弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
1 被告が原告に対し平成10年12月25日付けでした原告を難民と認定しない
処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
事実及び理由
第1 請求
 主文同旨
第2 事案の概要
 1 事案の要旨
 本件は、本邦に在留中のエティオピア国籍を有する外国人である原告が、自
らに難民となる事由が生じたとして出入国管理及び難民認定法(以下「法」とい
う。)61条の2第1項に基づく難民の認定の申請をしたところ、被告が同申請
は、同条2項所定の期間を経過してされたものであり、かつ、同項ただし書の規定
を適用すべき事情も認められないとして、難民の認定をしない旨の処分(以下「本
件処分」という。)をしたことから、原告が同条の期間制限は難民の地位に関する
条約(以下「難民条約」という。)及び難民の地位に関する議定書(以下「難民議
定書」といい、難民条約と合わせて「難民条約等」という。)に違反し、また、原
告の申請期間の経過は、同条同項ただし書の「やむを得ない事情があるとき」に該
当するものであるから、
いずれにしても同処分は違法であると主張して、その取消しを求めるものである。
2 判断の前提となる事実(証拠を掲記しない事実は当事者間に争いがない。)
・ 原告は、昭和41年9月24日エティオピアのアジスアベバにおいて出生
したエティオピア国籍を有する外国人であり、平成9年11月13日、本国内の外
務省移民・難民安全局において有効期限を平成11年11月13日までとする原告
名義旅券を取得し、同日、本国内の移民局で許可日から1ヶ月間有効とする本国出
国許可を取得した(その後、出国許可については、平成9年12月8日に同日から
30日間有効とする許可延長がされている。)。
・ 原告は、同月18日、在アジスアベバ日本大使館において、我が国の査証
を取得し、平成9年12月14日、エティオピア・アジスアベバの空港から本国を
出国した。
・ 原告は、平成9年12月15日、タイのバンコクから新東京国際空港に到
着し、東京入国管理局成田空港支局入国審査官に、外国人入国記録の渡航目的の欄
に「business(商用)」、日本滞在予定期間の欄に「5days(5日
間)」と記載して上陸申請を行い、同入国審査官から法別表第1に規定する在留資
格「短期滞在」及び在留期間90日の許可を受け、本邦に上陸した。
・ 原告は、平成9年12月16日、東京都葛飾区長に対し、居住地を東京都
葛飾区ab-c-dとして、外国人登録法(以下「外登法」という。)に基づく新
規登録申請をした。その後、原告は、平成10年3月31日に東京都板橋区長に対
し、住居地を東京都板橋区ef-g-h-iとして、平成10年9月18日に茨城
県猿島郡j町長に対し、居住地を茨城県猿島郡j町大字kl-mとして、平成10
年12月22日に東京都港区長に対し、居住地を東京都港区no-p-qとして、
それぞれ外登法に基づく居住地変更登録申請をした。
・ 原告は、平成10年3月13日、東京入国管理局(以下「東京入管」とい
う。)において、被告に対し、在留期間の更新を申請し、同月24日、在留期間
「90日」とする在留更新の許可を受けた。原告は、以降3回にわたり在留期間の
更新を申請し、それぞれについて更新許可を受けた。同更新許可により、原告の在
留期限は平成11年3月10日までとなり、さらに在留資格を「定住者」へと変更
する許可を受け、現在も在留資格を有し、本邦に在留している。(原告本人)
・ 原告は、平成10年3月24日、東京入管において法61条の2第1項に
基づく難民認定の申請を行い、同年9月3日及び同年10月19日の両日、東京入
管難民調査官から事情を聴取されるなどの事実の調査を受けた。(乙6)
・ 被告は、平成10年12月25日、原告からの難民認定申請は、法61条
の2第2項所定の期間を経過してされたものであり、かつ、申請遅延の申立ては、
同項ただし書の規定を適用すべき事情とは認められないとして、本件処分を行い、
平成11年1月13日、原告にこれを告知した。(乙21)
・ 原告は、平成11年1月19日、本件処分を不服として、被告に対し、同
処分に対する法61条の2の4に基づく異議の申出を行った。(乙22、23)
・ 東京入管難民調査官は、平成11年2月3日、原告から事情を聴取すべく
原告の出頭を求めて事情聴取を行おうとしたところ、原告はこれを拒否した。その
ため、東京入管難民調査官は、同年2月12日、原告に対し、追加資料の提出を促
したが、原告から資料の提出はなかった。(乙24、25)
・ 被告は、平成11年6月3日、原告からの異議の申出については原処分に
誤りがない旨裁決し、同日、原告にこれを告知した。(乙27)
3 争点
 本件の争点は、本件処分の適法性(法61条の2第2項本文の適用の可否及
び同項ただし書該当性)である。
