弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人弁護士古屋福丘の上告理由第一点について。
 本件土地の所有権がDの死亡に因りその共同相続人である被上告人B1、B2、
被上告人B3の被相続人であるE及び訴外F、G、Hに移転し、右六名の所有に帰
したところ、上告人は右F、G、Hの持分を買い受けたこと、これより先き前示D
から上告人に対し、同人が本件土地の上に本件建物を所有していた関係から本件建
物の収去及び本件土地明渡請求の訴が提起されており、右訴訟においてDの勝訴の
判決が言い渡され右判決は確定したこと、右判決が本件において上告人から執行の
排除を求められている債務名義であることは、原判決の確定した事実である。
 さすれば上告人は前示B1、B2、Eとともに本件土地の共有権者となると同時
に右債務名義上の権利すなわち前示建物収去並びに土地明渡の請求権という不可分
債権の準共有者たる関係に立つに至つたものと認めるを相当とすべく、従つて、債
権債務が全く同一人格者に帰しいわゆる混同を生じた場合とは異り、前示B1、B
2、Eは民法四二九条の法意に従い上告人に対し本件債務名義上の権利を行使し得
べき筋合である。そしてこの場合本件土地について、また、本件建物について、上
告人の所論買取請求権行使の結果それぞれ共有関係が発生したからといつて、それ
だけで右関係に消長あるべきわけのものではない。原判決は結局叙上と同一轍の判
断に出でたものであつて、その判断の過程に所論のかきんあるを認め難い。所論は
ひつきよう叙上と相容れない独自の見解以外のものではなく、採るを得ない。
 同第二点について。
 原判決認定のような事実関係の下で上告人の権利濫用の主張を排斥した原判決の
判断は正当である。所論は原判決認定以外の事実関係を想定して権利濫用を云為し、
原判決に所論のかきんあるが如く攻撃するものであつて、上告適法の理由とするを
得ない。故に所論も採用できない。
 同第三点について。
 所論はひつきようするに、原審の専権に属する証拠の自由な選択並びにその評価
に対する非難に帰するものであつて、これまた上告適法の理由とするを得ない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    高   木   常   七

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