弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原略式命令を破棄する。
     被告人を罰金一万円に処する。
     右罰金を完納することができないときは、金二〇〇〇円を一日に換算し
た期間、被告人を労役場に留置する。
         理    由
 本件記録によると、岸和田簡易裁判所は、昭和五六年九月一二日、被告人に対す
る歯科医師法違反幇助被告事件について、「被告人は、Aが和泉市a町b番地のc
文化住宅内の自宅等において歯科医師の免許を有していないのにそれぞれ歯科診療
を行なうことの情を知りながら、昭和五五年五月中旬ころ、前同所において、同人
に対し、診療用ユニツト、ガス水道設備等一式を代金二八万円で譲り渡し、同人を
して昭和五五年七月中旬ころから同五六年二月六日ころまでの間、前記自宅におい
て、Bほか一八名に対し一一二回位にわたり無資格で歯科医業をすることを容易な
らしめ、もつて同人の歯科医師法違反行為を幇助したものである。」との事実を認
定したうえ、歯科医師法一七条、二九条一項一号、刑法六二条一項、六三条、六八
条四号、一八条、刑事訴訟法三四八条を適用して、「被告人を罰金二〇、〇〇〇円
に処する。この罰金を完納できない時は金二、〇〇〇円を一日に換算した期間被告
人を労役場に留置する。ただし、端数を生じたときはこれを一日とする。この罰金
に相当する金額を仮に納付することを命ずる。」旨の略式命令を発付し、同略式命
令は、同月二七日確定したことが明らかである。
 しかしながら、歯科医師法一七条、二九条一項一号によれば、同法一七条違反の
罪にかかる罰金の法定刑の最高額は二万円であり、その幇助犯である本件について
は、刑法六二条一項、六三条、六八条四号の規定によつていわゆる必要的減軽がな
され、その罰金刑の最高額は一万円となるべきところ、これを超過して被告人を罰
金二万円に処した右略式命令は、法令に違反し、かつ、被告人のため不利益である。
 よつて、刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につい
てさらに判決することとする。
 原略式命令の確定した犯罪事実に法令を適用すると、被告人の所為は、刑法六二
条一項、歯科医師法一七条、二九条一項一号に該当するので、所定刑中罰金刑を選
択し、右は従犯であるから、刑法六三条、六八条四号により法律上の減軽をした金
額の範囲内で被告人を罰金一万円に処し、右罰金を完納することができないときは、
同法一八条により、金二〇〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する
こととし、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
 検察官豊島英次郎 公判出席
  昭和五七年一〇月二九日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    木   下   忠   良
            裁判官    鹽   野   宜   慶
            裁判官    宮   崎   梧   一
            裁判官    大   橋       進
            裁判官    牧       圭   次

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