4 争点に関する当事者の主張
・ 原 告
ア 法61条の2第2項の国際法規違反
・ 我が国は、難民条約等の締約国となったことにより、難民について難
民条約等が定める義務を負うものであるところ、難民条約は、締約国が
同条約1条に定義する難民に対して様々な便宜を供与する義務を課しており、法7
章の2は、かかる国際法上の義務を国内法化したものであるから、我が国は難民条
約1条のいう難民に該当するすべての者についてかかる便宜の供与をする義務を負
うのであって、法61条の2第1項の難民の認定は、このような条約上の便宜を含
めて、我が国が難民に対して与えることとした各種の保護措置の前提として行われ
るものである。そうすると、難民条約等に定める難民の定義に厳格に従い、難民条
約のいう難民に該当する者が、難民としての庇護を求めた場合に、前記の便宜を与
えないとすることは許されないというべきである。
 しかし、法61条の2第2項の規定が存在することにより、難民認定
申請が遅れたことにより、難民認定が受けられず、便宜を与えられない場合を定型
的に作る結果をもたらすこととなり、前記の難民条約等による義務に違反すること
となる。また、同項の規定は、難民条約が定める難民の定義に加えて、「日本に入
国後、60日以内に難民認定をすること」という要件を付加することになるが、こ
のような要件を付加することは難民条約42条により同条約1条に留保を付けるこ
とが認められていないことからして、我が国が難民条約に何らの留保を付けず批
准・加入していることと矛盾する。
・ 他国の立法例を見ても、難民認定申請をするについて入国後60日以
内にしなければならないという短期間の期間制限を定めている例はないし、あった
としても極めて例外的なものである。また、国連難民高等弁務官事務所の執行委員
会は、1979年にした「庇護国なき難民の決議」の中で「迫害を受けるおそれを
有することに理由が認められる国に、難民が戻ることを余儀なくされたり送還され
たりすることになる行為は、確立された『ノン・ルフールマンの原則』に対する重
大な違反行為を構成する。」とした上で、「難民として保護を求める人々がその難
民申請を一定期間内にしなければならないと定められている場合にも、そのような
期間を遵守せず、ないしはその他の形式上の要件を履行していないことを理由とし
て難民申請を審査の対
象から除外してはならない。」としている。これらによれば、短期間の申請期間を
定めて、期間内に難民認定申請をしないものについて、難民条約上の難民であって
も難民としての庇護を与えないとすることは許されないということが国際慣習とし
て確立したものというべきであるが、法61条の2第2項の規定は、このような国
際慣習にも明らかに反するものである。
・ 以上によれば、60日という極めて短い申請期間の設定と、その例外
としての「やむを得ない事情」についての厳格かつ限定的な解釈を行った場合に
は、法61条の2の規定が、難民条約等や国際慣習法を含めた国際法規に合致しな
いこととなり、ひいては憲法98条2項に違反するものと解すべきである。
・ 被告は、難民条約等においても、難民認定手続の内容は定められてお
らず、難民認定手続は締約国の裁量によって定め得るものであると主張
するが、法61条の2第2項による期間制限は、単なる手続の定めでなく、難民の
要件に「60日以内に申請を行った者」との要件を付加するものであるから、単な
る手続の問題とはいえないし、期間を経過した場合に一切難民該当性について判断
しないという運用は、難民に該当する可能性を有する者につき難民性の判断をしな
い結果を招くものであるから、難民条約等に違反するものである。
イ 「やむを得ない事情」(法61条の2第2項ただし書)の存在
・ 仮に法61条の2第2項の規定が難民条約等に反しないとしても、前
記ア記載の難民条約等の趣旨や我が国に課せられた難民条約等上の義務
にかんがみれば、同項ただし書の「やむを得ない事情のあるとき」とは、形式的に
60日間を過ぎていても、その徒過の程度、徒過に至った理由、申請者の難民該当
性などを総合勘案してその有無が決定されるべきである。そして、その判断が著し
く合理性を欠く場合には、裁量の範囲を逸脱するものとして違法性を有するに至る
ものと解すべきである。
・ これを本件についてみると、原告が本邦に上陸した日は平成9年12
月15日であり、難民認定申請を行ったのは平成10年3月24日であるから、そ
の遅れはわずか40日ほどにすぎない。
 そして、原告は、日本において直ちに難民認定申請をしたいと考えて
いたものであるが、・自らが難民であることを裏付ける資料を本国の空港から持ち
出すことは危険であったため、日本に来たときに何らの書類も手元にはなかった。
・日本に到着したときにインフルエンザにかかっており、その後まもなく2週間以
上病臥せざるを得なかった。・日本語ができないために情報源を東京にいる外国人
