弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人米村嘉一郎上告趣意について。
 原審が事実認定の資料とした第一審第一回公判調書中の被告人及び原審相被上告
人Aの各供述記載と、第一審第二回公判調書中の証人Bの供述記載とを比較検討す
るとその間に論旨の指摘するような喰い違いのあることは認あられないではないが、
結局被告人等が共謀して被容者Cから金品を喝取したとの点については齟齬あるわ
けでなく、右証拠を綜合すれば判示恐喝の事実を肯認することができるのである。
されば原判決には所論のような違法はなく、論旨はいずれも事実審たる原審の裁量
に属する事実の認定を非難するに帰着し上告適法の理由とならない。
 よつて旧刑訴四四六条に従い主文の通り判決する。
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
 検察官 竹原精太郎関与
  昭和二六年四月二六日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    岩   松   三   郎
            裁判官    澤   田   竹 治 郎
            裁判官    眞   野       毅
            裁判官    齋   藤   悠   輔

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