弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決中「当審における未決勾留日数中三〇日を原判決の刑に算入する。」
との部分を破棄する。
     原審における未決勾留日数中一三日を本刑に算入する。
     検察官のその余の部分に対する上告および被告人の本件上告をいずれも
棄却する。
         理    由
 検察官の上告趣意について。
 記録によれば、被告人は、昭和三八年一二月三日第一審判決判示第四の火薬類取
締法違反の事実により勾留状の執行を受け、同月一〇日起訴され、昭和三九年二月
三日右判決判示第一の殺人の事実、同第二の銃砲刀剣類等所持取締法違反の事実、
および同第三の火薬類取締法違反の事実により起訴されるとともに勾留状の執行を
受け、右各勾留の継続中、第一審である福岡地方裁判所小倉支部は昭和三九年七月
一五日被告人を懲役一五年に処し未決勾留日数中九〇日を右本刑に算入する旨の判
決を言い渡し、これに対し、被告人は同日、検察官は同月二八日、それぞれ控訴を
申し立てたが、被告人は同年九月一三日小倉拘置所から逃走し、昭和四八年二月二
〇日収監され、原審裁判所は同年四月二五日各控訴を棄却するとともに控訴審にお
ける未決勾留日数中三〇日を第一審判決の刑に算入する旨の判決を言い渡したこと
が認められる。そして、原判決が右のとおり控訴審における未決勾留日数中三〇日
を第一審判決の刑に算入する旨言い渡した点は、その理由中の記載に照らし、被告
人の控訴申立後被告人の逃走までの未決勾留日数の一部を、刑法二一条に則り裁量
により算入した趣旨であることが明らかである。
 しかし、本件のように、検察官が控訴を申し立てた場合には、その後の未決勾留
の日数は、刑訴法四九五条二項一号により、判決が確定して本刑の執行される際当
然に全部本刑に通算されるべきものであつて、控訴裁判所には右日数を本刑に通算
するか否かの裁量権が委ねられておらず、したがつて刑法二一条により判決におい
てその全部または一部を本刑に算入する旨の言渡をすべきでないことは当裁判所昭
和二五年(あ)第一四七七号同二六年三月二九日第一小法廷決定(刑集五巻四号七
二二頁)の示すところである。したがつて、原審が本刑に算入できる未決勾留日数
は被告人の控訴申立の日である昭和三九年七月一五日から検察官の控訴申立の前日
である同月二七日までの一三日間であるのに、原審がこれを超えて原審における未
決勾留日数中三〇日を本刑に算入したのは、刑法二一条の適用について右判例と相
反する判断をしたものといわなければならない(最高裁昭和四五年(あ)第一七七
六号同四六年四月一五日第一小法廷判決・刑集二五巻三号四三九頁参照)。この点
に関する論旨は、理由がある。
 被告人本人の上告趣意について。
 所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由とならない。
 弁護人吉弘正美の上告趣意について。
 所論は、事実誤認、量刑不当、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由
にあたらない。
 よつて、刑訴法四〇五条二号、四一〇条一項本文、四一三条但書により、原判決
中「当審における未決勾留日数中三〇日を原判決の刑に算入する。」との部分を破
棄し、その未決勾留日数中一三日を刑法二一条により本刑に算入し、原判決中その
余の部分に対する検察官の上告は、上告趣意としてなんら主張がなく、したがつて
その理由がないことに帰し、被告人の本件上告は全部理由がないから、同法四一四
条、三九六条により右各上告を棄却し、当審における訴訟費用は、同法一八一条一
項但書により被告人に負担させないこととし、裁判官全員一致の意見により、主文
のとおり判決する。
 検察官横井大三 公判出席
  昭和四八年一一月二七日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    江 里 口   清   雄
            裁判官    関   根   小   郷
            裁判官    天   野   武   一
            裁判官    坂   本   吉   勝
            裁判官    高   辻   正   己

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