弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     当裁判所第二小法廷が昭和三七年八月三日前示事件について言い渡した
判決を破棄する。
     右事件における再審原告の上告を棄却する。
     訴訟費用中、再審に関する分は再審被告の負担とし、上告に関する分は
上告人の負担とす
     る。
         理    由
 再審原告代理人西田勝吾の再審理由について。
 再審原告の申立にかかる当裁判所昭和三七年(オ)第五一一号上告事件について、
その上告理由書が原裁判所たる広島高等裁判所に提出されたのは昭和三七年四月二
七日一九時五分であることが認められるところ、上告受理通知書が上告代理人に送
達された日時は、その送達報告書の記載により同年三月七日午前一〇時五分である
ことが判るから、右上告理由書提出は法定期限を徒過し、その翌日なされたものと
いうのほかなく、民訴法三九八条、三九九条一項二号により上告は却下されねばな
らないとして、第二小法廷がその旨の判決を昭和三七年八月三日言い渡したことは、
所論のとおりである。
 しかして、再審原告提出の竹原郵便局長作成の証明書、広島高等裁判所裁判所書
記官作成の郵便送達委任簿の記載に関する証明書及び本件記録編綴の同郵便局長作
成当裁判所書記官宛「特別送達郵便物の配達日時の照会について」と題する書面に
徴し、前記上告受理通知書の送達報告書の送達年月日時欄の記載が昭和三七年三月
七日午前一〇時五分とあるのは、当該送達取扱者の不注意による誤記であり、事実
上は同年同月八日午前一〇時五分に送達されたものであることが明白である。
 してみれば、再審原告の所論上告理由書は、法定の期間内に提出されたものとい
わねばならず、前示の如き誤記ある送達報告書に依拠し十分な職権調査を尽さずし
てなされた右第二小法廷判決は、畢竟、判決に影響を及ぼすべき重要な事項につき
判断を遺脱したものというのほかなく、民訴法四二〇条一項九号に該当し、本件再
審の申立は理由がある(大審院昭和一七年(ヤ)第五号昭和一八年三月三日判決、
最高裁判所事務総局編集裁判例要旨集民訴法6一〇二八頁参照)。
 よつて、進んで再審原告の前掲上告事件について、その上告理由の有無を審按す
る。
 上告代理人西田勝吾の上告理由第一について。
 所論中、原判決には上告人の主張しない事実を主張したものと誤解し、これを判
断の基礎としたことにおいて判決に影響を及ぼすべき違法があるとする点がある。
 なるほど、原判決事実摘示に「代金も右a番地のbの山林に対するものとして一
一二、五〇〇円を受領したにすぎない」旨を上告人が主張したことの記載があるこ
とは、所論のとおりであるところ、この文言どおりの主張が原審口頭弁論でなされ
たことは記録上認め難いが、本件は、所論「右a番地のbの山林」の売買代金の支
払の有無が直接争点となつている事案ではなく、本件畑すなわち第一審判決添付の
目録記載の「a番のcの畑四反八畝歩」の代金一二万円が昭和三元年三月七日仮登
記当日支払われたか否かが争われている案件であつて、原判決は、この点につき上
告人が被上告人の主張を否認している趣旨を事実摘示の上に明らかにしているし、
本件畑の代金が右当日支払われたことの原審認定は原判決挙示の証拠関係から肯認
できるので、原判決事実摘示の所論記載が当事者の主張に基づかないとしても、そ
の瑕疵は判決に影響を及ぼすべきものではなく、理由そごも来さないから、所論は、
すべて、採用できない。
 その余の所論は、原審の右事実認定が所論事実摘示の記載の影響により上告人に
不利益になされた趣旨をいうものであつて、原判文を正解しないで独自の見解を述
べるに過ぎないから、採用の限りでない。
 同第二について。
 本件「a番のcの畑四反八畝歩」の売買につき、所論仮登記当日その代金一二万
円の支払がなされたとの原審認定は、肯認できること、前叙のとおりである。所論
は、右認定につき、原審の採証法則違背をいうけれども、すべて原審の専権たる証
拠の取捨、事実の認定を非難するに帰着するものであつて、採用できない。
 以上説示の如く、本件再審の申立はその理由があるが、再審原告たる上告人の上
告は理由がないから、民訴法四二三条、四〇七条一項、三九六条、三八四条、九五
条、八九条を各適用のうえ、裁判官全員一致を以て、主文のとお判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    石   坂   修   一
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐
            裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    柏   原   語   六

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