弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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   主   文
原告の請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
      事実及び理由
第1 請求の趣旨
 1 被告が,原告に対し,平成13年8月2日付けで行った「消費税還付申告に係る事務処
理手順等について(事務運営指針)(平成12年6月30日付課法第52号ほか1課共同)」の
行政文書開示決定処分のうち,「還付保留基準,還付保留チェック表及び還付申告法人に
対する接触体制について記載した部分」を不開示とした部分を取り消す。
 2 被告が,原告に対し,平成13年9月18日付けで行った「消費税還付申告書に係る事
務処理手順等について(事務運営指針)平成9年7月4日付課法秘第26号ほか1課共同」
の行政文書開示決定処分のうち,「還付保留基準及び還付法人に対する接触体制につい
て記載した部分」(ただし,平成15年4月22日付け裁決により変更後のもの)を不開示とし
た部分を取り消す。
第2 事案の概要
 1 本件は,原告が,被告に対し,原告が行政機関の保有する情報の公開に関する法律
(以下「情報公開法」という。)に基づいてした行政文書開示請求につき,被告がその一部を
情報公開法5条6号イに該当するとして不開示とした処分はいずれも違法であると主張し
て,これらの不開示処分の取消しを求めた事案である。
 2 当事者間に争いのない事実
(1) 原告は,平成13年7月4日,被告に対し,情報公開法3条及び4条1項に基づき,
「消費税の還付申告が提出された際,還付までの取扱いを記載した国税局からの指示書
類」(以下「本件開示請求文書」という。)の開示請求をした。
(2) 被告は,原告に対し,平成13年8月2日付け行政文書開示決定通知書で,本件開
示請求文書に該当する文書を「消費税還付申告に係る事務処理手順等について(事務運
営指針)(平成12年6月30日付課法第52号ほか1課共同,以下「12年通達」という。)」と特
定したうえ,12年通達の内,「還付保留基準,還付保留チェック表及び還付申告法人に対
する接触体制について記載した部分」(以下「12年通達不開示部分」という。)を除いた部
分について一部開示決定(以下「本件処分1」という。)をした。
  被告が12年通達不開示部分を不開示とした理由は,還付保留基準及び還付法人に
対する接触方法を公にすることによって,税務調査に関し,正確な事実の把握を困難にす
るおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし,若しくはその発見を困難にするおそれ
があるためであり,情報公開法5条6号イに該当するというものである。
(3) さらに,被告は,原告に対し,平成13年9月18日付け行政文書開示決定通知書
で,本件開示請求文書に該当する文書を「消費税還付申告書に係る事務処理手順等につ
いて(事務運営指針)(平成9年7月4日付課法秘第26号ほか1課共同,以下「9年通達」と
いう。)」と特定したうえ,9年通達の内,「還付保留基準及び還付法人に対する接触体制に
ついて記載した部分」を除いた部分について一部開示決定(以下「本件処分2」という。)を
した。
 被告が上記不開示部分を不開示とした理由は,12年通達不開示部分を不開示とし
た理由と同じである。
(4) 原告は,国税庁長官に対し,平成13年9月25日付けで,本件処分1の内,12年通
達不開示部分を不開示とした部分の取り消しを求める審査請求を行った。また,原告は,国
税庁長官に対し,平成13年9月28日付けで,本件処分2の内,9年通達の一部を不開示と
した部分の取り消しを求める審査請求を行った。
(5) 国税庁長官は,上記各審査請求について,情報公開審査会に諮問し,その答申を
経たうえ,平成15年4月22日,本件処分1に関する審査請求を棄却し,本件処分2に関す
る審査請求について,本件処分2を変更し,不開示とした部分の一部を開示する旨の裁決
を行った(この裁決による変更後の不開示部分を,以下「9年通達不開示部分」という。)。
(6) この結果,本件処分1及び2(上記(5)の裁決による変更後のもの)において,不開示
とされた部分(以下「本件各不開示部分」という。)は,別紙不開示部分一覧表記載のとおり
である。以下,不開示部分について,同表の略称を使用する。
 3 本件の争点1(本件各不開示部分についての情報公開法5条6号イ該当性)(1) 被告
の主張 
ア 情報公開法5条6号イの趣旨
 情報公開法5条6号イが検査に係る事務に関して不開示情報を定めている趣旨は,
検査事務が,事実を正確に把握し,その事実に基づいて評価,判断を加えて,一定の決定
を伴うことがある事務であり,当該事務に関する情報の中には,検査の対象,実施時期,調
査事項等の詳細な情報のように,事前に公にすれば,適正かつ公正な評価や判断の前提
となる事実の把握が困難になったり,行政客体における妥当性を欠く行為を助長したり,巧
