弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人井上章夫、同国井秀策の上告理由について
 一 原審の適法に確定した事実関係は、次のとおりである。
 1 上告会社は、「D倶楽部」という名称のゴルフ場を経営する会社であり、右
ゴルフ場には同一名称の預託金会員組織(以下「本件ゴルフクラブ」という。)が
ある。
 2 被上告人らは、昭和四八年から昭和四九年にかけて、それぞれ、本件ゴルフ
クラブを退会するときに返還を受けるとの約定で、上告会社に対し一〇〇万円ない
し二〇〇万円の各金員を預託して、本件ゴルフクラブに入会したが、その後いずれ
も昭和五八年二月までの間に本件ゴルフクラブを退会し、右預託金の返還を求めた。
 3 本件ゴルフクラブの被上告人ら入会時の会則七条は、「入会金は会社が無利
息・無配当にて預り正式開場後五か年間据置き、その後退会等の場合は請求により
返還する。但し天災、地変、その他不可抗力の事態が発生した場合は、理事会の決
議により据置期間を延長することができる。」と定められ、会則三〇条は「本会則
の改正は理事会の決議によるものとする。」と定められていたところ、ゴルフ場の
開場後五年が経過する直前の昭和五四年一〇月頃、本件ゴルフクラブの理事会の決
議により会則七条は、会則三〇条に基づいて、「入会金は会社が無利息・無配当に
て預り一〇か年間据置き、その後退会等の場合は請求により返還する。但し、天災、
地変、その他クラブの運営上またはゴルフ場の経営上止むを得ないと認められる事
情がある場合は、理事会の決議により据置期間を延長することができる。」と改正
された。
 二 原審の確定した右の事実関係によると、本件ゴルフクラブは、いわゆる預託
金会員の組織であつて、上告会社の意向にそつて運営され、ゴルフ場を経営する上
告会社と独立して権利義務の主体となるべき社団としての実体を有しないことが明
らかであるから、本件ゴルフクラブの会則は、これを承認して入会した会員と上告
会社との間の契約上の権利義務の内容を構成するものということができ、会員は、
右の会則に従つてゴルフ場を優先的に利用しうる権利及び年会費納入等の義務を有
し、入会の際に預託した預託金を会則に定める据置期間の経過後に退会のうえ返還
請求することができるものというべきであり、右会則に定める据置期間を延長する
ことは、会員の契約上の権利を変更することにほかならないから、会員の個別的な
承諾を得ることが必要であり、個別的な承諾を得ていない会員に対しては据置期間
の延長の効力を主張することはできないものと解すべきである。もつとも、本件ゴ
ルフクラブの会則七条には、「天災、地変、その他不可抗力の事態が発生した場合
は、理事会の決議により据置期間を延長することができる。」との但書があるが、
「天災、地変、その他不可抗力の事態」に該当すべき事実については、原審のなん
ら認定しないところであり、また、会則三〇条には、理事会の決議によつて会則の
改正ができる旨が定められているが、本件ゴルフクラブの組織としての前示の性格、
会則を改正する機関及びその手続、会則七条但書の据置期間延長について定める厳
格な要件などに照らして考えると、預託金の据置期間を延長するような会員の契約
上の基本的な権利に対する重大な変更を伴う会則の改正は、既に入会した会員に対
する関係においては、会則三〇条の予定するところではないものと解すべきである。
 以上と同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、右違法のあること
を前提とする所論違憲の主張はその前提を欠く。論旨は独自の見解に基づいて原判
決を論難するものであつて、採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    大   内   恒   夫
            裁判官    谷   口   正   孝
            裁判官    角   田   禮 次 郎
            裁判官    高   島   益   郎
            裁判官    佐   藤   哲   郎

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