弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人獅山知孝同小橋寿夫上告趣意第一点について。
 しかし、所論自白が真実でなく、虚偽のものであり、その内容が不合理で吾人の
経験則に合致しないものであることは、これを認むべき資料を見出すことができな
い。所論は、結局原審の裁量に属する証拠の取捨判断を非難するに過ぎないもので
あるから採ることはできない。
 同第二点について。
 記録を調査すると、第一審判決が被告人において昭和二二年二月中旬頃から同年
四月二〇日迄の間三回に亘つて本件粳玄米合計一七俵同糯玄米一俵、硫安九叺を盗
んだ事実並びに同年一月中旬頃から同年三月末日迄の間八回に亘り右窃取した米一
八俵の外被告人所有の粳玄米七俵同糯玄米一表計玄米二六俵を公定価格を超過して
販売したという物価統制令違反の公訴事実を認定したこと、原審判決が前者のみを
認め、後者を犯罪の証拠充分でないとして無罪の言渡をしたことは所論のとおりで
ある。
 しかし、窃盗の事実と物価統制令違反の事実は、法律上その罪質と評価とを異に
する別個の事実であるばかりでなく、本件ではその犯罪の時期、目的物の数量等を
も異にし必ずしも実質上相関関係にあるものとはいへないから、原判決が前者を有
罪とし後者を無罪としたからといつて理由齟齬若しくは事実誤認の違法ありとする
ことはできない。論旨は採るを得ない。
 同第三点について。
 しかし、犯罪の動機は、罪となるべき事実でないから、これを究明しなかつたか
らといつて、必ずしも審理不尽の違法ありといえない。そして、原判示は、その挙
げている証拠によつて肯認することができるから、原判決には所論の違法は認めら
れない。本論旨も採るを得ない。
 同第四点について。
 原判決は三の事実として「同年四月二〇日頃同所で肥料硫安九叺(四〇五瓩)を
窃取し」と判示しているだけでその保管者及び所有者を明示していないことは所論
のとおりであつて、原判決の判示は正確を欠く粗笨のものであるといわねばならな
い。しかし右の判示は被告人以外の他人の所有並びに占有に属する硫安であるとす
る趣旨であることを看取し得るから、原判決を破棄するに足る欠点とすることはで
きない。従つて本論も採るを得ない。
 よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。
 検察官 長部謹吾関与
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
  昭和二四年九月二九日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