弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     被告会社に対する原判決中判示第一に関する部分を破棄する。
     原判決中判示第二に対する被告会社の本件控訴を棄却する。
     本件公訴事実中原判示第一に関する部分については被告会社に対し刑を
免除する。
     被告人甲に対する原判決はこれを破棄する。
     同被告人を懲役六月に処する。
     但し本裁判確定の日より弍年間右刑の執行を猶予する。
     原審の訴訟費用は同被告人と被告会社との連帯負担とする。
         理    由
 本件控訴の理由は末尾添付の被告人両名の弁護人中江源、同構淵春次、同阿南主
税、同清瀬一郎、同柏原武夫提出の各控訴趣意書及び控訴趣意補充書記載の通りで
ある。
 一、 弁護人溝淵春次第四点、弁護人阿南主税第一点(補充書第一点共)、弁護
人柏原武夫第一点(補充書共)について、
 論旨はいずれも要するに、原判決は法人税法第四十八条の逋脱犯が国税犯則取締
法第十二条の二の規定による収税官吏の告発を訴訟条件とする犯罪であるのに、こ
の告発なくして為した不適法の公訴請求に対し実体的審理判決を為した違法がある
と主張するのである。(以下昭和十五年法律第二十五号法人税法を旧法人税法又は
旧法と、昭和二十二年法律第二十八号法人税法を法人税法又は法と、昭和二十五年
法律第七十二号による改正後の法人税法を新法人税法又は新法と略称する。)
 要するに国税犯則取締法はもと間接国税犯則者処分法と称せられ、間接国税に関
する犯則事件についてのみ適用されていたのであるが昭和二十三年七月七日法律第
一〇七号(所得税法の一部を改正する等の法律)によつて、その適用範囲を通告処
分に関する規定を除き直接国税犯則事件にまで拡張するに至り同時に同法の題名を
現在の通りに改め、第十二条の二として「収税官吏ハ間接国税以外ノ国税ニ関スル
犯則事件ノ調査ニ依リ犯則アリト思料スルトキハ告発ノ手続ヲ為スヘシ」との条項
が附加されたのである。
 <要旨第一>およそ、法が特別法において特定の罪について当該官吏や当該機関の
告発を訴訟条件とする趣旨の規定を設ける場合には普通一般的には「何
々の罪は何々(当該官吏又は機関)の告発を待つてこれを論ずる」という形式で表
わされる。(例えば独占禁止法第九六条第一項事業者団体法第一六条第一項等)そ
れゆえに法が単に「直ちに告発を為すべし」とか「告発しなければならない」と規
定する形式によつた場合(例えば国税犯則取締法一三条一四条一七条議院における
証人の宣誓及び証言等に関する法律八条経済調査庁法二六条)には、その告発が訴
訟条件であるかどうかは当該規定の文言自体によつては少しも明らかにされていな
いので、その規定の趣旨を解明した上之を決定しなければならないのである。換言
すればこの場合にその告発が訴訟条件であると解するにはそれに相当する合理的根
拠例えば国税犯則取締法の間接国税犯則事件における通告処分の先行とか議院にお
ける証人の宣誓及び証言等に関する法律における国会自治の原理と云うように強力
な理由が存在しなければならないのである。ところで従来間接国税犯則事件につい
て告発の規定を設けながら直接国税犯則事件についてこのことのなかつたこと自体
が既に租税犯則事件において間接国税たると直接国税たるとを問わずその全体を通
じて当該官吏の告発を訴訟条件とすべき必然的本質的な理由の存在しないことを示
すのである。かように間接国税犯則事件において告発を訴訟条件と解すべき理由
は、原則として通告処分と云う特殊な手続が先行し、通告の趣旨が履行されたとき
は、もはや刑事訴追が許されない(同法一六条)ことを唯一の根拠とし、その他に
合理的理由が存在しない以上通告処分の規定が適用されない、直接国税犯則事件に
ついては同法第十二条の二に規定する告発は訴訟条件ではないと解すべきは理の当
然である。このことは同条は「収税官吏は云々」と規定し、直接国税犯則事件につ
いては告発をなす権限を有する者は収税官吏であるのに、間接国税犯則事件につい
ては原則として国税局長又は税務署長に限られているのと対立し、しかも本条の場
合の告発は、犯則事件の調査により犯則ありと思料するときは、事務的に機械的に
なされなければならないのであつて、その間に情状等により取捨判断する余地はな
いことからも理解されるのである。従来の判例が訴訟条件と認めている二つの場