妙に行うことにより隠蔽をするなどのおそれがあるからである。消費税の還付申告があった
場合において,還付保留事務は,情報公開法5条6号イの「検査」に該当する。
イ 12年通達及び9年通達の目的
 消費税は,課税期間中の課税標準額に係る消費税額より課税仕入れ等に係る消費
税額が多い場合等,消費税額の控除不足額がある場合に,確定申告書を提出することに
よりその控除不足額が還付されるもので,制度上還付申告が発生しやすい税目であり,不
正還付が把握されてきたところである。所得税等についても還付申告があるが,この場合は
原則として既に国庫に納付した税額のうち,一定の還付事由のある金額について還付を求
めるものであり,還付を求める金額には上限があり,還付事由の有無についても判断が容
易である。これに対し,消費税の還付申告は,課税仕入れとして取引先が支払った税額が
課税売上げに対する税額よりも多かった場合において,その差額分の還付を求めるもので
あり,還付を求める税額が多額になることがあり得るとともに,取引関係から生じる還付税額
であるため,取引関係を偽装することもありうるのであって,不正な還付申告がなされやすい
のである。
 このため,限られた人員の中で,効果的かつ効率的に不正還付や誤還付を防止す
ると同時に,遅滞なき還付を実現するという観点から,12年通達において,各事務処理段
階におけるチェック体制等を定めているものである。9年通達は,12年通達の発出に伴って
廃止されたが,12年通達と同様の観点から同様の体制等を定めていたものであった。
ウ 情報公開法5条6号イ該当性の判断について
 情報公開訴訟においては,請求の趣旨に係る行政文書に情報公開法5条6号に該
当する情報が記載されているかという点について,当該行政文書に記載された個別具体的
な文言を明らかにすることなく,そこにいかなる性質,種類の情報が記載されているかという
一般的抽象的な観点による審理,判断とならざるを得ない。このことは,裁判所が不開示決
定に係る行政文書を見分するインカメラ審理の制度が,情報公開法には採用されていない
ことからすれば,当然のことである。
 そして,情報公開制度が,広く,不特定多数の者に対して公開されるという制度であ
る以上,情報公開訴訟では,ある情報を公にすると支障が生ずるかどうか,いかなる支障が
生ずるかの判断は,当該情報が不特定かつ多数の者に取得され,利用されることを想定し
た一般的,抽象的判断とならざるを得ず,かつ,そのような判断をもって足りるというべきで
ある。
エ 12年通達不開示部分の情報公開法5条6号イ該当性
① 還付保留基準
  特に慎重な検討を要すると認められる法人について類型化し,その類型に該当す
る法人から提出された消費税還付申告書を抽出し,それについて重点的に慎重な検討を
行うこととし,その抽出をするための基準が記載されているものである。
  還付保留基準が事前に公にされた場合には,消費税の不正還付を受けようとする
法人が税務署等による検討や実地調査を免れるため,還付保留基準に該当しない内容の
還付申告を行うことが容易になり,本来還付を保留して慎重な検討をすべき法人の還付申
告書について,税務署等がこれを抽出して検討や実地調査をすることができなくなって,不
正還付の発見が困難となる。また,還付保留基準が事前に公にされた場合には,還付保留
基準に該当する内容の還付申告書を提出して不正還付を受けようとする法人は,税務署等
による検討や実地調査を行われることを予想できるから,伝票類を偽造するなど税務計算
上の不正手口の巧妙化を図ることも考えられる。
  したがって,還付保留基準を公開することにより,税務署等が還付申告をした法人
について真実還付原因が存在するか否かの正確な事実の把握を困難にするおそれがある
と同時に,不正還付という違法な行為の発見を困難にするおそれがある。
② 申告法人に対する接触項目
  還付申告書を提出した法人に対し,申告内容に応じて,いかなる調査を行うべき
か,どのような検討を経て実地調査に至るべきか等が具体的に記載されている。
 これが事前に公にされた場合については,上記①と同様である。
③ 還付保留基準項目
  上記①と同一の内容が簡潔に記載されている。これが事前に公にされた場合につ
いては,上記①と同様である。
④ 還付保留チェック表
  調査担当部門において,還付保留基準に該当する申告書について,還付保留の
要否及び調査の必要性等を検討するために使用するものであり,還付保留基準,検討事
項,チェック項目等が記載されている。その内容は,上記①の還付保留基準と同一内容の
他,法人の申告内容等に応じた具体的な検討内容が記載されている。
  これが事前に公にされた場合については,上記①と同様である。
オ 9年通達不開示部分の情報公開法5条6号イ該当性
① 還付保留基準
  上記エ①とほぼ同一の内容が記載されている。
② 申告法人に対する接触項目
上記エ②とほぼ同一の内容が記載されている。
③ 申告法人に対する調査項目
上記②と同一の内容が記載されている。
  (2) 原告の主張