に頼らざるを得ず、本人が最初に会ったウガンダ人に自分の状況を説明したが、難
民認定申請をすることは日本においては不可能であるとの意見を聞かされた。・オ
ーストラリア大使館に電話連絡して、事情を説明し、庇護を求めたところ、日本政
府に対し難民認定申請をする道があることを教えられ、入国管理局の電話番号を教
えられて、はじめて日
本において難民認定申請を行うことができること及び申請する場所を知った。・オ
ーストラリア大使館において教示された東京入国管理局の電話番号に電話したとこ
ろ、電話の応答者から「難民認定申請をするときは色々資料が必要で、資料がない
と難しい。」「在留期間が切れるまでに申請をすればよい。」などと言われたた
め、その後すぐにエティオピア本国に連絡して資料をそろえ、資料の到着後直ちに
難民認定申請をした。
 これらの事実によれば、原告が上陸後60日以内に難民認定申請がで
きなかったことには相当な理由があるというべきであり、原告が法所定の期間を経
過したことには「やむを得ない事情」が存したといえる。
ウ 憲法31条違反
 難民認定手続は、法務大臣によりされる行政手続であるところ、憲法3
1条の適正手続保障規定は行政手続に準用されるものであるが、法61条の2第2
項は、短い期間の経過をもって、本人の難民該当性の有無を審査することなく、難
民認定を拒絶することにより我が国における庇護の可能性を否定するという結果を
もたらすものであって、正当な理由なく難民認定申請を行う機会を奪われないこ
と、難民認定申請者が準備のために十分な時間を与えられることを保障する憲法3
1条に違反するものである。
・ 被 告
ア・ 難民条約等は、難民の定義及び締約国が取るべき保護措置の概要につ
いての規定を定めてはいるものの、難民の認定手続については何ら定め
ていないのであるから、難民認定手続を定めるか否か、定めるとした場合にどのよ
うに定めるかについては、各締約国の裁量に委ねられていると解すべきである。諸
外国においても各国ごとに独自の難民認定制度を定めており、その中には、我が国
と同様に申請期間に制限を設けている国や他の要件を定めている国が存するのであ
り、国家はその国の事情に応じた法律を制定し得るのであるから、難民認定手続を
どのように定めるかは締約国の立法政策上の問題である。各締約国において定めら
れた難民認定手続が、難民条約等の規定や趣旨及び各締約国の実情等を勘案し、合
理的な制度である限りは、仮に難民認定手続を遵守しなかったために締約国の難民
認定制度による難民と
して認定されない条約上の難民が生じるとしても、そのこと自体から、直ちに難民
条約等に違反するとは解し得ない。
・ 法61条の2第2項は、難民条約等の規定や趣旨及び我が国の実情等
を考慮した場合、以下のとおり、内容的にも合理性を有するものである。すなわ
ち、難民条約上の難民の定義からすれば、難民に該当する者は、迫害の恐怖から早
期に逃れるために速やかに他国の庇護を求めるのが通常であって、我が国の保護を
受けるべく難民の認定の申請をするものも速やかにその旨を申し出るべきであっ
て、難民となる事由が生じてから長期間経過後に難民認定の申請がされると、入国
当時の事実関係を把握するのが困難となり、難民の認定が適正かつ公正にできなく
なるおそれがある。そして、この60日という期間は我が国の国土面積、交通・通
信機関、地方入国管理官署の所在地等の地理的、社会的実情に照らしても十分な期
間と考えられるものである
。また、我が国において法務大臣の難民認定制度が発足した昭和57年当時には、
実際には難民に該当しないにもかかわらず、滞在国において長期間滞在又は就労す
るために、難民認定申請に及ぶ難民認定申請濫用者が重大な問題となっており、こ
のような濫用者が増加すると行政側の負担が加重となり、適正な難民認定が遅延
し、誠実な難民認定申請者にとっても不利益となることから、期間制限を設けて、
このような濫用者の申請を可及的に排除する必要があった。加えて、法61条の2
第2項ただし書は、申請期間の例外として、申請期間の経過に「やむを得ない事
情」があるときは、期間内にされた申請と同様に難民性の有無を判断することをも
合わせ勘案すれば、法61条の2第2項の規定は、難民条約等の趣旨に照らし、合
理性があると解すべきで
ある。
 実質的にみても、我が国の地理的・社会的事情に照らせば、申請者が
難民認定申請をすべきか否かについて意思を決定し、入国管理官署に出向いて手続
を行うには、60日という申請期間は十分と考えられるのであるから、速やかに難
民であることを主張して保護を求めなかったという事実自体、その者の難民非該当
性を物語っているというべきであって、実際上は、難民条約で定める難民に該当し
ながら、申請期間内に難民認定申請をしないというケースはほとんど考えられない
というべきである。
 また、我が国においては、条約上の難民であれば、難民不認定処分を
受けたものであっても、難民条約上の保護措置による利益をすべて実質的に享受す