合、即ち間接国税犯則事件の場合と議院における証人の宣誓及び証言等に関する法
律第八条の場合とを綜合して考察してみるに、いずれの場合においても、告発をし
ない例外の場合を法が認めている点が共通の特徴であることを見逃してはならな
い。
 告発の権限を有している者に告発をしない場合を認めているからこそ、検察官が
刑事訴追をするに当つては、告発を待つ必要があるのである。このことが即ち告発
が訴訟条件となつているということに外ならない。然るに間接国税以外の国税に関
する犯則事件の場合や経済調査庁法二六条の場合には法は告発をしない場合を認め
ていないのである。
 従つてこれらの場合においては、検察官の刑事訴追が告発の有無によつて左右さ
れねばならないものとする法制上の根拠がない。
 論旨はこの告発は訴訟条件であると主張しその理由として
 (一) 捜査機関ではない収税官吏の告発は一般官吏の義務的告発を規定した刑
訴二三九条二項によつて十分まかない得る筈であるのに、更に本条でこれらの者の
告発義務を重複して規定した所以は即ち、告発を訴訟条件とする趣旨と解する以外
に之を合理的に理解し得ないと云うけれども、本条はその新設と同時に捜査機関で
はない収税官吏に同法にいわゆる「調査」と云うその実質においては犯罪の捜査と
少しも異るところのない権限を認めたことに相表裏する規定であつて、調査権の拡
張を認めたが故に、その調査の結果について官吏の採るべき処置を明確にする意味
において、捜査機関の事件の送致と同趣旨を表現したものと考えられるのである。
この理は経済調査庁法二六条にも見えるところであつて、この場合の告発は全くの
注意規定でこれを訴訟条件なりと解すべきでないことは所論もこれを肯定するとこ
ろである。
 (二) 国税犯則取締法は犯則事件の調査、証拠物件の押収領置等について収税
官吏のみにその権限を認め、警察官吏は収税官吏の調査を援助する程度を出ない
(同法五条)と云うことを理由とするけれども、この援助は収税官吏の職務行為そ
のものの援助ではなく、収税官吏の職務の執行に対する外部的障害を排除するため
の援助にすぎないから、同法第五条の規定は通常の捜査機関の犯罪捜査権を排斥す
るものではない。
 (三) 通告処分制度があるから、間接国税犯則事件においては告発が訴訟条件
であると云うのは理由とならない。何となれば間接国税犯則事件の中には通告処分
をせずに直ちに告発し得る場合がある(同法一三条一四条二項一七条二項)からで
あると云うけれども、間接国税犯則事件については通告処分及び告発の両手続がと
もに履践されることが原則である。所論はこの原則を度外視し、特殊な例外をあげ
て、原則から導き出された妥当な結論を非難するにすぎない。
 (四) 直接国税には通告処分制度はないが実質においてはそれに準ずるものと
みるべき通知制度すなわち加算税及び追徴税の納付通知があると云うけれども、間
接国税犯則事件においては明文を設け「犯則者通告ノ旨履行シタルトキハ同一事件
ニ付訴ヲ受クルコトナシ」(同法一六条一項)と規定しているに対し、直接国税犯
則事件においてはかような明文が存せず所論通知制度は憲法第三十九条に云う「刑
事上の処罰」ではないから、所論通知制度と逋脱犯に対する刑罰科刑権が併存する
ものと解すべき点において両者の間に著しい差異を見出すのである。即ち前者にお
いて告発を訴訟条件とするのは若し訴訟条件でないとすれば通告を履行して公訴権
の消滅した事件について更に公訴を提起し、裁判所もこれを知らずに有罪の判決を
言渡すような不合理を生ずるのであるが、後者においてはこのことは存しないか
ら、所論通知制度の存在を援用する主張は首肯し難い。
 二、 弁護人中江源第二点(三)、弁護人溝淵春次第二点、弁護人阿南主税第六
点(イ)、弁護人柏原武夫第五点について、論旨は要するにいずれも法人税法第二
十一条による中間事業年度の申告はその性質上概算申告と云うべきものであり、同
法第四十八条の逋脱犯は成立しないと主張するのである。
 <要旨第二>案するに中間事業年度の申告には同法第二十一条第二項により第十九
条第二項が準用せられる結果、同法第十八条第二項が準用せられる法定
事業年度における確定申告とは差異あることは所論の通りである。しかしながら、
中間事業年度は同法第二十一条第一項により法人税法の適用については(事業年度
とみなされ法定事業年度と何等区別されず、又その申告の性質は所得税法における
予定申告の如く将来の所得の予定を申告するものとはちがい、既に経過した過去六