ア 本件各不開示部分の情報公開法5条6号イ非該当性Ⅰ(還付保留手続自体の違
法性)
① 12年通達及び9年通達の目的
 被告は,消費税について,制度上還付申告が発生しやすい税目であり,不正還
付が把握されてきたので,12年通達及び9年通達が定められた旨主張する。しかし,他の
税目(たとえば所得税や法人税)に比べて,具体的にどの程度還付申告が多いのか,ある
いは不正還付が多いのかは全く明らかにしていない。効果的かつ効率的に不正還付や誤
還付を防止すると同時に,遅滞なき還付を実現することは,消費税のみならず,他の税目で
も同様に要請されるものである。結局のところ,消費税における還付事務の特異性に関する
被告の主張は,単に抽象的かつ情緒的なものにすぎない。
② 還付金の一般的性格について
 国税通則法56条1項によれば,税務署長は,還付金があるときは,遅滞なく金銭
で還付しなければならない旨規定されている。この規定は,国税の還付にかかる原則であ
り,例外規定は規定されていない。還付請求権は,通常の租税の徴収と異なり,納税者が
国に対する債権者となるものであるが,租税の権力性を考慮すると,その反面として,還付
請求権は手厚く保護されなければならず,国は,一債務者として,その還付義務を遅滞なく
果たすべき立場にあるだけと解すべきである。
 ところで,「還付金があるとき」というのは,還付金の発生が税務行政機関に具体的
に認識されたということであり,納付すべき税額の確定に類似する概念である。納付すべき
税額は,申告納税方式の税金においては,税務署長等に対する確定申告書等の提出によ
り,第一次的に確定するのであるから,還付金請求権は,還付金額の記載された確定申告
書等が提出されたときに,第一次的に確定することになる。「遅滞なく」とは,直ちにとは異な
り,正当な理由又は合理的な理由に基づく遅滞まで否定されるものではないが,この場合
の正当な理由や合理的な理由は,一般国民として首肯しうる程度の合理的かつ客観的な
事情でなければならない。
③ 消費税の還付金について
 消費税法52条,53条は,仕入れに係る消費税額等の控除不足額の還付につい
て,確定申告書の提出があった場合において,その確定申告につき仕入れに係る消費税
額等の控除不足額の記載があるときは,税務署長は,その申告書を提出した者に対し,当
該不足額に相当する消費税額を還付する旨規定し,無条件の還付を命じている。同様の
規定は,所得税法138条,法人税法78条にもある。なお,消費税法施行令64条,67条で
は,「当該金額が過大であると認められる事由がある場合を除き」という文言があるが,これ
は当該金額が過大であると認められる事由がある場合まで無条件還付をしなければならな
いものではないということを注意的に記載しただけの確認規定である。税務行政がなすべき
通常の事務処理上の注意義務をもってすれば容易に過大な還付申告であることが判明す
る場合には,直ちに,更正処分をなし,その充当等により是正が完了するので,このような
場合まで遅滞なき還付を強いることは妥当でないからである。すなわち,一時還付保留が
許されるのは,更正の必要があると認める場合に限られるものである。このことは,法人税法
80条(欠損金の繰戻しによる還付)及び所得税法140条(純損失の繰戻しによる還付)にお
ける各還付請求について,税務署長が必要な事項を調査し,その調査結果により還付する
旨が規定されていることと対比した場合,より明らかである。
 そして,還付加算金についても,仕入れに係る消費税額等の還付金については,
義務申告のときは法定申告期限の翌日から,還付を受けるための申告のときはその申告の
日を含む月の末日の翌日から起算されるが,上記の法人税法80条及び所得税法140条
による還付金については,これら還付の請求がされた日の翌日から起算して3か月を経過し
た日から起算される。この3か月の期間は,還付に必要な調査に要する期間が考慮された
ものであり,消費税の還付金の場合には,このような調査が不要であることを前提としている
ものである。
 消費税は,一定の課税期間中の課税売上に係る消費税額から,その課税期間中
の課税仕入れ等に係る消費税額を控除し,控除後の金額があるときは,その金額相当分の
納付税額があり,控除不足額があるときは,その金額相当分の還付金額がある。このように
消費税額は,一定の課税期間の末日の経過により観念的に確定し,納税者の選択により,
前後の課税期間と税額を調整することは不可能な構造になっている。この構造からも,還付
請求権は観念的に自動的に確定するのであり,遅滞なく還付されることが強く要請されるの
である。
④ 12年通達の発出に至る経緯について
 現行消費税法の施行に伴い,その内部事務の処理要領として,昭和63年12月3
0日付間消1-64「消費税事務処理要領の制定について」が定められた。この要領におい
ては,消費税の確定申告書等が提出された場合には,名称等の形式的な記載要件のみを
審査したうえ,原則として確定申告書等を受理した日の属する月の翌月7日までに管理徴
収部門に回付する旨定められ,遅滞なき還付の履行が至上命題とされていた。
