弁護士法人ITJ法律事務所

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平成26年(あ)第1870号詐欺被告事件
平成28年3月23日第一小法廷決定
主文
本件上告を棄却する。
当審における未決勾留日数中370日を本刑に算入する。
理由
弁護人渡邉靖子の上告趣意は,単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であ
って,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論に鑑み職権で調査すると,第1審判決が認定し,原判決が是認した事
実関係の下においては,第1審判決が判示第1(平成19年1月12日から平成2
2年1月26日までの145回にわたる振込入金にかかる各所為)と判示第2(平
成22年2月22日から平成25年9月27日までの70回にわたる振込入金にか
かる各所為)を併合罪として処断したのは,法令の適用を誤ったものというべきで
あるが,本件事案に照らせば,いまだ刑訴法411条を適用すべきものとは認めら
れない。
よって,同法414条,386条1項3号,181条1項ただし書,刑法21条
により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官山浦善樹裁判官櫻井龍子裁判官池上政幸裁判官
大谷直人裁判官小池裕)

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