個月の収支を帳簿により計算して所得を算出すべきものであつて予定申告とはその
本質を異にしており、法第十九条第二項及び法人税法施行規則(昭和二十二年勅令
第百十一号)第二十六条によればその計算に関する明細書及び当該事業年度終了の
日における貸借対照表並に概算による損益計算書の添付も要求せられ、過去六個月
間における所得金額をでき得る限り正確に算定すべき義務を負うているのである。
このことは法第二十五条に規定する修正申告に関する規定からも看取される。即
ち、中間申告においては確定申告におけるが如くこれに添付すべき書類は株主総会
の承認又は総社員の同意その他これに準ずるものの承認を必要としないと云うだけ
であつて、中間事業年度を経過する日を以て諸帳簿の閉切をなし、帳簿上一応打切
決算し財産目録、貸借対照表、損益計算書を作成し所得金額を計算すべく、確定申
告と同様一定の期間内に申告し申告すれば直ちに納税すべく若し怠れば督促並に滞
納処分を受くべく中間申告を遅滞し又は怠れば加算税追徴税を課せられるのであつ
て罰則の規定においても所得税法のそれとは異なり右両者を区別していないのであ
る。
 従つて法第二十一条第一項は法人の定めた事業年度を法人税法の適用上即ち徴税
上二分したものと解すべく中間申告による納税義務は同条によつて新しく認められ
た独立の義務であつて法人が自己の営業上設けた事業年度は徴税の目的上否定せら
れたのである。従つて法第四十八条の適用上中間申告の場合は確定申告と同様に逋
脱犯の対象となると解すべきである。仮りに所論のように中間申告に法第四十八条
の犯罪の成立を否定すれば所得税法において、中間申告よりも強制力のすくない予
定申告について所得税法第七十条第一号において虚偽申告罪の成立を認めているの
と対比して著しく権衡を失することとなるのである。また仮りに本件の中間申告が
概算申告的の性質を有するものであるとしても、概算申告については常に逋脱犯は
成立しないと一概に論じ去るわけにはいかない。いうまでもなく、概算申告は申告
期限までに決算が確定しないときにするものであつて、後日その決算が確定したと
きは、いわゆる確定申告をするものであるから概算申告当時に客観的事実に反する
申告をしても、これによつて直ちに逋脱の犯意の存在を認めることは、多くの場合
において困難であることは否めない。しかし概算申告当時明らかに一定の利益の存
在することを確知しながら、ことさらにこれを秘匿して課税の対象となることを回
避する手段を講じているような、逋脱の意図の極めて明白な場合でも、なを概算申
告であるの故を以て逋脱犯の成立を認めないのは、法人税法の規定の趣旨に反する
解釈である。法第二十六条は概算申告についても申告と同時に税金納付の義務を課
しており、法第四十八条の罰則は全ての申告につき適用ある建前を採つている。要
するに概算申告当時に逋脱の犯意を認めるかどうかは結局事実認定の問題にすぎな
いものと考える。しかして本件各中間申告当時の事情については、原判決拳示の証
拠によると、被告人甲が本件別口勘定を秘匿して、これを課税の対象として申告す
ることを積極的に回避する手段を講じていた事実を明白に認められるのである。
(後記五の説明参照)本件別口勘定を本勘定に繰入れたり本件別口勘定を以て特殊
損失の補填に充当することを主張したりすることは、いずれも本件発覚後の彌縫手
段にすぎないものと認める。
 従つて原判決が本件中間申告について逋脱犯の成立を認めたことは正当である。
 所論は新法人税法第十九条第一項本文の規定を援用し、この規定は中間申告が法
人税の確定前に概算により、税金の支払のみを認め法人の事業年度の納税義務の確
定たる所得金額とは関係のないことを明らかにしているものと云わねばならぬと云
い或は新法第四十八条を援用し中間申告の場合を除外しているのは改正前において
も中間申告がその性質上逋脱犯の対象とならないのであるが、この点疑を容れる余
地をなくするため条文に特に明記したものであると云うのであるが新法第十九条第
一項本文はその但書と併せて理解すべきであつて、同条第一項は従来の方法による
中間申告の外に前年度実績による予定申告納税制度を採用し、これを原則的方法と
したのであつて即ち前年度実績を基準とする予定申告か又は従来のように事業年度
開始の日から六個月間を一事業年度とみなし中間決算をなしその実績による中間申
告かいずれかの方法により中間申告をなすことができるので、この本文だけを挙げ
て中間申告は常に当該事業年度の所得金額とは無関係であると云う主張は首肯し得