 その後,平成3年6月14日付直法秘3-9ほか5課共同「法人課税部門における
消費税事務運営要領の制定について」という通達において,消費税の還付事務手順の中
で,一定の場合に還付処理を保留し,その進行を一時停止したうえで,還付申告の中身自
体の調査を先行させることが明記されている。上記平成3年の通達は,税務行政庁の機構
が税目別に編成されていたのを,個人と法人の納税者別編成に大改革されたため,法人
課税部門では,法人税と消費税の同時調査が原則とされ,個人課税部門では所得税と消
費税の同時調査が原則とされたことを受けて,発出されたものである。平成4年6月17日付
課法秘4-1ほか5課共同の通達によって,上記平成3年の通達は,一部改正されたが,そ
の改正により,一定の場合には還付手続を保留して別途管理し,それ以外についても一定
の場合には不正還付のおそれがあるとして還付処理を保留する扱いになっている。上記平
成3年の通達は,平成10年6月23日付課法秘3-5ほか9課共同「法人課税事務運営要領
の制定について」という通達により廃止され,この平成10年の通達は,平成12年6月26日
付課法3-25ほか9課共同「法人課税事務運営要領の制定について」により廃止された
が,消費税の還付処理についての基本的な処理要領は変わっていない。本件の12年通達
は,上記平成12年の通達を受けて,具体的な事務手続を定めたものと思われる。
 このような通達の変遷をみると,法人課税部門が法人税と消費税とを所管し,法人
税と消費税の同時調査体制を執る中で,もともと法人税の還付申告に執られていた還付保
留の考え方が,消費税にも無定見・無頓着に導入され,国税通則法56条が定める遅滞な
き還付の仕組みが放棄されていったと考えられる。
⑤ 12年通達不開示部分について
(ア) 還付保留基準
 この部分には,一定の基準を設定し,その基準に該当する還付を一律に一時保
留し,還付手続を一時遅滞させる内容が記載されているものと推測される。還付金の遅滞
なき還付を恣意的に阻害し,保留することは,上記のとおり,国税通則法の基本原則に反し
ており,同法が予定していない不適正な税務行政である。したがって,上記の還付保留基
準の記載部分は,違法な内容を記載した行政文書であり,情報公開法5条6号本文が保護
の対象としている「当該事務又は事業の適正な遂行」の埒外に属する文書であって,当然
に同法5条6号イの不開示理由は存在しない。仮に,国税通則法の基本原則の例外的取
扱いが許される場合があり,上記の還付保留基準には,その例外的取扱いに係る内容が
記載されているとすれば,例外的取扱いに係る内容である以上,税務行政の適正性につい
ての説明責任を尽くすために,広く開示されるべきである。
(イ) 還付保留基準項目及び還付保留チェック表についても,上記(ア)と同様であ
る。
 (ウ) 申告法人に対する接触項目
 この部分には,一定の基準に該当する還付申告書を提出した法人に対する,そ
の申告内容等に応じた調査態様等が記載されているものと推測される。調査担当部門の調
査等を経なければ,還付を実施しないという還付事務は,上記のとおり,国税通則法の基
本原則に反しており,同法が予定していない不適正な税務行政である。したがって,上記
(ア)と同様に,情報公開法5条6号イの不開示理由は存在しない。仮に,国税通則法の基
本原則の例外的取扱いが許される場合があるとしても,上記(ア)と同様である。
⑥ 9年通達不開示部分について
 12年通達不開示部分と基本的に同じであり,情報公開法5条6号イの不開示理由
は存在しない。仮に,国税通則法の基本原則の例外的取扱いが許される場合があるとして
も,例外的取扱いに係る内容である以上,税務行政の適正性についての説明責任を尽く
すために,広く開示されるべきである。
イ 本件各不開示部分の情報公開法5条6号イ非該当性Ⅱ(「検査」に該当しないこと)
 還付申告に係る還付事務と還付請求に係る還付事務は,質的に異なる。すなわ
ち,還付申告に係る還付の場合には,還付申告書等の提出により,即,還付金額が確定
し,行政処分が存在しないのに対し,還付請求に係る還付の場合には,一定の事項につい
て調査し,還付するか,還付請求が理由がないとするかの行政処分が行われることになる。
消費税の還付については,還付申告の制度しかないので,還付事務というのは,確定申告
書等の形式的な不備の有無の確認や,還付金の還付方法・振込口座の確認等,極めて事
務的な事実行為の遂行しかない。したがって,法令の執行確保等のために帳簿書類その
他の物件を調べることはなく,情報公開法5条6号イの「検査」に該当する事務はない。
 また,12年通達によれば,消費税の確定申告書等が提出された場合,内部担当者
が,申告書等の記載事項や添付書類等の確認を行い,一定の入力作業を行って,還付税
額のある整理表を管理部門に回付するが,その段階で,還付保留基準の該当するものを
抽出して,それに該当するものは,還付保留の印を押印することになっている。このような事
務処理の流れからみれば,還付保留の事務は,還付義務の履行のために,内部担当者が
内部事務の一環として機械的に行うものにすぎず,「検査」の前段階というべきものであっ
