弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人鍛治利一の上告趣意第一点は、憲法三九条違反をいうが、同条に「同一の
犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない」とは、二度以上罪の有無に関す
る審判を受ける危険に曝さるべきものでないという根本思想に基づくものであつて、
その危険は、同一の事件においては、訴訟手続の開始から終結に至るまでの一つの
継続的状態と見るを相当とし、一審の手続と、控訴審の手続と上告審の手続とは、
同一事件においては継続せる一の危険の各部分にすぎないものであり、その間にお
いては、危険は一つであつて二重の危険に曝されるとみるべきでないことは当裁判
所の判例(昭和二四年新(れ)二二号、同二五年九月二七日大法廷判決、判例集四
巻九号一八〇五頁)とするところであつて、上訴審が事後審としての審理をしたに
止まるとしてもその一事をもつては何等の違法なく、所論は理由がない。
 同第三点は、労役場留置と似ている未決勾留日数の通算については、貨幣価値の
変動に対応して罰金等臨時措置法七条四項の規定が制定され一日金二百円に折算す
ることに改められたのであるから、労役場留置一日の換算は、これを右と同等以上
の額をもつて換算すべきであるに拘らず、原判決が労役場留置を一日金百円に換算
したことは、憲法一四条違反であるというが、原判決が刑法一八条所定の期間の範
囲内において被告人に対し金千円の罰金不完納の場合の労役場留置期間の割合を一
日金百円と定めたからといつて憲法一四条違反でないことは、当裁判所の判例(昭
和二三年(れ)一四二六号、同二四年一〇月五日大法廷判決、判例集三巻一〇号一
六四六頁)の趣旨とするところであるのみならず、刑訴四九五条及び罰金等臨時措
置法七条四項は末決勾留日数を金額に換算する場合の規定であり、刑法一八条は、
刑の執行に代えて労役場に留置する場合の規定であつて、同条の留置は未決勾留と
はその性質を異にするものであり、また、留置一日に相応する金銭的換算率は必ず
しも自由な社会における勤労の報酬額又は貨幣価値の変動に比例して決定せらるべ
きものではなく、同条は、罰金不完納の場合の労役場留置期間の割合を同条所定の
期間の範囲内において、裁判官の裁量に委ねているものであることは前記大法廷判
決の趣旨とするところである。しかるに所論は刑訴四九五条及び罰金等臨時措置法
七条四項と刑法一八条とを比較して労役場留置と未決勾留とは似ているが故に、労
役場留置についてはこれを罰金等臨時措置法の規定する一日二百円と同額以上の額
をもつて換算すべきであるとの獨自の見解に立つて違憲を主張するのであるから、
その前提を欠くものであつて、採用できない。
 同第二点は、違憲をいうが、その実質は単なる訴訟法違反の主張を出でないもの
であり(刑訴四〇〇条但書は、控訴裁判所が訴訟記録及び第一審で取り調べた証拠
のみによつて直ちに判決することができると認めた場合でも常に新たな証拠を取り
調べた上でなければ破棄自判ができない旨を規定しているのでないことは当裁判所
の判例とするところである。―昭和二五年(あ)二九八一号、同二六年一月一九日
第二小法廷判決、判例集五巻一号四二頁)、
 同第四点、第五点及び第六点は、いずれも原審の認定に副わない事実を独自に想
定し、これを前提として憲法違反及び法令違反をいうに帰するのであつて、所論は
前提を欠き、同第七点は違憲をいうが単なる法令違反の主張に帰し、同第八点及び
第九点は昭和二七年四月二八日の大赦令に対する非難であつて原判決に対する主張
ではなく、同第十点は、事実誤認、これを前提とする単なる法令違反の主張であり、
同第十一点は単なる法令違反の主張であつて(原審は所論塩酸ヂアセチルモルヒネ
が、被告人等以外の者の所有に属していないことを適法に認定しているのであつて、
犯罪組成物件は、それが他の共犯者の所有に属していても刑法一九条一項一号、二
項によりこれを没収するを妨げないことは当裁判所の判例の趣旨とするところであ
る。─昭和二四年(れ)三一一九号、同二五年五月九日第三小法廷判決、判例集四
巻五号七六一頁)、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和二八年六月一一日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎

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