弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破棄する。
     本件を仙台高等裁判所に差し戻す。
         理    由
 上告代理人三島保の上告理由について。
 論旨は、被上告人らはいずれも訴外Dが上告人から金一五万円を借り受けるに際
し連帯保証をすることを承諾し、同訴外人に被上告人らの実印を交付して上告人と
の間にその旨の保証契約をするにつき代理権を授与したものである。実印は日常の
取引において重要視されるものであるから、第三者は実印を交付された代理人がそ
の実印を使用して取引する場合には代理人にその取引をする権限があるものと信ず
るのは当然である。従つて、訴外Dが被上告人らに代わり、交付された実印により
上告人との間に本件手形割引契約を結び、同訴外人の負担する債務につき保証する
旨の契約をするに当つては、特段の事情の存しない限り、上告人において同訴外人
にこのような保証契約をする権限があるものと信ずるのは当然であり、しかもこの
ように信ずるにつき過失はないのであるから、上告人には同訴外人に右保証契約を
する権限があつたものと信ずべき正当の事由があつたものといわざるを得ないので
ある。しかるに、原判決は上告人(控訴人)側にはいまだもつて右Dに被上告人ら
(被控訴人ら)を代理して保証契約を上告人と結ぶ権限があると信ずべき正当の事
由があつたものとすることはできないと判示して上告人の主張を排斥したことは、
民法一一〇条の解釈適用を誤つたか、理由不備、審理不尽の違法があり破棄を免れ
ないと主張する。
 本人が他人に対し自己の実印を交付し、これを使用して或る行為をなすべき権限
を与えた場合に、その他人が代理人として権限外の行為をしたとき、取引の相手方
である第三者は、特別の事情のない限り、実印を託された代理人にその取引をする
代理権があつたものと信ずるのは当然であり、かく信ずるについて過失があつたも
のということはできない。そして、かかる場合に右の第三者は、常に必ず本人の意
思を確め、行為者の代理権の有無を明らかにしなければならないものと即断するこ
ともできない。しかるに原判決は、上告人において、被上告人らはDが上告人から
一五万円を借り受けるにつき連帯保証人となることを承諾し、Dに保証契約を締結
する代理権を与えた上、四〇万円の借受についてもその保証書には被上告人らの実
印が押されている以上、上告人は右Dに被上告人らを代理して右四〇万円の借受契
約について上告人との間に連帯保証契約を締結する権限ありと信ずべき正当な事由
があつたと主張したのに対して、被上告人らがDに実印を交付して一五万円の貸借
につき保証契約締結の代理権を与えたかどうか、Dが右実印を使用して四〇万円の
貸借につき被上告人らを代理して保証契約を締結したとしても上告人においてDに
代理権があつたと信ずべき正当の事由がなかつたと認められるべき特別の事情があ
つたかどうかの点について、首肯するに足りる説明をしないまま、上告人の本訴請
求を排斥したことは、審理不尽による理由不備の違法があるものといわなければな
らない。
 よつて本件上告を理由あるものと認め、民訴四〇七条一項に従い、裁判官全員の
一致で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    高   橋       潔
            裁判官    石   坂   修   一

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