て,情報公開法5条6号イが想定する「検査」に未だ該当しない。
 9年通達においても,概ね同様のことが指摘でき,還付保留の事務は,情報公開法
5条6号イが想定する「検査」に未だ該当しない。
ウ 本件各不開示部分の情報公開法5条6号イ非該当性Ⅲ(同号本文の「おそれ」の欠
如)
 情報公開法は,行政機関の保有する情報を原則開示するとの考え方に立ってお
り,不開示情報はできる限り明確かつ合理的に定めている。このような情報公開法の基本趣
旨を踏まえた解釈が必要である。
 同法5条6号本文には「次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上,当
該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」と規定され,「次に掲げるおそれ」と
して,同号イにおいては,「正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当
な行為を容易にし,若しくはその発見を困難にするおそれ」が規定されている。これらの「お
それ」(以下「5条6号イに係るおそれ」という)の範囲を画するについては,「当該事務又は
事業の性質上」という要件が,前提要件として置かれている。この前提要件は,当該事務又
は事業の本質的な性格,具体的には,当該事務又は事業の目的,その目的達成のための
手段等に照らして,その適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるかを判断する趣旨であ
る。そして,「適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」の判断についても,行政機関の長に広範
な裁量権を与える趣旨ではなく,各規定の要件の該当性を客観的に判断する必要があり,
公益的な開示の必要性等の種々の利益を衡量した上での適正な遂行といえるものであるこ
とが求められる。また,支障の程度も名目的なものでは足りず,実質的なものが要求され,
おそれの程度も単なる確率的な可能性でなく,法的保護に値する蓋然性が要求される。被
告は,おそれの可能性を一般的に主張するだけでは足りず,具体的なおそれの内容を,一
部不開示部分を開示したのと同様に至らない限度で,可能な限り詳細に主張すべき義務が
ある。最高裁平成13年7月13日第二小法廷判決(判例地方自治223号22頁)も,この理を
明らかにしている。ところが,被告は,具体的なおそれの内容を何ら主張していない。
 また,「Cyber税理士連盟」のホームページにおいて,平成14年12月開催の税経新
人会公開研修会の資料として,「東京国税局における平成14年度の事務運営の変化と特
徴」という資料が公開されているが,それによれば,「消費税還付申告法人の管理の充実」
の項目において,還付保留及び解除の的確化として,次の4項目が掲示されている。
a 新規還付法人は還付金50万円以上全部還付保留
b 還付理由不明法人は還付保留し,早期接触を図る。
c 還付理由が明らかであっても,多額の貸倒れ,高額の固定資産取得に起因する法
人は,一旦還付保留とし,事実確認を行う。
d 新規還付以外の法人は,総合的勘案のうえ接触を図るが,500万円以上は原則と
して3年一巡で接触を図る。
 そうすると,還付保留基準についても,上記と同様の内容が記載されているものと推
測される。上記のような内容が公表されたからといって,被告が主張するように,税務署長が
還付申告をした法人について真実還付原因が存在するか否かの正確な事実の把握を困
難にしたり,不正還付という違法な行為の発見を困難にする具体的なおそれがあるとは考
えにくい。
  (3) 被告の反論(12年通達及び9年通達の適法性)
 国税通則法56条1項において,税務署長は,還付金があるときは,遅滞なく,金銭で
還付しなければならない旨規定しているところ,還付の時期について「遅滞なく」とは,事情
の許す限り最も速やかにという意味であり,税務官庁における還付のための手続に要する
期間は,「遅滞」に当たらない。
    税務署において,限られた人員の中で,法人から提出された大量の消費税還付申
告書すべてについて,正当な還付申告であるかどうかを迅速のみを旨として検討すると,誤
還付等を招く可能性もあり,かえって税務当局の使命である適正かつ公平な課税の実現が
十分に果たされなくなる危険がある。そこで,還付事務を効果的かつ効率的に行い,不正
還付や誤還付を防止するとともに遅滞なき還付を実現する必要があるところ,特に慎重な検
討を要すると認められる法人についてはある程度の類型化が可能であることから,その類型
に該当する法人から提出された還付申告書を抽出し,それについて重点的に慎重な検討
を行うこととしている。還付保留基準は,上記のような抽出をするための基準である。還付保
留基準に該当する申告書については,調査担当部門へ回付し,そこで還付処理の適否を
検討することになるが,還付保留基準に該当しない申告書については,特に検討すること
なく還付されることになる。