ない。又新法による中間申告は前年度実績による予定申告と中間の決算による中間
申告とを併用し、もし法人がそのいずれも申告期間内に提出しなかつたときは当該
申告期間経過のときにおいて前年度実績による予定申告書を提出したものとみなさ
れ(同条第五項)中間申告書の提出が強制されないので、この新法による改正に照
応して中間申告は新法第四十八条から除外され、その代りに六個月打切り決算によ
る中間申告のみについて虚偽申告を処罰する新法第四十九条第一号の罰則が設けら
れたのであるから、この改正の経過と従来所得税法第七十条第一号に相当する新法
第四十九条第一号が存しなかつたことにかんがみるときは却て法第四十八条におい
て中間申告を明文を以て除外していない以上は中間申告は同条の逋脱犯の対象とな
るものと解すべきである。論旨は理由がない。
 三、 弁護人は阿南主税第六点(ロ)及び弁護人清瀬一郎第三点について、
 論旨は被告会社は特別経理会社で昭和二十一年八月十一日より企業再建整備法に
よる新旧勘定併合の日までを一事業年度として決算を行い之を株主総会に附議して
承認を得、始めて確定せられるものであることは企業再建整備法第四十条の二の規
定するところであるから、その申告は法人税法第十九条の概算申告の性質を有し、
中間申告と同様逋脱犯の対象とならないと主張する。しかし企業再建整備法附則
(昭和二十一年法律第四十号)第二項において「第四十条の二の規定にかかわら
ず、法人税法の適用については、定款に定める事業年度の終了の日において事業年
度が終了したものとみなす」と規定している。
 即ち法人税法上は新旧勘定併合の日は事業年度終了の日とは認めないので、定款
等に定める事業年度ごとに決算し、その都度申告納税しなければならないのであ
る。決算が確定しないと云うことは株主総会に附議し、その承認を得ないと云うだ
けのことであつて、申告納税すべき以上事業年度ごとに諸帳簿の閉切をなし、財産
目録、貸借対照表、損益計算書を作成し、当該事業年度の所得金額をできる限り正
確に算定しなければならない。会社経理応急措置法第十六条によれば特別経理会社
も会社の事業年度毎に新旧勘定別に財産目録、貸借対照表、損益計算書の作成を要
求されている。それゆえに所論別口勘定の如き資産譲渡による利益金はあくまでも
法人税法第九条の規定により計算すべく、所論内規主秘第二四号通牒二の(十)は
唯それが確定した決算ではないがため原価償却評価損、繰延資産等の訂正を意味す
るものであつて所論のように別口勘定を設け新旧勘定併合の時に之を本勘定に併合
し一括申告することを許容するのではないものである。仮りに所論のような方法が
許されるものとすれば何人もでき得る限り故意に別口勘定を設けて、申告納税の時
期を次々と遅らせ、最後に一括申告をすることとなるべく、かくては法人税法第十
九条の規定の趣旨が没却せられある一定期間租税収入の大宗たる法人税収入を殆ん
ど喪失し国家の財政上好ましからざる結果をもたらすであろう。之を要するに特別
経理会社といえども法人税法の適用上は前記附則二項により企業再建整備法の指定
日後新旧勘定併合の日までを一事業年度として取扱う旨の規定を排除して法人税法
の規定に復元したのであるから、あくまでも法人税法の規定によつて律すべく、中
間における申告は法人税法第四十八条の適用を免れないのである。論旨は理由がな
い。
 四、 弁護人中江源第二点(一)(二)(四)、弁護人阿南主税第四点(補充書
第四点共)第五点、弁護人柏原武夫第四点について、
 論旨はいずれも要するに原判決は逋脱犯の構成要件の観念を誤解し本件に対し不
法に旧法人税法第二十九条及び法人税法第四十八条を適用した違法があると主張す
るに帰するのである。案ずるに法人税逋脱犯の構成要件として納税義務者が法人税
を免れたことと、それが詐偽その他不正の行為によるものであることの要件を具備
せなければならないことは所論の通りである。ところで一般に租税債務は各税法の
規定する課税要件の完成した時に成立する。即ち法律の定めるところにより課税標
準を計上し、税率を適用して課税せられ得べき状態を生じた時に租税債務は成立す
るものと解せられ、法人税法について云へば課税標準計算の期間たる事業年度終了
のときに課税要件は完成し、租税債務が成立するものであつて、その租税債務の内
容は事業年度の終了と共に客観的には確定しているけれども、これを具体的に幾許
であるかと確定するにはその後の計算によつて之を発見するの外はないので旧法人
