弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件控訴を棄却する。
         理    由
 検察官富山地方検察庁検事正検事野田実治の控訴趣意は、昭和三十年七月二十三
日付控訴趣意書記載の通りであるから此処にこれを引用する。
 論旨第一点について。
 記録を検討すれば、原判決は、本件起訴状掲記第四、第五の公訴事実につき、
「原審証拠調の結果に依り、当該事実を肯認するに充分であるが、他方、弁護人提
出に係る戸籍謄本の記載に依れば、被告人Aと被害者Bとは、別居中の三親等の親
族関係にあることが認められる。」とした上、「刑法第二百四十四条の親族相盗に
関する規定は、森林窃盗の場合にも適用があると解するところ、本件公訴事実中前
掲部分については告訴権者Bの告訴のあつたことが認められない。」と言い、該部
分に対し、被告人Aに対する<要旨>関係忙於て、公訴棄却の言渡をしたのであるこ
とを認め得る。よつて、其の当否を案ずるに、刑法第二百四十四条は「直系
血族、配偶者及ヒ同居ノ親族ノ間ニ於テ第二百三十五条ノ罪及ヒ其未遂罪ヲ犯シク
ル者ハ其刑ヲ免除シ其他ノ親族ニ係ルトキハ告訴ヲ待テ其罪ヲ論」ずる旨規定して
居るのであつて、これを法文の文字の上より見れば、恰も同条は刑法所定の窃盗罪
についてのみその適用があり、特別法の定める窃盗罪に対しては、その適用を見な
いものであるかの如き観がない訳でないけれども、しかしながら、刑法第二百四十
四条に所謂「第二百三十五条の罪及び其未遂罪」とは、「窃盗罪及び其未遂罪」と
言うのと同義語であり、特別法所定の窃盗罪を除外する趣旨を、毫も其の中に含む
ものでないと解することも出来るのみならず、斯く解釈することにより、法定刑の
重い刑法の罪について、相盗例の適用があるにも拘らず、法定刑の軽い森林窃盗に
ついて、その適用がないことより生ずる刑政上の不均衡を、回避することが出来る
と考える。検察官の所論は、森林保護に関する国家政策を重視するの余り、森林窃
盗もまた窃盗罪であり、窃盗罪け窮極に於て財産犯であることを看過するに至つた
ものであつて、当審のこれに賛同するを得ないところである。これを記録に徴する
に、原審証拠調の結果を綜合すれば、本件起訴状掲記第四、第五の事実を肯認する
に足ることは、所論の通りであるけれども、弁護人の提出に係るA、Bの各戸籍謄
本の記載、証人Bに対する原審証人尋問調書の記載に依れば、被告人Aと被害者B
とは、別居中の三親等の親族関係にあることを認め得る。しかるところ、記録を精
査するも、前記公訴事実につき、告訴権者Bより捜査官憲に対し、告訴状の提出、
その他告訴意思の表示が為されたことを認め難く、却つて原審法廷に於ける証人B
の証言によれば、同人は告訴する意思を持つて居ないことを明白に表示しているこ
とをさえ認め得る。そうして見れば、本件公訴事実第四、第五については、告訴権
者Bの、告訴のあつたことが認められないとし、右部分につき、刑事訴訟法第三百
三十八条第四号を適用した上、公訴棄却の言渡をした原判決は、法令の解釈適用を
誤つたものでないから論旨は理由がない。
 論旨第二点について。
 被告人等の性行、経歴、境遇、犯罪の状況其の他量刑に影響すべき諸般の事情を
斟酌して案ずるに被告人に対する原判決の科刑はいずれも相当である。論旨は採用
し難い。
 よつて、刑事訴訟法第三百九十六条に則り主文の通り判決する。
 (裁判長判事 水上尚信 判事 成智寿明 判事 沢田哲夫)

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