    したがって,還付保留基準は,類型的に不正還付の可能性のある申告書を抽出し,
集中的に慎重な検討を行うための基準であると同時に,裏返せば,類型的に不正還付の
可能性のない申告書については早期に還付処理を行うための基準であるともいえる。よっ
て,12年通達及び9年通達のように一律に基準を設けてそのふるい分けをすることには,合
理性があるものである。
 4 本件の争点2(裁量権逸脱の有無)
  (1) 原告の主張
前記3(2)アで主張したとおり,本件各不開示部分は,国税通則法56条1項が想定す
る範囲を逸脱した違法な内容を記載した行政文書であり,仮に,違法な内容とまでいえない
としても,その例外的取扱いに係る内容が記載されているとすれば,例外的取扱いに係る
内容である以上,税務行政の適正性についての説明責任を尽くすために,広く開示される
べきである。また,国税の還付申告に係る還付事務は,納税者の還付申告により確定した
国の還付債務の履行に係る事実行為であり,この事務過程が,国税通則法の規定に沿っ
て,適正に履行されていることを進んで国民に公開し,公正で民主的な行政の推進に資す
ることは,情報公開法1条の要請にかなうことである。
したがって,本件各不開示部分の開示は,情報公開法7条に定める公益上特に必要
があるものと認められる。被告が,本件各不開示部分を不開示としたのは,裁量権の逸脱・
濫用であり,本件各処分は,取り消しを免れない。
  (2) 被告の主張
 情報公開法7条は,行政機関の長の裁量による開示の規定であるから,裁量権の逸
脱・濫用がない限り違法とはいえないところ,原告は,裁量権の逸脱・濫用を基礎づける事
実を主張していない。
第3 当裁判所の判断
1 本件の争点1(本件各不開示部分についての情報公開法5条6号イ該当性)について
判断する。
  (1) 還付保留手続自体の違法性について
① 原告の主張の要旨
  原告は,国税通則法56条1項の原則や消費税法52条,53条の規定からみて,消
費税の確定申告書等に仕入れに係る消費税額の控除不足額の記載があるときは,税務署
長は,書類の不備等の形式的な審査をしたうえで,無条件に還付すべきものであり,還付
保留が許されるのは,更正の必要があると認める場合に限られるから,一定の基準に該当
する確定申告書等について一律に還付保留し,又は,還付保留した確定申告書等につい
ての調査態様が記載されていると推測される本件各不開示部分は,違法な内容を記載した
行政文書であり,情報公開法5条6号本文が保護の対象としている「当該事務又は事業の
適正な遂行」の埒外に属する文書である旨主張している。
 また,原告は,仮に,国税通則法の基本原則の例外的取扱いが許される場合があ
り,上記の還付保留基準には,その例外的取扱いに係る内容が記載されているとすれば,
例外的取扱いに係る内容である以上,税務行政の適正性についての説明責任を尽くすた
めに,広く開示されるべきであるとも主張している。
 本件各不開示部分に記載されている内容が,法令の規定に反するものであるとす
れば,情報が開示されても,事業の適正な遂行に支障があるとはいえないので,情報公開
法5条6号イに該当しないことになる。そこで,以下検討する。
   ② 法令の規定
 国税通則法56条1項によれば,税務署長は,還付金があるときは,遅滞なく金銭で
還付しなければならない旨規定されている。また,消費税法52条,53条によれば,仕入れ
に係る消費税額の控除不足額の還付について,確定申告書の提出があった場合におい
て,その確定申告につき仕入れに係る消費税額等の控除不足額の記載があるときは,税務
署長は,その申告書を提出した者に対し,当該不足額に相当する消費税額を還付する旨
規定されており,消費税法施行令64条,67条では,税務署長は,上記の申告書が提出が
あった場合には,当該不足額が過大であると認められる事由がある場合を除き,遅滞なく,
還付の手続をしなければならない旨規定されている。
   ③ 12年通達について
 甲6号証及び弁論の全趣旨によれば,12年通達は,金沢国税局長が管内税務署
長宛に発したもので,その概略は,次のとおりであることが認められる。
(ア) 12年通達の趣旨は,消費税が制度上還付申告が発生しやすいうえ,基準期間
の課税売上高及び各種届出書の提出状況に基づき毎期納税義務を判定する仕組みであ
ることから,不正還付や誤還付をより確実に防止するため,各事務処理段階におけるチェッ
ク体制や還付保留基準を見直したものである。
(イ) 消費税の還付申告書を収受した後,内部担当部門において,還付保留基準の
いずれかに該当する法人の還付申告書を抽出する。内部担当部門において,抽出した還
付申告書について,消費税還付保留整理簿に記載し,還付申告書の上部余白に「保留」
印を赤で押印し,上記整理簿の写しを還付申告書及び還付保留チェック表とともに,調査
担当部門に速やかに回付する。還付保留基準に該当しない法人の還付申告書について
は,速やかに還付手続を行う。
(ウ) 調査担当部門の担当者は,上記チェック表に基づき還付保留の要否及び調査
の要否を判定する。上記チェック表の項目で「NO」の結果になった場合には,原則として還