税法のように賦課課税制度の下においては納税義務者は所得金額等の課税標準につ
いて申告の義務を命ぜられているがそれは政府の課税上の調査資料としての性格を
有するにすぎず、政府は必要な調査を行つた上税額を決定するので、ここに租税債
務の内容は具体的に確定するものと云うべく、法人税法のように申告納税制度の下
においては課税標準の計算期間たる事業年度終了後一定の期間内に納税義務者が自
ら所得金額を発見しこれに税率を適用し税額を算出し、自主的に申告し、納税する
こととしているので、この申告と同時に租税債務の内容は具体的に確定されるので
ある。この賦課々税は申告納税と云う過程を経て租税債務はその内容が確定し、納
税により債権としての満足を得られるのであるが、事業年度の終了と共に客観的に
確定している租税債権を具体的に発見確定せしめる過程において、その発見を誤ら
しめ、又は誤つたままにしておくことになれば租税債権は真実に反し、真実より少
ない数額において具体的に確定されることになり、ひいて税の収納もそれだけ減少
すると云う結果を生ずるのであるから「税を免れた」とは法人税の収納を減少させ
る結果を生ぜしめる事実を発生せしめたことと解するを相当とする。そして税を免
れたと云う結果は「詐偽その他不正の行為」によつてなされたものであることを必
要とすることは多言を要しないがここに不正行為とは逋脱の目的を以てなすところ
の逋脱を可能ならしめる一切の行為を云い、故意に過少に算出した虚偽の申告書の
提出ほど明白にこれに該当するものはなく、申告納税制度の下においては虚偽の申
告そのものが直接的に税額を過少に確定せしめ税の収納を減少させる結果を生ぜし
める事実自体であるから因果関係の存在は極めて明白であつて、この場合逋脱の既
遂犯は申告と同時に成立し賦課々税制度の下においても申告そのものが政府の決定
の資料となるのであるから、租税債務が政府の決定によつて確定するからとて直ち
に申告と租税収納を減少せしめることの間に常に当然に因果関係がないのであつ
て、個々の具体的場合につき証拠に基き判断すべき事項で、この場合既遂犯は政府
の決定と同時に成立するのである。この法人税逋脱犯の構成要件に関する所論はい
ずれも独自の見解であつて、首肯し難い。
 五、 弁護人中江源第三点第四点、弁護人溝淵春次第一点、弁護人阿南主税第三
点(補充書共)について、
 論旨は原判決は被告人甲に逋脱犯の構成要件たる法人税を免れんとする犯意の有
無の認定につき事実を誤認し、且つ証拠によらないで犯意を認定した違法があると
主張するのである。
 案ずるに会社がその経理の必要上別口勘定を設け且別口勘定帳を作成することは
法令上自由であり、これを禁止した法令はないから、会社が会計組織の都合上別口
勘定を設ける目的があり、それ相当の理由があれば、脱税の目的で別口勘定が作ら
れたと云うことが二重帳簿作成当時の四囲の状況から証拠上判定されない限り、別
口勘定を設けることそれ自体を以て脱税の意図あるものと認定することのできない
ことは所論の通りである。しかし、原判決も所論別口勘定を設けたこと自体を以て
直に脱税の意図があつたものとは認定していないのである。即ち、原判決は「本店
等の機密的な費用の財源に充てるため別口勘定を設けた」旨判示し、「被告人が別
口勘定を除外した法人税申告書及び添付書類を提出した」点に脱税の目的を認定し
ているのである。それゆえに所論は原判決の認定しない事実をあげて証拠がないと
か、事実の認定を誤つているとか主張するものであつて、非難の的がはずれてい
る。ところで犯意とは罪となるべき事実を認識しながら、敢て之をなす意思を云う
のであるから、所論のように法人税逋脱犯の犯意は自己の具体的行為が法人税法に
定めた納税義務を免れしめて以て国家の徴税権を侵害することを認識しながら敢て
これを為す行為又は不行為であると云つて差支えないであろう。法人税法によれば
法人税は各事業年度の所得について課せられ法人の各事業年度の所得は各事業年度
の総益金から総損金を控除した金額によるのであつて、法人が少くとも事業による
利益があり、それが課税の対象外におかれる正当の理由がない限り、その利益は法
人税の課税標準となることは明白であるからたとえ所論のような理由により別口勘
定を設けたにせよ、その利益金は課税標準から除外されるべき理由はなく、各事業
年度において別口勘定による利益金の存在についての認識があり、現にその利益金
の数額が原判決認定のように各事業年度において相当多額に上る以上これを除外し