ることが可能である。
 よって、法61条の2第2項による期間制限は、難民条約等に違反す
るものとはいえない。
・ 原告は、法61条の2第2項による期間制限が難民条約等、国際慣習
又は国連難民高等弁務官事務所執行委員会の決議に違反する旨主張するが、難民認
定手続につき、国際法上一般条約があるわけではなく、他国の立法例からみても、
国際慣習が存在しているともいえない。また、国連難民高等弁務官事務所の執行委
員会の決議には法的拘束力はないし、同決議はその内容的にも難民条約の解釈を有
権的に示したものとまではいえない。また、原告は、法61条の2第2項は、難民
の定義に新たな要件を付すもので、難民条約42条及び難民議定書7条が難民条約
1条の規定に留保を付すことを認めていないことに違反する旨も主張するが、ここ
でいう留保とは「国が、条約の特定の規定の自国への適用上その法的効果を排除し
又は変更することを意
図して、条約への署名、条約の批准、受諾若しくは承認又は条約への加入の際に単
独で行う声明」をいう(条約法に関するウィーン条約2条の1(d))から、難民
条約1条の規定について何らの留保がされているとはいえない。
イ・ 法61条の2第2項が60日以内に難民認定申請を行わねばならない
と定めている理由は、前記のとおりであるが、そのような趣旨からすれ
ば、同条ただし書の「やむを得ない事情」とは、本邦に上陸した日又は本邦にある
間に難民となる事由が生じた場合にあってはその事実を知った日から60日以内に
難民認定の申請をする意思を有していた者が、病気、交通の途絶等の客観的な事情
により物理的に入国管理官署に出向くことができなかった場合のほか、本邦におい
て難民認定の申請をするか否かの意思を決定するのが客観的にも困難と認められる
特段の事情がある場合をいうものと解すべきである。
・ 原告は、法61条の2第2項所定の60日の期間を経過した後に難民
認定申請をしたものであるところ、原告の主張する理由は、インフルエンザにかか
ったことを除けば、いずれも交通の途絶等の客観的事情により物理的に入国管理官
署に出向くことができなかった場合でなく、本邦において難民認定の申請をするか
否かの意思を決定するのが客観的にも困難と認められる特段の事情がある場合とは
認められない。
 入国時において日本の難民認定制度の存在や60日の期間制限につい
て知らなかったとしても、入国時の審査の際に庇護を求める旨申し述べれば足り、
現に原告は本邦での入国審査の際に別室で長時間にわたり審査を受けており、他に
も庇護を求める機会があったというべきである。また、原告の主張によっても、入
国後1ヶ月して、オーストラリア大使館に電話をしたとき、日本の難民認定手続に
ついて知ったというのであるから、その時点で難民認定申請をし得たはずである
し、法務省入国管理局は、昭和57年1月から難民認定手続案内を作成して、各地
方入国管理局の窓口に備え、必要に応じて頒布するなど、難民認定制度について案
内している。難民認定申請手続について知らなかったとしても、外国人が難民認定
申請することについて支
障はない。
 さらに、原告は、日本に入国した翌日に日本の公的機関である東京都
葛飾区長に対し、外登法に基づく新規登録申請をしているのであり、原告は、英語
は自由に読み書き会話することができるのであるから、言葉の問題はそれほど問題
になり得るとは考えられないし、原告自身がウガンダ人からの話によっても、日本
で難民認定申請できる方法があると信じていたというのであるから、何ら難民認定
申請をしなかった理由になるものではない。
 東京入国管理局の外国人在留総合インフォメーションセンターでは、
難民認定の申請の相談は非常にデリケートなケースであるため、通常難民認定申請
を担当する部門を案内する扱いをしているのであって、難民認定手続について相談
をしたとしても、申請の期間や申請の方法について誤った回答をするとは考えにく
い。
 そして、インフルエンザにかかり2週間余病臥せざるを得なかったと
しても、2週間余であれば60日以内に申請できない理由にはなり得ず、さらに2
週間余の病臥期間に比して、申請遅延期間は39日間とより長期に及んでいる。 
 以上によれば、本件申請について法61条の2第2項ただし書の規定
にいう「やむを得ない事情」があったとは認められない。
ウ 憲法31条違反
 難民条約といえども、入国及び在留は、国の主権的権限に基づいて決す
るという国際法上確立した考えに何ら変更を加えるものではなく、迫害国への送還
を禁止するノン・ルフールマン原則は、法務大臣の難民認定を受けるか否かに関わ
りなく保障されているものであるし、在留の拒否の判断に当たっては、迫害にかか
る申立ては十分に検討されているのであるから、かかる見地からみても原告の主張
は失当である。また、法は60日以内の申請を求めているにすぎず、60日以内の
立証を求めているわけではないので、難民認定申請者が準備のために十分な時間を
