弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告理由第一点について。
 論旨は昭和二七年一月二五日の第二小法廷の判決を引用して、本件売渡の当否は、
昭和二三年二月一二日公布政令三六号による改正の自作農創設特別措置法施行令に
よるべきであるにかかわらず、原判決が同年一〇月五日政令三一五号による改正後
の政令を適用して判断したのは違法であるというのである。しかし、論旨は、明白
に、当裁判所の先例を誤解している。右判決(判例集六巻一号民二三頁)の趣旨は、
自創法附則二項によつて定められた買収計画の当否は、その後の同法の改正にかか
わらず、右附則二項によつて判断しなければならないというのであつて、行政処分
の当否判断についてのいわゆる処分時説を明かにしたものである。
 本訴は、買収計画の取消を求める訴ではなく、売渡計画、売渡処分の取消を求め
る訴であるから、右の判決の趣旨に従うても、その当否は計画樹立又は売渡処分当
時の法令によつて判断すべく買収計画当時の法令によつて判断すべきものでないこ
と極めて明白である。
 本件売渡計画は昭和二五年定められたのであるから原審が二三年一〇月政令第三
一五号による改正後の政令によつて当否を判断したのは当然である。論旨は理由が
ない。
 同第二点について。
 施行令一八条は一七条による売渡の相手方がない場合、又は一七条による売渡の
相手方たるべき者が買受け申込をしない場合の規定であることは一八条の文理上明
白である。換言すれば一八条の趣旨は当該農地について遡及基準日にも現在にも耕
作者がなく、またはこれらの者で買受を希望する者がない場合に適当に売渡の相手
方を選択する趣旨の規定である。本件の場合は基準日現在の耕作者は被上告人であ
り、買収時現在の賃借権者は訴外Dである。しかしDは現実には耕作せず、買受申
込もしないのであるから一七条による売渡の相手方は被上告人だけである。訴外E
は、買収時期に耕作はしているけれども賃借権を有する者ではない。従つて同人は
令一七条による売渡の相手方とはなり得ないので原判示は当然であつて、論旨は理
由がない。
 同第三点について。
 原判決も本件買収が遡及買収でない事実は認めているのであつてただ、諸般の事
実から遡及買収をできる農地であることを判示したのに過ぎないから、本件買収に
ついて遡及買収としての効果を認めたのではない。
 論旨は昭和二四年(オ)三二五号事件の判決(二六、一、三〇、第三小法廷判決、
集五巻一号一二頁)を引用するけれども、右の判決はいやいや返還したというだけ
で直ちに解約が正当でないと言えないとし、原審の審理不尽を理由に破棄したもの
であるが、本件の場合は、諸般の事実に徴して解約が適法かつ正当でなかつた旨を
判示しており、右先例に反しないのみならず、本件の場合は、前述のように遡及買
収ではなく、原判決はただ、訴外Eが売渡の相手方となるべき者でない趣旨を説明
しているに過ぎないから、論旨は採用すベきでない。
 同第四点について。
 論旨は原判決が仮りに令一八条二号によつて売渡すにしてもEを売渡の相手方と
定めることは裁量を誤つている旨を判示したことを非難する。しかし、原判決の確
定する事実によれば訴外Eが売渡の相手方として適当でないことは十分に認められ
るのであつて、論旨は理由がない。
 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとおり
判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    小   林   俊   三
            裁判官    本   村   善 太 郎

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