であるから、原判
決中、原審未決勾留日数二〇日の本刑算入を言い渡した部分は、現実に存在しない
未決勾留日数の本刑算入を含む点において刑法二一条の適用を誤つた違法があり、
(所論は判例違反もいうが、原判決が所論引用の判例と相反する法律判断を示して
いるものとは認められないから、右論旨は採るを得ない。)これを破棄しなければ
著しく正義に反するものといわなければならない。
 よつて、刑訴法四一一条一号、四一三条但書により、原判決中「当審における未
決勾留日数中二〇日を原審の懲役刑に算入する。」との部分を破棄し、刑法二一条
に則り原審における未決勾留日数一一日を第一審判決の懲役一年二月の刑に算入し、
原判決その余の部分に対する検察官の上告は上告趣意として何らの主張がなく、従
つて、その理由がないことに帰し、被告人の本件上告は全部理由がないから、刑訴
法四一四条、三九六条により右各上告を棄却することとし、裁判官全員一致の意見
で主文のとおり判決する。
 検察官 米田之雄公判出席
  昭和四一年一月一八日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    下   村   三   郎
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐
            裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    柏   原   語   六
            裁判官    田   中   二   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