与えられないこともない。
第3 争点に対する判断
1 難民条約は、難民認定手続について何らの定めをおいていないのであるか
ら、締約国は難民認定手続をどのようなものとするかについては一定の裁量を認め
られていると考えられる。被告の主張はこの限度では正当である。しかし、難民条
約の締約国は、同条約上の難民について同条約の定めに従った取扱いをすべき義務
を有するのであるから、その前提として難民としての取扱いを求める者が果たして
難民か否かを認定するに当たり、一定の要件を満たす者を難民か否かを審査するこ
となく難民とは取り扱わないと定めることは、取りも直さず、我が国においては難
民のうち一定の要件を満たす者は難民として取り扱わないと定めているに等しく、
そのような定めは、難民認定の手続にとどまらず難民該当性の要件について難民条
約には存在しない要件
を独自に定めたものであって、締約国に認められた裁量権を逸脱するものとして、
難民条約に違反するものといわざるを得ない。
 このことを前提として、法61条の2第2項を検討するに、仮に、この規定
がたとえ難民であってもその所定の期間内に難民認定申請をしなかった者は我が国
において難民として取り扱わないとの効果をもたらすものであるとするならば、同
項の定めは、難民条約の要件に加えて所定の期間内に申請をしたことを難民として
取り扱うことの要件として定めたものとなり、上記の理由により、難民条約に違反
するものとなる。しかし、法の難民認定制度においては、難民の認定には、その者
が難民であるとの公定力が生ずるものと解すべきであるが、少なくとも同項違反を
理由とする難民不認定処分には、当該申請者が難民ではないことを公定力をもって
確定する効果はないと考えられ、例えば、難民条約33条のノン・ルフールマン原
則を受けた同法53
条の適用に当たっては、前記の難民不認定処分を受けた者について直ちに難民該当
性がないものとはせず、送還先の国が法53条に規定する領域内の国か否かを審査
することとされているのであり、そのほかにも、難民条約が締約国の義務として定
めている事項につき、前記難民不認定処分を受けたことのみをもって当該申請者を
難民として取り扱わないとしている点は見当たらない(もっとも、難民条約28条
が、締約国は、合法的にその領域内に滞在する難民に対し、国の安全又は公の秩序
のためのやむを得ない理由がある場合を除くほか、その領域外への旅行のための旅
行証明書を発給するものとするとしている点は、前記難民不認定処分を受けた者に
は旅行証明書が発給されないものとなると解さざるを得ないことからすると、疑問
が生じないでもない
が、この点については、難民認定を受けない難民についても、本邦に在留し、その
在留期間の満了の日以前に本邦に再び入国する意図をもって出国しようとするとき
は、その者の申請に基づき、被告が再入国許可を与えることができ(法26条1
項)、当該許可にかかる外国人が旅券を所持していない場合で国籍を有しないこと
その他の事由で旅券を取得することができないときは、法務大臣は入国審査官に再
入国許可書を交付させるもの(同条2項)とされ、再入国許可書が、当該外国人が
再入国許可に基づき本邦に入国する場合に旅券とみなされる(同条7項)との取扱
いがされていることに照らすと、難民認定又は同不認定処分を受けたか否かにかか
わらず、難民条約の定めに従った取扱いがされていることとなり、結局、この点に
ついても、前記難民不
認定処分がされたことのみをもって当該申請者について我が国が難民条約上の義務
を履行していないとはいえないこととなる。)。すなわち、前記難民不認定処分
は、当該申請者を難民と認定しないというにとどまり、難民でないと確定する効果
を生じさせるものではないのであるから、上記の説示に照らすと、法61条の2第
2項が難民条約に違反するとはいえない。
 もっとも、難民の認定を受けた者は、そのことのみをもって我が国において
は難民条約等に基づく難民としての取扱いを受け得るのに対し、前記難民不認定処
分を受けた者は、難民としての取扱いを受けるために逐一自己が難民であることを
主張立証しなければならないのであるから、同じ難民でありながら難民の認定を受
けた者に比べて著しく不安定かつ不利益な立場に置かれることは否定できないので
あり、このように難民の中に待遇を異にする2種類のグループを設けることは、直
ちに難民条約に違反するとまではいえないまでも、難民条約の趣旨に忠実な立法と
いえるか否かには疑問が生ずるものというほかない。また、難民条約を離れて立法
の合理性という観点からみても、難民認定制度は、本来、難民の認定を統一的に行
うことを目指したも
のであるにもかかわらず、上記のように前記難民不認定処分を受けた者について
は、統一的な難民認定機関の判断を受ける機会がないまま、難民の認定を担当して
いない他の行政機関においてその難民該当性を審査し判断せざるを得なくなるので
あるから、そのような者が大量に発生するならば、わざわざ統一的な難民認定機関