た財産目録、貸借対照表、損益計算書等を添付して本勘定の所得のみについて所得
の申告をすることはすなわち脱税の認識があつたものと認められるのである。そし
て被告人甲が別口勘定の利益金の存在と法人税申告の際別口勘定の利益金が算入さ
れていないことを認識していたことは同被告人の原審公判廷における供述に徴し極
めて明白であるから、原判決の認定は正当である。所論は特別経理会社の特質を論
じ別口勘定を新旧勘定併合の時まで未精算として繰りのべても納税上別に差支えな
く許されたものと考え之を除外して申告したまでであつて脱税の意思はなかつたと
主張するけれども、さような常識に反する考え方は被告人甲の地位身分に照らし到
底措信し難く、仮りに真実さように考えていたとしても、それは同被告人の独断に
出た法律上の誤解であつて犯意を阻却するものではない。論旨は理由がない。
 六、 弁護人阿南主税第二点及び弁護人柏原武夫第二点について、
 論旨は原判決は起訴状による本訴因に対し、予備的訴因の追加請求があつたのに
予備的訴因に対する公訴事実の同一性について判断を示さず、且つ本訴因により裁
判をしなかつた理由を附せないで予備的訴因について裁判をした違法があると主張
する。
 しかし記録を調査するに、本訴因も、予備的訴因も共に、被告会社の昭和二十一
年八月十一日から昭和二十二年三月三十一日までの事業年度に対するものであるか
ら、たとえ数額に相当の差異あるにせよ、公訴事実の同一性を害するものではな
い。そして裁判所が審理した結果予備的訴因について有罪判決の言渡をした以上
は、それはその反面において、公訴事実の同一性を認めしかも本訴因を排斥した趣
旨をも表明して居るものと解し得られるから、この点に関し改めて判決理由中にそ
の旨を説明する必要はないものと解する。原裁判には所論のような違法は存しな
い。
 七、 弁護人柏原武夫第三点について、
 論旨は原判決は検事が起訴した被告人甲に関する公訴事実訴因第一の事実につき
法令の適用を誤り判断を遺脱した違法があると主張する。
 案ずるに、原判決が採用した予備的訴因の第一を検するに「被告人甲は被告会社
の業務に関し云々」と記載し居ることは所論の通りであつて、この記載のみからす
れば第一事実についても検事が被告人甲を起訴したもののように見える。しかし、
起訴状によれば、「第一、前記甲は云々」と記載し、第二以下は何れも、その冒頭
に「被告人甲は云々」と記載し、しかも訴因第一に関する罰条として特に「法人に
おいて租税及び葉煙草専売に関し事犯ありたる場合に関する法律第一条」と掲げて
いるので、これによつて之を見れば訴因第一については被告人甲を起訴していない
ものと解するを相当とする。それゆえに論旨は理由がない。
 八、 弁護人溝淵春次第三点及び弁護人阿南主税第七点について、
 論旨は原判決は訴因第一について旧法人税法第二十九条但書による免責条件に該
当する事実はないと判示しているが、この判示は公判において取調べた証拠にあら
われた事実を確認し、同条但書の規定を不当に排斥した違法があると主張する。
 よつて、記録を調査するに証人乙(国税査察部第二課第二係長)同丙(同第二係
員)同丁(同)の証言として所論摘記のような供述が存し、これらの証言によれば
昭和二十三年九月一日大阪財務局に国税査察部が創設され大会社を調査した結果ど
この会社も終戦後のインフレによつて相当な利益を上げているがその大部分は別途
勘定として一様に法人税の申告書から除外されていたので、被告会社もその通りで
あると考え昭和二十三年十二月二十日頃調査に赴き、調査に着手しているうち、乙
係長は会社の経理課長及び経理部長から別口勘定に関する別口金銭出納簿(検第十
三号の一)の任意提出を受け、それと相前後して会社監査室におて丁が社員に対し
書類の閲覧を求めたところ、少しも拒否するところなく書棚の中にあると云うの
で、その同意を得てその中から別口勘定に関する工場別売上勘定元帳(検第十九
号)を発見し、之を丙の手を経て乙係長に渡した事実が認められる。即ち、乙係長
等は被告会社に対する確固たる法人税法違反の嫌疑を抱くに足る証拠があつて臨検
したものではなく、唯他会社を調整した実績から被告会社にも同様な事実があるか
もしれぬと云う、漠然たる予測を以て任意調査に赴いたところ、調査着手後とは云
え被告会社側より進んで別口勘定に関する帳簿を提出してその調査に協力している
のである。かような場合も犯罪が官に発覚しない前犯人自らその犯罪事実を官に告
