弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人中田・郎同大橋光雄同藤林益三同島谷六郎同粟田吉雄の上告理由第一
部冒頭第一点ないし第三点について。
 原判決は、DはE興産株式会社代表者社長Dの記名押印をした原判示手形要件の
記載ある金額九百七十万円の約束手形一通を振出してFに交付したこと、右手形に
は振出当時すでにGが株式会社A銀行(上告会社)H支店長の資格をもつて手形振
出人のために保証をする旨の記載およびその記名押印ある補箋がつけてあつたこと、
DはGに対しE興産株式会社がFに差入れる約一千万円の約束手形につき手形保証
をすることを依頼してその承諾をえ、Gから原判示手形要件の記載ある手形用紙を
受取り、手形金額、振出年月日、満期、受取人、振出人の各記載欄の白地部分を補
充して手形を完成することの承諾をえていたこと、Gは上告会社を代理して手形保
証をする代理権限を有しなかつたが、同人は本件手形保証の当時上告会社のH支店
長であつたので商法四二条一項により裁判外の行為について支配人と同一の代理権
を有するものとみなされる関係にあり、本件手形保証のついている手形をDから受
取つたFはその手形取得当時Gの無権限を知つていたものとは認められないこと等
の事実を認定している。以上の事実によれば、FはE興産株式会社から本件白地約
束手形の振出交付を受けたことが明らかであるから同人はこれによつて手形上の権
利者となつたこと言うまでもない。論旨がFは公金流用者であるから手形権利者た
りえないというのは、手形関係が原因関係と分離し手形が抽象的無因証券であるこ
とを考慮しない所論であるから採るをえない。なお、手形法三二条二項は、手形行
為独立の原則の一場合として手形債務が方式の瑕疵なく形式上成立していれば足り、
それが実質上有効なことを必要としない趣旨を規定したものであるから、原判決が
上告会社は手形保証人として主たる債務者に属する不法原因給付であるとの抗弁を
もつて自己の債務の履行を拒否する抗弁とすることができないものとの見解のもと
に上告会社の右主張事実の存否を判断するまでもなくその抗弁を排斥したことは、
もとより正当であつて、この点に関しても原判決には所論の違法はない。論旨は、
いずれも以上の説示と異る独自の見解をもつて原判決を非難するものであるから理
由がない。
 同上告理由第二部について。
 論旨は、本件手形の補充は満期日後、訴訟提起前になされており、その補充者た
るFは、補充の当時において保証署名人たる上告会社のH支店長Gに代理権限のな
かつたことをすでに知つていたのであるから、悪意であると主張して手形補充の効
力の遡及しないことを論じ、この点について原判決に判断遺脱の違法があると主張
する。しかし、所論白地手形補充の効力が遡及しないとの主張は、Fの悪意であつ
たことの理由にほかならないのであるが、白地手形補充の効力が振出の時に遡つて
生ずるか否かは手形上の権利行使に関する事項についての問題であつて、商法四二
条二項の悪意の有無を判断することとはなんら関係がなく、本件について商法四二
条二項の悪意の有無を判断するには手形取得の時を標準とすべきこと原判決の説示
するとおりであるから、原判決がFにおいて本件手形取得当時善意であつたことを
認定している以上、所論の点を特に判断しなかつたとしても原判決には判断遺脱の
違法はない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己

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