を設けたこと自体に疑問が生ずるし、事務の非効率及び判断の不統一など制度の趣
旨に反する弊害が多発するのであり、制度自体の合理性に疑問が生ずるというほか
ない。これらの点からすると、法61条の2第2項の解釈に当たっては、少なくと
も同項ただし書を合理的に解釈することにより、同項違反を理由とする難民不認定
処分をし得る場合を限定するのが、難民条約の趣旨及び法が定める難民認定制度の
趣旨に合致すると考え
られる。
 このような観点から、法61条の2第2項ただし書の「やむを得ない事情」
の解釈について検討するに、これを被告主張のように「本邦に上陸した日又は本邦
にある間に難民となる事由が生じた場合にあってはその事実を知った日から60日
以内に難民認定の申請をする意思を有していた者が、病気、交通の途絶等の客観的
な事情により物理的に入国管理官署に出向くことができなかった場合のほか、本邦
において難民認定の申請をするか否かの意思を決定するのが客観的にも困難と認め
られる特段の事情がある場合」と限定的に解することは、必然的に同項違反に基づ
く難民不認定処分を多発させる点で難民条約の趣旨及び法が定める難民認定制度の
趣旨に合致せず、ひいては法の立法目的に反するものと考えられるし、難民の置か
れている状況及び難
民が採るであろうと想定される行動様式に照らすと、難民にとっての「やむを得な
い事情」に合致しない解釈といわざるを得ない。すなわち、被告は、難民は本邦に
入国後直ちに難民認定申請をして保護を求めるのが通常であり、難民でありながら
長期間難民申請をしないことは想定し難いとの前提に立っているが、難民の立場に
なって考えると、自らが難民であると表明することは、故国との絶縁という重大な
結果をもたらすばかりか、それ自体に危険を伴う行為であるから、我が国が信頼す
るに足りるか否かに不安を抱く場合もあろうし、そうでなくても、我が国に平穏に
在留できているならば差し当たり迫害を受ける危険から逃れられているのであるか
ら、そのような状態が続く限りは難民であることを秘匿し、そのような状態が維持
できなくなって初め
て、いわば最後の手段として難民であることを理由に保護を求めるというのも無理
からぬものと考えられる。
 このことは、次のように、諸外国の立法例や諸外国及び我が国の難民認定の
実情からも裏づけられるものである。第1に、諸外国の立法例については、証拠
(甲9、10の1ないし4、12、14の1及び2)によると、欧州諸国をはじめ
先進国で難民認定申請に期間制限を設けている国はほとんどなく、米国は申請期間
を1年間に限定しているものの何らかの在留資格を有していた場合はその資格を喪
失した時点から制限期間を起算するとの解釈が採られ(欧州諸国のうち唯一申請期
間を制限しているベルギーにおいても、これと同様の定めがある。)、我が国とは
異なり、上記のような難民の立場に配慮した取扱いとなっていることが認められ
る。第2に、諸外国及び我が国の難民認定の実情については、証拠(甲14の1及
び2)によると、ニュー
ジーランドでは入国後相当期間経過後の申請についてもそのことを理由に審査を拒
否することはなく、難民認定をした事例も存在することが認められ、ドイツの実情
を紹介した文献(川島慶雄「西ドイツにおける難民概念の形成」阪大法学第96号
1頁以下、第99号193頁以下、第105号97頁以下、第112号1頁以下)
中にも入国後相当期間経過後にされた申請に基づき難民認定がされた事例が紹介さ
れているし(第99号217頁、第105号98頁、102頁、第112号7頁、
10頁等)、我が国においても、入国後60日以上経過後にされた申請に基づいて
難民認定がされた事例が存在することは、同種事件の審理を通じて当裁判所に顕著
な事実であって、特に、この種事案の先例として引用される乙第28号証の事件の
原告が、同証拠のと
おり、法61条の2第2項違反を理由に難民不認定処分を受けたものの、その後も
我が国に在留しつつ難民認定申請をしたところ、最近、難民の認定を受けたことは
広く報道された公知の事実であって、第1回の申請以降、当該原告が我が国に在留
し続けていたことやその間の同人の国籍国の状況に照らすと、同人に第1回の難民
不認定処分後に初めて難民に該当する事由が生じたとは想定し難いところである。
以上によると、法61条の2第2項ただし書の「やむを得ない事情」につい
ての被告の解釈は到底採用できないものであり、この点については、前記の難民の
実情等に照らすと、我が国において平穏に在留している以上は難民認定申請をしな
いことも難民にとっては定型的に「やむを得ない事情」があるというべきであり、
少なくとも適法な在留資格に基づいて在留している間にされた申請については、そ
れが申請権の濫用にわたるなど難民としての保護に値しないと認められる特段の事
情がなく、実体審査をするまでもなく難民に該当しないことが明らかな場合でない