知したもの、すなわち、自首に該当すると解するを相当とする。原判決は旧法人税
法第二十九条但書の規定の適用を不当に排斥した違法があつて、破棄を免れない。
被告会社は公訴事実第一(原判示第一の事実)については自首によつてその罪を問
はれない、すなわち刑を免除すべきである。論旨は理由がある。
 九、 弁護人中江源第一点について、
 論旨は原判決は刑訴第三三五条第二項の法律上犯罪の成立を妨げる理由を主張し
ているのにこれに対し何等の判断を示さない違法があると主張し、被告会社は法第
二十九条の更正決定に基き法人税追徴額追徴税加算税を所定期間内に完納している
ので、この法律上犯罪の成立を妨げる事実の主張に対し判断をしていないと云うの
である。
 しかし申告納税制度の下においては納税義務者は自らの課税標準と税額を決定し
て申告すると同時に各税額を納付するものであるから、納税者が故意に虚偽の申告
書を提出したときは既にこの時において逋脱犯の成立することは説明したところで
あつて、爾後更正手続が行われると否とは犯罪の成否に影響なく所論のように犯罪
成立後政府が調査して更正決定を発し、納税義務者が脱税額を完納したからとてそ
れは情状の問題であつて犯罪の成立を阻却するものではない。論旨は理由がない。
 十、 弁護人清瀬一郎第一点(補充書共)について、
 論旨は原判決は企業再建整備法第三十九条第二項の適用を遺脱し、そのために本
来法人税を課すべからざる別口勘定の資産譲渡益金に対し法人税を課すべきである
と誤解し、その結果被告会社の法人税申告書に之を記載せざりしことを以て法人税
逋脱の犯罪なりと認めたもので、前記法条の適用を遺脱した違法があると主張する
のである。
 しかし、企業再建整備法施行令第七条によればその第三項に「法第三十九条第二
項の規定の適用を受けようとする特経会社は法人税法第十八条ないし第二十二条に
規定する申告書に大蔵大臣の定める事項を記載しなければならない」と規定し、そ
の第五項に「法第三十九条第二項の規定は法人税法第十八条ないし第二十二条に規
定する申告書に第三項に規定する事項の記載がない場合にはこれを適用しない」と
規定しているのであるが、被告会社が法人税法第十八条ないし第二十二条の申告書
に同第三項及び昭和二十二年六月十一日大蔵省令第五十九号第二条に掲げる事項を
記載しなかつたことは所論も肯定するところである。ところで同施行令第七条第六
項によれば「税務署長は、特別の事情があるときは、大蔵大臣の定めるところによ
り第三項の申告書に同項に規定する事項の記載がなかつた場合においても、法第三
十九条第二項の規定を適用することができる」と規定し、税務署長の行政処分によ
つてその適用を受ける途が残されているのであるが、それは税務署長が申告書に記
載しなかつたことにつき「已むを得ない事由があると認めたとき」に限ることは前
記大蔵省令第四条に明定するところであつて、記録の上においては右のような税務
署長の行政処分を受けた事跡はあらわれていないのみならず、ここに「已むを得な
い事由」とあるを如何に解釈すべきかは一つの問題であるが、検事に対する戊(被
告会社経理課員)の第一回供述調書によれば「被告会社の昭和二十二年三月末決算
の法人税について申告納税する様になり同年六月二十五日に申告したが、この時は
戦時補償特別税千七百五万六千七百二十六円五銭を損失で計上して十一万円余りの
普通所得がある旨申告したところ、これはいけないと税務署に云われ、仮払金とし
て繰延整理し、普通所得百三十三万八千百四十七円と修正申告を甲部長の指図を得
て申告した、この申告の際に特経会社指定持である昭和二十一年八月十一日現在当
社保有の財産を社外に販売して生じた益金を特別損失の填補に充てる間は益金とし
て課税の対象にならないと云うことを税務署の人にもきき法人税法の解説と云う本
で同趣旨の財務局の取扱を知り甲部長に話したところその様にするように指示があ
つたので仮受金として計上した」と云い、この供述と検証第十七号の一ないし四の
法人税申告書の記載を綜合すれば被告人甲は法人税の課税上益金に算入しない資産
譲渡益等の特殊利益が被告会社に存在することを知りながら、この特殊利益を別口
勘定として秘匿しているために故意にこれを法第三十九条第二項の規定の適用を受
け得べき金額として申告書に掲げなかつたものと認められ、申告書に記載しなかつ
たことにつき「已むを得ない事由があるもの」とは到底考えられないから、所論の