付保留とするが,過去の調査事績等から不正還付の可能性が低いものは還付とする。この
結果,還付処理を保留する法人に対しては,原則として実地調査を行い,申告内容の適否
を確認する。この場合,還付加算金に配意し,還付申告書の回付があった翌月を目途に処
理する。還付保留をしない場合は,「保留」印を抹消して,直ちに内部担当部門へ返戻す
る。
(エ) 上記(ウ)で実地調査を行う場合の具体的な調査項目については,申告法人に
対する接触項目で,定められている。
   ④ 9年通達について
 甲7号証及び弁論の全趣旨によれば,9年通達は,金沢国税局長が管内税務署長
宛に発したもので,12年通達の発出により廃止されたものであるが,その概略は,調査担
当部門の担当者が還付保留の要否及び調査の要否を判定するに際して,上記チェック表
がなく,調査の着眼点などが記載されていることを除いて,12年通達と基本的に同様であ
る。
   ⑤ 判断
 上記②の国税通則法及び消費税法の規定は,税務署長に遅滞なき還付を義務づ
けている。ここにいう「遅滞なく」とは,できる限り最も速やかにという意味であって,合理的な
理由がある場合にはその限度で還付が遅れることは許容されると解される。税務署長が還
付金を速やかに還付すべきであることは当然であるものの,不正還付や誤還付にあたるも
のまで還付を義務づけられているわけではなく,税務署長は消費税の還付申告書の内容を
審査することができるというべきである。消費税法施行令64条,67条は,このことを明確に
した規定であると解される。
 そして,上記③認定事実によれば,12年通達においては,最初に還付保留基準で
抽出し,次に還付保留チェック表でチェックし,基本的には,これらで抽出され,チェック項
目に該当した還付申告書の法人に対して実地調査を行い,その結果により還付するか否
かを決めることにしたものであり,これらに該当しなかった還付申告書については速やかに
還付されるものである。上記④認定事実によれば,9年通達も基本的には同様である。12
年通達及び9年通達は,一定の基準に該当する還付申告書のみを調査対象として扱い,
その他の還付申告書については早期に還付処理を行うためのものであって,一定の合理
性があるものである。原告は,還付保留が許されるのは,更正の必要があると認める場合に
限られる旨主張するが,消費税の還付申告書の内容を審査することができる以上,更正の
必要があると認めた場合にのみしか還付保留が許されないと解する理由はなく,上記主張
は採用できない。
 したがって,12年通達及び9年通達で定められている還付保留手続が,国税通則
法や消費税法の規定に反しているとはいえない。このことは,還付金について,納税者が国
に対して債権を有する関係にあるからといって,影響されるものではない。
 なお,原告は,還付保留基準が国税通則法の基本原則の例外的取扱いとして許さ
れるとしても,例外的取扱いに係る内容である以上,税務行政の適正性についての説明責
任を尽くすために,広く開示されるべきであるとも主張する。この主張は,不開示事由の有
無には直接関連しないものであるが,そもそも,上記判断のとおり,還付保留基準が例外的
取扱いとはいえないから,上記主張も採用できない。
  (2) 情報公開法5条6号イの「検査」の該当性について
 情報公開法5条6号イの「検査」とは,法令の執行確保等のために帳簿書類その他の
物件等を調べることをいうものであり,同法5条6号イに掲げられている事務は,事実を正確
に把握し,その事実に基づいて評価,判断を加えて,一定の決定を伴うような事務である。
消費税の還付申告があった場合において,還付保留事務は,還付事務の一部(還付保留
がされないこともある。)であって,還付事務自体は,上記の「検査」に該当するといえる。
 これに対し,原告は,消費税の還付については,還付申告の制度しかないので,還
付事務というのは,確定申告書等の形式的な不備の有無の確認や,還付金の還付方法・
振込口座の確認等,極めて事務的な事実行為の遂行しかないこと,あるいは,還付保留の
事務は,還付義務の履行のために,内部担当者が内部事務の一環として機械的に行うもの
にすぎず,「検査」の前段階というべきものであることを理由として,情報公開法5条6号イの
「検査」に該当しない旨主張する。
 しかし,還付事務が,常に極めて事務的なものに限定されるものではないし,担当す
る部署によって「検査」に該当するか否かが決まるものでもない。原告は,還付申告による還
付の場合には,行政処分が存在しないことも理由として主張しているが,行政処分性の有
無によって,「検査」の該当性が異なるものではない。したがって,原告の主張は,採用でき
ない。
(3) 5条6号イに係るおそれの有無について
 5条6号イに係るおそれについては,行政機関に広範な裁量権限を与える趣旨では
ないから,単なる抽象的な可能性では足りず,法的保護に値する程度の蓋然性が要求され
るものである。
 以下,本件各不開示部分の各項目について検討する。
① 還付保留基準及び還付保留チェック表
 上記(1)③及び④認定事実によれば,還付保留基準は,不正還付の可能性がある
