弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件訴を却下する。
     訴訟費用は被告の負担とする。
         事    実
 一、 原告は、「昭和四二年四月二八日施行の東京都南多摩郡a町議会議員選挙
における被告の当選はこれを無効とする。訴訟費用は被告の負担とする。」との判
決を求めその請求の原因として、
 「(一) 被告は昭和四二年四月二八日施行の東京都南多摩郡a町議会議員選挙
に立候補して当選し、四月二九日付でその旨同町選挙管理委員会より公職選挙法第
一〇一条第二項により告示され現に同町議会議員として在職中のものである。
 (二) 右選挙において訴外Aは昭和四二年四月二一日被告の選任届出によりそ
の出納責任者となつた者であるが、同人は右選挙に際し被告の当選を得しめる目的
をもつて選挙運動者訴外Bと共謀のうえ、昭和四二年四月二三日頃東京都南多摩郡
a町bc番地D方蚕室前において右選挙の選挙人である訴外Cに対し右被告のため
投票並びに投票取りまとめ等の選挙運動を依頼し、その報酬として現金一万円の供
与の申込みをして公職選挙法第二二一条第三項第三号、同条第一項第一号の罪を犯
し、昭和四二年八月一四日八王子簡易裁判所において罰金三万円に処する旨の略式
命令を受け、右命令は同年一〇月一〇日確定した。
 (三) よつて被告の当選は、公職選挙法第二五一条の二第一項第二号により無
効であるから、同法第二二一条第一項に基づき、本訴に及ぶ。」
 と陳述し、被告の後記主張事実並びに乙第一号証の成立を認めると述べた。
 二、 被告訴訟代理人は原告の請求棄却、訴訟費用は原告の負担とするとの判決
を求め答弁として、原告主張の請求原因事実は被告が現にa町議会議員であるとの
点を除き、すべて認める、被告は昭和四二年一〇月三〇日付でa町議会議長の許可
を得て同町議会議員を辞職したと述べ、立証として乙第一号証を提出した。
         理    由
 被告が現にa町議会議員であるとの点を除く原告主張の請求原因事実並びに被告
が昭和四二年一〇月三〇日付をもつて東京都南多摩郡a町議会議員の職を辞したこ
とは当時者聞に争いがないところ、当裁判所は以下の理由によつて原告の本件訴は
訴の利益を欠く不適法のものと判断する。
 即ち公職の候補者が選任してその届出をした出納責任者が特定の犯罪を犯し刑に
処せられたときに当該当選人の当選を無効とする公職選挙法第二五一条の二第一項
の規定は、出納責任者の特定の犯罪行為が候補者の当選に相当の影響を与えたもの
と推測されるだけでなく、その得票も必ずしも選挙人の自由な意思によるものとい
い難く、当該当選人の当選は公正な選挙の結果とはいえないところ、自由かつ公正
に行なわれるべき選挙の理念に照らしその当選を無効とし、当選人たるの資格を剥
奪する趣旨の規定であつて、当該当選人は公職選挙法第二一一条の訴訟における当
選無効の判決の確定により将来に向つて当選人たるの資格を喪失するもの<要旨>で
ある(地方自治法第一二八条)ところ、前示のとおり当選人たる被告は本訴が当審
に係属中の昭和四二年一〇月三〇日付のa町議会議長による辞職許可により
同日右町議会議員の地位を喪失しておるばかりでなく、被が辞職によつて議員たる
の地位を喪失した場合の事後の選挙についての準拠規定である公職選挙法第一一三
条の補欠選挙に関する規定と本件訴訟における当選無効の判決によつて被告が議員
たるの資格を喪失した場合の事後の選挙についての準拠規定である同法第一一〇条
の再選挙に関する規定を比照すれば、その要件は全く同じであつて、被告の町議会
議員の地位喪失後における選挙の実施という観点からするも、既に辞職している被
告に対し判決をもつて被告の当選の無効を宣言する必要性を認め難いから、結局被
告の当選を無効とする旨の裁判を求める本訴は訴の利益を欠く不適法のものといわ
なければならない。
 よつて、原告の本件訴を却下することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法
第九〇条を適用して主文のとおり判決する。
 (裁判長裁判官 仁分百合人 裁判官 小山俊彦 裁判官 右田尭雄)

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