弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告代理人熊谷尚之、同面洋、同高島照夫の上告理由第一点について。
 訴外Dと上告人Aとの間の本件映画興行に関する共同事業につき、右両名の間に
は、同人らが死亡したときはその相続人が当然に右共同事業の営業に関する被相続
人の地位を相続する旨の暗黙の合意が成立しており、そして、その合意は訴外Dが
死亡するに至るまで存続していた、とした原審の認定判断は、原判示(その引用す
る第一審判決の判示を含む。以下同じ。)の事実関係、とくに、右共同事業は兄弟
二人だけの事業であつて、各自の出資額、営業財産の管理処分、業務執行の方法、
第三者に対する関係等についての詳細な取極めがなされておらず、共同事業として
の団体的性格が非常に稀薄であつたこと、右共同事業の内容は映画興行であつて、
その事業経営者の地位が一身専属的なものと解しなければならないほど個人的性格
の強いものであつたとは考えられないこと等の事実関係に照らし、首肯することが
できないわけではない。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の
適法にした証拠の取捨判断および事実の認定を非難するに帰し、採用することがで
きない。
 同第二点について。
 原審が適法に確定した原判示の事実関係のもとにおいて、本件映画興行事業は、
訴外Dが死亡した当時においても、同人と上告人Aとの間の民法上の組合契約に類
似する一種の無名契約にもとづく共同事業であつた、とした原審の認定判断は、正
当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、
原審の適法にした証拠の取捨判断および事実の認定を非難するものにすぎず、採用
することができない。
 同第三点の一について。
 本件映画興行事業は、訴外Dが死亡した当時においても、同人と上告人Aとの間
の民法上の組合契約に類似する一種の無名契約にもとづく共同事業であつた、とし
た原審の認定判断が是認することのできるものであることは、上告理由第二点につ
いて判示したとおりである。そして、原審が所論の判示部分においていう、右訴外
人ないしその相続人である被上告人らが右共同事業の営業について有する持分とは、
同人らが右共同事業の目的のために存する有機的包括的一体たる営業財産について
有する権利ないしその権利の割合を意味するものであることは、原判示に照らして、
明らかである。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の適法にし
た事実の認定を争い、または、原判決を正解しないでこれを非難するものにすぎず、
採用することができない。
 同第三点の二について。
 民法上の組合契約ないしそれに類似する無名契約にもとづく共同事業において、
その契約当事者間に、同人らが死亡したときはその相続人が当然に右共同事業に関
する被相続人の地位を相続する旨の合意が成立していたときでも、右契約をもつて
委任された業務執行者の地位自体までが相続の対象となるものでないことは、所論
のとおりである。しかしながら、民法上の組合契約ないしそれに類似する無名契約
にもとづく共同事業においては、その契約をもつて特定の契約当事者に対し業務の
執行を委任した場合でないかぎり、すべての契約当事者が共同して業務の執行に参
加する権利を有するものと解するのが相当であるところ、本件においては、訴外D
と上告人Aとの間の契約をもつて同人らのいずれかに対し業務の執行を委任した旨
の主張立証はなく、むしろ、原判示によれば、同人らの間には本件共同事業の業務
の執行につき何らの取極めもなされていなかつたことが認められるというのである。
してみれば、論旨は、ひつきよう、原審において主張されなかつた事実関係ないし
原審の認定にそわない事実関係を前提として、原判決を非難するに帰し、採用する
ことができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    関   根   小   郷
            裁判官    田   中   二   郎
            裁判官    下   村   三   郎
            裁判官    松   本   正   雄
            裁判官    飯   村   義   美

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