法人を類型化したもので,還付保留基準に該当しない法人の還付申告については,その
後何らのチェックが行われることなく,速やかに還付がなされることになり,還付保留チェック
表は,還付保留基準により抽出された還付申告書をより細かくチェックするもので,チェック
項目のいずれにも該当しなければ,実地調査を行うことなく,速やかに還付がなされるもの
である。
 そうすると,還付保留基準及び還付保留チェック表が予め公になれば,不正還付を
受けようとする法人があった場合,還付保留基準及び還付保留チェック表に該当しないよう
な還付申告書を作成することも可能になり,その結果,何らの調査を受けることなく,不正還
付を受けることが可能になる。また,還付保留基準及び還付保留チェック表に該当しないよ
うな還付申告書の作成まではしないとしても,自らが提出した還付申告書について,税務署
による実地調査を受けるかどうかを事前に予測できるので,予め仕入れその他の伝票類な
どを偽造又は変造する等の不正な対策を取ることが容易になる。
 したがって,還付保留基準及び還付保留チェック表が開示された場合には,消費税
の還付原因事実があるか否かという正確な事実の把握を困難にするおそれがあると同時
に,不正還付という違法な行為を容易にし又はその発見を困難にするおそれがあるといえ
る。この結果,消費税の還付という事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるといえ
る。このおそれは,以上の検討内容からみて,単なる抽象的な可能性ではなく,法的保護に
値する程度の蓋然性があるというべきであり,5条6号イに係るおそれが認められる。
 原告は,「Cyber税理士連盟」のホームページで公開されている「東京国税局におけ
る平成14年度の事務運営の変化と特徴」の資料中の内容を引用して,法的保護に値する
程度の蓋然性がない旨主張している。甲18号証によれば,上記資料は,税理士のグルー
プ又は団体が,東京国税局の事務運営の実態を分析して公表しているものであることが認
められ,その内容と還付保留基準及び還付保留チェック表とに類似性があるかどうかはとも
かく,外部から行政運営の実情を分析したものと,行政文書そのものの公開とは性質が異な
るものであり,原告の上記主張は,理由がない。
 なお,9年通達の還付保留基準は,既に廃止されているが,その内容が基本的に1
2年通達に引き継がれているので,5条6号イに係るおそれについては,12年通達と同様に
認められるものである。
   ② 申告法人に対する接触項目
 上記(1)③及び④認定事実によれば,申告法人に対する接触項目は,実地調査を
行う場合の調査内容を記載したものである。これが予め公になれば,消費税の還付申告を
した者は,税務署がどのような内容を調査するかを事前に知ることができるので,税務署に
よる実地調査に備えて,予め仕入れその他の伝票類などを偽造又は変造する等の不正な
対策を取ることが容易になる。そうすると,上記①と同様に,申告法人に対する接触項目が
開示された場合には,5条6号イに係るおそれが認められる。
 なお,9年通達の申告法人に対する接触項目についても,上記①と同様の理由に
より,認められるものである。
   ③ 還付保留基準項目
 甲6号証によれば,その表題や12年通達別紙1-1での配置からみて,還付保留
基準と同一内容の事項が記載されていると認められるので,上記①と同様である。
   ④申告法人に対する調査項目
 甲7号証によれば,その表題や9年通達での位置づけからみて,申告法人に対する
接触項目とほぼ同一内容で,具体的な調査項目等が記載されていると認められるので,上
記②と同様である。
(4) 以上によれば,本件各不開示部分については,いずれも5条6号イに係るおそれが
認められるから,不開示事由が認められる。
 2 本件の争点2(裁量権逸脱の有無)について判断する。
 原告は,本件各不開示部分の開示について,情報公開法7条の公益上特に必要があ
る場合に該当するから,本件各処分が違法である旨主張する。
 しかし,情報公開法7条は,行政機関の長が,公益上特に必要があると認める場合に,
裁量により,不開示事由のある情報を開示することができる旨を定めた規定であり,不開示
事由のある情報を開示するかどうかは,行政機関の長の裁量に委ねられているものである。
本件各不開示部分の記載項目からみて,本件において,被告が,公益上特に必要があると
認める場合に該当しないとして,本件各不開示部分の開示をしなかったことについて,裁量
権を逸脱したとは認められない。
 したがって,原告の主張は,採用できない。
3 以上によれば,本件処分1及び本件処分2(ただし,裁決により変更されたもの)はいず
れも適法である。
  よって,原告の請求は,いずれも理由がないからこれを棄却し,主文のとおり判決す
る。
富山地方裁判所民事部
裁判長裁判官   永野圧彦
    裁判官    剱持淳子
    裁判官    三輪篤志

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