ように別口勘定の利益は課税の対象とならないといくら主張してみても法第三十九
条第二項の適用を受くるに由なく問題とならないのである。しかも益金不算入は無
制限に認められるものではなく前記施行令第七条第二項に規定する限度に達するま
での金額に対し課税しないと云うのであるが、被告人甲の当公判廷における供述に
よれば「昭和二十一年八月十一日現在における会社の特損金は大体九百万円ないし
一千万円位までのものと記憶しているがこの金額は当時会社における積立準備金そ
の他所定の積立金等によつて一応特損金を穴埋めしてもなおかつ不足して出たもの
で、結局会社の企業再建計画の認可が昭和二十四年七月二十五日にあつたのでそれ
までの間に新勘定から旧勘定に支払つた利息によつて前述の特損金は全部カバーさ
れた」と云い既に特損金は全部補填され所論特例適用限度額に少しも余裕のないこ
とを示しているのである。
 仮りに所論のように特例適用限度額として三百七十三万六千七百九円が残存する
としても原判決認定の別口勘定の利益金合計四千七百六十二万六千九百四十一円に
比しその十二分の一にも足らない数額であるから判決に影響を及ぼすとも考えられ
ないのである。以上いずれにしても論旨は理由なきものである。
 十一、 弁護人清瀬一郎第二点について。
 論旨は本件別口勘定の主要な項目は被告会社の器具機械、調度品及び鉱業権の譲
渡代金であるから、これを益金として計上するためには、譲渡代金より取得原価を
控除しなければならないのに、原判決中にはこれを控除した形跡はなく法人税法第
九条を無視した違法があると主張するのである。
 しかし原審証人己(被告会社経理課長)の証言によれば「別口の収入はこれを本
帳にのせる際は単に雑益勘定を起すのみにて事が足りるのである。即ち収入源は何
れも簿外資産であつて現在本勘定においてもその存在が現われていないのである」
と云い原審公判廷における被告人甲の供述(第九回公判調書)によれば「別口勘定
のものB、C、Kは繭から生産された品物であるから本来繭代金として支払つてい
るので本勘定にのせるべきものである」と云い、これらの供述から所論取得原価は
本勘定において控除されていることを容易に看取し得るのである。論旨は理由がな
い。
 十二、 弁護人中江源第五点、弁護人溝淵春次第五点、弁護人阿南主税第八点、
弁護人柏原武夫第六点について、
 論旨はいずれも量刑不当を主張するのである。
 よつて、所論の諸点を考慮し記録に現われた各般の事情を斟酌すると、被告会社
に対する原判決中判示第二関係部分の原審の科刑は相当であるけれども、被告人甲
に対し刑の執行を猶予しなかつたのは不当に重い量刑であると考えられる。それゆ
えに同被告人に対する原判決はこの点において破棄を免れない。
 以上の理由により、被告会社の控訴について被告会社に対する原判決中判示第一
の部分は刑事訴訟法第三百九十七条に従いこれを破棄し、即ち被告会社の昭和二十
一年八月十一日から昭和二十二年三月三十一日に至る事業年度の逋脱罪に関する公
訴事実については同法第四百条但書第四百四条第三百三十四条に従い刑の免除の言
渡しをなすべく、判示第二の分に対する控訴は同法第三百九十六条に従い棄却し、
被告人甲の控訴については同法第三百九十七条により原判決を破棄し、法第四百条
但書に従い次の通り判決する。
 被告人甲関係について原判決挙示の証拠により原判示第二の事実を認定し、之を
法律に照すと被告の所為は各法人税法第四十八条第一項に該当するのであるが、同
法は同年法律第百四十二号で改正、同年十二月一日から施行、更に昭和二十三年法
律第百七号で改正、同年七月七日から施行せられ、右法律第百四十二号附則第十五
条、法律第百七号附則第六十条新法人税法附則第二十項によりそれぞれ改正前の違
反行為には従前の法律を適用することとなつているので、判示第二の(一)には法
律第二十八号、第二の(二)には法律第百四十二号、第二の(三)には法律第百七
号を適用しそれぞれ、所定の懲役刑を選択し以上は刑法第四十五条前段の併合罪で
あるから同法第四十七条第十条に則り最も重い、第二の(三)の罪の刑に法定の加
重をしたうえ被告人を懲役六月に処し、同法第二十五条により弍年間右刑の執行を
猶予し訴訟費用の負担について刑事訴訟法第百八十一条第一項第百八十二条を適用
して主文の通り判決する。
 (裁判長判事 斎藤朔郎 判事 松本圭三 判事 綱田覚一)

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