弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人工藤舜達の上告理由第一の一、二、三について。
 所論は、要するに、Dの行為は物品税の逋脱行為ではなく、上告会社の業務に関
してされたものでもないし、また、上告会社について物品税逋脱罪の刑事裁判が確
定してもいないにかかわらず、原判決が、上告会社は本件自動車について逋脱にか
かる物品税の徴収を免れえないと判断したのは、物品税法(昭和三七年法律第四八
号による改正前のもの)四条、一八条一項二号、同条三項、二二条、日本国とアメ
リカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約六条に基づく施設及び区域並びに日
本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関
する法律(昭和三五年法律第一〇二号による改正前のもの)六条五号、七条、一二
条等の規定の解釈、適用を誤つている、という。
 本件自動車につき、Eが上告会社に輸入方を注文してから、右自動車がF倉庫株
式会社保税上屋から引取られ、上告会社の工場に搬入されるに至るまでの間の経緯
等に関して、原判決のした事実の認定は、挙示の証拠に照らし是認することができ、
また、この点に関する証拠の取捨判断も首肯することができる。以上の認定事実を
含む原判決の適法に確定した事実に徴すれば、上告会社の従業員であるDは、上告
会社の業務に関し、免税特権を有してはいるが本件自動車について輸入の意思の全
くない米軍属Gの名義を利用し、不正な手段で免税輸入の許可を受けてこれを保税
地域から引き取つたのであるから、上告会社は物品税法四条にいう本件自動車の引
取人であり、上告会社は同法一八条一項二号、二二条により罰金刑に処せらるべき
地位にある者である。そして、同法一八条三項の規定が逋脱物品税の徴収を収めて
いる法意およびこの点に関係ある諸規定を勘案すれば、右同項にいう犯人には、も
とより、前記二二条の規定の適用を受くべき法人をも包含し、また、必ずしも、刑
事裁判により確定されたもののみに限定さるべきではなく、ひろく、右一八条一項、
二二条の規定の適用により、右一八条一項所定の罰金刑に処せらるべきものを含む
と解すべきである。
 所論は、ひつきよう、原判決のした事実の認定を非難するか、所論の諸規定に関
する独自の見解を主張し、これらを前提として、原判決を攻撃するものにすぎず、
原判決には所論の違法は存しない。所論はすべて理由がなく採用することはできな
い。
 同第一の四、第二、第三について。
 所論は、原判決が、本件課税処分には二重課税の違法はないとし、また、これに
関連して、課税手続と刑事裁判手続との関係についてした判断は、関税法(昭和四
一年法律第三六号による改正前のもの)一一八条二項、輸入品に対する内国消費税
の徴収等に関する法律(昭和四一年法律第三九号による改正前のもの)一〇条の二
等の規定の解釈を誤り、審理不尽、理由そごの違法があり、また、憲法三〇条に違
背する、という。
 おもうに、物品税法一八条三項の規定による物品税の徴収については、関税法一
一八条二項の規定の法意および原判示の諸規定の改正経過等が原判示のとおりであ
ることにかんがみれば、同条一項所定の犯罪に係る貨物について同条による刑事裁
判の結果として没収が行われまたは没収に代わる追徴金の納付があつたときは、右
貨物にかかる物品税はこれを賦課、徴収することはできないのであるが、没収が行
われ、または追徴金の納付があるまでは物品税を賦課、徴収することができないわ
けではない(なお、刑事裁判における追徴金額については、物品税の賦課、徴収の
有無にかかわることなく、物品税相当額を含むと解するのを相当とする)。
 これを本件についてみるに、原判決が適法に確定した事実に徴すれば、本件課税
処分がなされた当時、いまだ本件自動車にかかる前記関税法の規定に基づく刑事裁
判の結果としての没収が行われておらず、また、追徴金の納付がなかつたことは明
らかであるから、本件課税処分は、この関係においては、なんら違法ということは
できず、原判決の判断は結論において正当というべきである。
 所論は、ひつきよう、所論法律の諸規定について独自の見解を主張し、これを前
提として原判決の違法をいうものであり、違憲の主張は、所論法律の独自の解釈を
前提とするものであるから、結局、前提を欠くに帰するというべきである。所論は
すべて理由がなく採用することはできない。
 同第一の五について。
 所論は、本件課税処分における納税告知書に関してした原判決の認定、判断を攻
撃するが、この点に関する原判決のした事実の認定は挙示の証拠に照らし肯認する
ことができ、右認定事実を含む原判決の適法に確定した事実および判示関係規定に
徴すれば、原判決が上告人の主張は理由がないとした判断もまた正当である。所論
は理由がなく採用することはできない。
 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官
全員の一致で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    村   上   朝   一
            裁判官    色   川   幸 太 郎
            裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    小   川   信   雄

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