弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人阪口亮人上告趣意第一点について。
 しかし、原判決は「被告人両名(被告人C同A)は、……出征中の徴発行為を思
い出し挙銃を使つて強盗をしょうと企て……
 第一被告人両名は右Bを加え共謀の上、(一)昭和二一年一一月二四日午後六時
ごろ……(二)同年同月三〇日午後七時ごろ、A、B両名はそれぞれ実包を装填し
た前記ブローニング拳銃及び九四式拳銃を携え前同様Cの運転する前記自動車に同
乗して、市川市ab番地D方に至りCは、同家附近に駐車中の自動車に待機して見
張をしA、B両名は、それぞれ持つて居たタオルやマフラーで覆面した上、同家の
屋内に侵入し、右Dに対し拳銃を突き付け、又はこれを発射し「金を出せ出さぬと
ぶつぱなすぞ」と脅迫し、その抵抗を抑圧して、同人所有の現金一万五千円位を強
取し」と判示しているのであるから被告人は原審相被告人A第一審相被告人Bと判
示強盗を共謀し且つ被害者の居宅附近まで同人等を運搬し見張をしていたものであ
る。そして右判示第一の二の事実の認定は原判決挙示の証拠によつてこれを肯認す
ることができその間違法はない。ところで強盗の共謀をした者はたとい自ら暴行脅
迫強取等の強盗行為を分担しなくても、他の共謀者がした右強盗行為によつて自己
の犯罪遂行の意思を実現したものと認められる以上なお共同正犯としての罪責を免
れることのできないものであることは当裁判所屡次の判決に示すとおりであるから
たとい被告人において右強盗行為を分担しなかつたとしても判示のように強盗の共
謀をし且つ見張をしていた以上被告人は判示強盗の共謀者たる原審相被告人A第一
審相被告人B等がした強盗の共同正犯たる罪責を免れることができないものといわ
なければならぬ。されば原審が判示事実に対して刑法二三六条一項同六〇条を適用
し被告人を処断したからといつて、原判決には所論のように擬律錯誤の違法は存し
ない。論旨はそれ故理由がない。
 同第二点について。
 しかし、証拠の取捨乃至証拠調の限度は法令の範囲内において事実審たる原裁判
所の裁量に委せられていることがらである。されば原審相被告人Aの原審公判廷に
おける「被告人Cは見張をしていた」旨の供述を採るか、それとも、被告人の同公
廷における「見張をしていない」旨の供述を採るかは、事実審たる原裁判所の裁重
権に属するところであつて、必ずしも所論のような検証をした上でなければその採
否を決定し得ないという筋合のものではない。そして原判示事実は原判決挙示の証
拠によりこれを肯認することができる従つて原判決には所論の不法は存しない。所
論は上告適法の理由とならぬ。よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
 検察官 長部謹吾関与
  昭和二五年一月一九日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