限りは、申請者の難民認定制度に関する知識の有無や申請を決意した時期等にかか
わらず、入国後60日以内にされなかったことについてやむを得ない事情があった
ものと解するのが相当
であり、このように緩やかに解することが難民条約等はもとより法の立法目的にも
かなうものと考えられる。
2 以上を前提として本件申請の経緯を検討するに、証拠(甲1、2、3、乙1
ないし7、19、20、原告本人)によると、以下の事実が認められる。
・ 原告は、本国エティオピアにいたころアムハラ部族の団体であるAAPO
(全アムハラ人民機構)のメンバーであったが、当時の政府は、アムハラ部族を圧
迫しAAPOのメンバーを逮捕投獄することが多く、原告自身も平成9年11月に
2度目の身柄拘束を受けたことから、再度逮捕されることを避けるため、外国に出
国しようと考え、AAPOのメンバーに1万ドルほどの金を渡して、出国の手続き
を行うように頼んだ。原告は、エティオピアにいたころから、一般に難民として保
護される制度が存在することを知っており、エティオピアを出国する際、AAPO
のメンバーから、どこの国に行ったとしても難民認定申請をするようにと言われ
た。原告は出国前日に電話を受け、翌日出国するので、空港に来るよう言われ、空
港に行ったところ、行
き先が我が国であることを告げられ、空港で出会った者とともに出国することとな
ったが、この者はAAPOのメンバーではなく原告の出国理由についても認識がな
い様子であった。原告は、出国の際から、我が国で庇護を求めるつもりであった
が、日本に難民認定制度があるか否かについては知らなかったし、渡航が急きょ決
まったことから精神的に不安定な状態のまま我が国に到着した。
・ 原告は、平成9年12月15日に成田空港に到着した際、別室に連れて行
かれ、入国警備官から1時間ほど入国の目的等についての質問を受けたが、自らが
居住したことのある旧ソビエトでは空港で難民認定申請すると強制退去させられる
ことがあったことや、出国以来同行している者から、我が国で強制退去させられた
経験があると聞いたことに加え、精神的に不安定な状態にあったことから、入国審
査を通過すること自体に不安を感じ、入国時には難民認定申請をせず、商用で来日
したとして、会社名や宿泊先のホテルなど虚偽の事実を述べて入国した。
・ 原告は、入国後、出国以来同行している者とともに、東京都葛飾区aのゲ
ストハウスに宿泊し、翌日には葛飾区役所に出向き、外登法に基づく新規登録を行
った。その際は、英語での意思疎通を行ったが、その際も、難民としての保護を求
めることはしなかった。
・ 原告は、入国直後、インフルエンザに罹患し、10日から13日間ほど家
を出ることができず、その間、在留や難民認定に関する活動は行わなかった。
・ 原告は、インフルエンザが回復した後、難民認定のことについて、ゲスト
ハウスで一緒になった者に尋ねようとした。ゲストハウスではエティオピア人もい
たが、危険を避けるため同国人とは付き合いたくなかったので、ウガンダ人の年長
の者に難民認定の制度について尋ねたが、「難民認定申請などはできないし、何も
しない方がよい。入管に行けば追放されてしまう。」などと言われた。また、1月
に入ってからは、外国人が多く集まるrに行き、日本に15年在住するエティオピ
ア人と知り合いになったが、その者からも難民認定申請などはできないと言われ
た。
・ 原告は、1月中旬に外国人向けの広告を載せている雑誌の中で、オースト
ラリア大使館の電話番号を見つけたため、電話をし、オーストラリアに難民として
入国したいと話をしたところ、「日本にいる以上、最初に日本の入国管理局に行く
べきだ。行っても捕まることはない。」と言われ、日本の入管の電話番号を教えら
れた。
・ 原告は、その後、東京入管に電話をし、難民の認定について尋ねた。原告
は、その回答として「難民認定申請をするには資料が必要である。」「申請はビザ
が切れるまでに行えばよい。」と言われたと理解した。
・ 原告は、出国時に空港で難民性を基礎付ける書類を持っていることが自ら
に不利になると考えていたことから、何らの書類も携えて来なかったため、直ちに
エティオピアに電話をし、弟に必要な書類を取りそろえることを依頼した。弟は、
自らが投獄されていた証明書、AAPOのメンバーであることの証明書を送付し、
原告は、その書類の到着の2、3日後である平成10年3月24日に東京入管にお
いて、難民認定申請を行った。
・ 原告については、国連難民高等弁務官事務所が、同人につき関心を示して
いる人物であり、同人に対し助力を要請する旨の証明書を発行しており、同事務所
の職員は、原告が日本で定住者の資格を得ているので、国連難民高等弁務官が難民
として認定し、第三国への出国の支援をする等の活動はしていないが、「強いケー
ス」であるため、証明書を発行したと述べた。
3 以上の事実及び前記第2、2の事実によれば、原告は、本邦入国後、難民認
定の申請をするまでの期間が法61条の2第2項の定める60日の期間を経過して
いるが、同申請は、適法な在留資格に基づいて在留している間にされたものである
から、同申請が申請権の濫用にわたるなど難民としての保護に値しないと認められ
る特段の事情がなく、実体審査をするまでもなく難民に該当しないことが明らかな
場合でない限りは、同申請が上記期間内にされなかったことについて同項ただし書
の「やむを得ない事情」があったものと認めるのが相当である。そして、原告は、
本邦入国後、インフルエンザにかかり2週間ほど何らの活動をしない期間があった
が、その後は一貫して庇護を受けるための活動を行っていて、上記期間の経過はし
たものの、難民認定
申請に至るまで申請のための活動を継続し、準備ができて直ちに申請を行ったもの
と認められ、申請までの期間が上記期間を超えたことは、当初、インフルエンザに
より活動ができなかったこと、我が国の難民認定制度の存在及び内容を知ることが
できるまでに日数を要したこと、申請に資料の送付が必要であると誤解したことに
よるが、それらは原告の置かれた状況にかんがみれば、いずれも無理からぬ事情で
あると認められ、前記の難民としての保護に値しないと認められる特段の事情があ
るとは認め難いし、実体審理をするまでもなく難民に該当しないことが明らかな場
合に該当すると断定できるような事情も見当たらない。
4 被告は、入国時の空港、外国人登録時、在留期間更新申請時に庇護を求めな
かったこと、入国後長期間にわたり入国管理官署に直接問い合わせをしなかったこ
と等によれば、当初から難民認定申請の意思がなかったものであり、単に期間を徒
過したにすぎない旨の主張をするが、手持ちの資料が何もない状況で難民認定申請
を行った場合、送還されてしまう可能性を考えて申請を躊躇することは十分あり得
ることであるし、また、一般に外国人にとっては、入国の管理機関と難民の認定機
関が同一かどうかも知り得ない上(甲13号証によれば、現にニュージーランドで
は入国管理を行う機関と難民認定の判断機関とは独立の存在であるとされてい
る。)、各行政機関につきそれがどのような役割の機関であるかについて理解する
のは容易でないことに鑑
みれば、入国当初や在留期間更新時、外国人登録時に庇護を求めなかったとして
も、そのこと自体から難民認定申請の意思がなかったとまでは認められない。難民
である外国人が、取りあえず入国が可能な方法により入国をし庇護については入国
後考えようとするのも、上記のとおり無理からぬところであり、特に、原告は、旧
ソビエトでの経験や航空機に同乗した者の話により、日本の入国管理官署に対して
悪印象を抱いていたのであるから、機会があったのに申請をしなかったことや、入
国管理官署に問い合わせをしなかったとの点から、原告に難民認定申請の意思がな
かったということはできない。現に、原告は、オーストラリア大使館に電話をした
り、エティオピアの家族に自らが難民であることを基礎付ける資料の送付を依頼し
ており、その到着の直
後に難民認定の申請を行っているのであるから、むしろ、難民認定申請の意思があ
ったとみるべきであり、しかも、何かと不自由な状況の下にもかかわらず、自分な
りにはできる限りすみやかに手続を執ったと評価すべきである。
 また、被告は、原告が東京入管に電話し、資料が必要だと言われたとか、ビ
ザが切れるまでに申請を行えばいいと言われたとしている点について、そのような
案内をすることはあり得ず、原告の証言自体が信用し得ないことの根拠にもなると
述べる。確かに、被告の主張する案内の運用によれば、入国管理局職員が誤った案
内をする可能性は低いと言わざるを得ないが、実際に、原告がどのような質問を
し、入国管理局職員がどのような案内をしたかはともかく、原告は、電話の内容か
ら申請について資料が必要であるとの理解をし、直ちに資料の送付を本国に依頼し
て、それが到着した直後に難民認定申請を行っているものであるし、原告の言語の
能力等によれば、そのような理解が誤解であったとしても、そのことにつき、非が
あるとまでいうことは
困難であって、原告は、案内についての自己の理解に沿って難民認定申請に向けた
活動をしているといえるので、被告の主張は採用し得ない。
5 結論
 以上によれば、本件処分は、法61条の2第2項ただし書の「やむを得ない
事情」があるのに、それが存しないとしてされたものであり、同条の条約違反等の
点について判断するまでもなく、違法であるから、これを取り消し、被告において
改めて原告の難民該当性について審理判断を行うのが相当である。
第4 結論
 以上によれば、原告の請求は理由があるからこれを認容することとし、訴訟費
用の負担につき行政事件訴訟法7条、民事訴訟法61条を適用して、主文のとおり
判決する。
東京地方裁判所民事第3部
裁判長裁判官   藤山雅行
裁判官   村田斉志
裁判官   廣澤 諭

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